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儚き想い、されど永遠の想い

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87部分:第八話 進むだけその四


第八話 進むだけその四

 真理はだ。考えながら話すのだった。
「自覚されていませんね」
「そうですね。全くです」
「それはありません」
「何一つとして」
 そのことも話していくのだった。
「それがまた凄いことですが」
「何故。自覚されないのでしょう」
「それをどうしても」
「不思議ではありますね」
「思えば」
 そんな話をしていきだった。やがてだ。
 その源氏の君がだ。現実にいればどうなるかとも話をしていくのだった。
 真理がだ。困った顔で話すのだった。
「幾ら何でも幼い方や義理の母君には」
「あれはありませんね」
「本当にですね」
 喜久子と麻実子もそれはないと言う。
「とにかく御本人は自覚されていませんが」
「そうしたことを」
「あの時代の貴族の社会では普通だったのでしょうか」
 真理は首を傾げさせながら述べた。
「それを」
「いや、普通ではないかと」
「それは」
 喜久子も麻実子もだ。それはないと真理に返した。
「ですから物語になっているのでは」
「あの様な」
「そうですか。なかったですか」
「あそこまで独特な方はおられないかと」
「流石に」
 二人もそれは流石にだというのだ。
「現実には」
「あの時代においても」
「ですか」
「はい、誰からもあそこまで愛される方というのは」
「やはりいないかと」
 そうしたことからも。二人は話すのだった。
「ですから。とてもです」
「こうして今お話にもしていますし」
「そうですね。それにしても」
 真理は今度は苦笑いになった。そうして話すのだった。
「私はああした方にはです」
「御付き合いできませんか」
「それはですか」
「はい、無理があります」
 こう二人に話すのだった。
「あそこまで女性を次々と愛される方は」
「確かに。同時に何人も愛されていますし」
「普通に侍女に手をつけられることもありますし」
 これも普通にするのが源氏の君なのだ。ここでも自覚がないのだ。
「私もそうした方は」
「とても無理ですね」
「そう思います」
 真理は困った笑顔になって述べた。
「やはり」
「一人の女性を愛される方がいいですね」
「そうですね」
 二人もそちらの考えに至ったのだった。
「現実には」
「御付き合いするのなら」
「はい、私もです」
 真理もにこりと笑って話すのだった。
「そういうのはです」
「はい、その通りだと思います」
「そうした方が理想ですね」
 そうした話をしたのだった。そのうえでだ。
 
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