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東方仮面疾走

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5.Nの疾走/走り屋で探偵で

 明朝の配達も終え、翔太朗のところへ向かった。
 しかし、そこにいたのは夢中に魔理沙の車を弄ってるレイヴンと、真っ白に燃え尽きてる翔太朗、そして持ち主の魔理沙がいた。
「で何してるのよ?事件の方は何か掴めたの?」
「……ずっとこのありさまだぜ?」
 燃え尽きてる翔太朗の代わりに魔理沙が答えた。
 私は落ちてた深緑色の『なんでやねん!』と書かれてた履物で頭をひっぱたいた。
「しっかりしなさい、こっのばか!」
 バチンッ!といい音が鳴った。あ、叩き甲斐があるわね。
「ってぇ!お、霊夢に魔理沙か。おはような」
「いつまで車弄ってんのよ!昨日のフランの車で終わりだったんじゃないの!?」
「の、はずだったんだ。気づいたら今度は妖夢のが来てやっと終わったから俺のS2000(S2)ちょっと見て終わるはずだったんだ。そしたら魔理沙が来て、そこからの記憶はねぇな」
 話が続くにつれ遠くを見ていた翔太朗を見て私もこれ以上追及するのをやめた。
「さて、いきなり仕事が入ってきたわけでも聞きますか。魔理沙」
 そして、昨日博麗山で起きた出来事を事細かに話した。私が。魔理沙なら自分の車のそばに行った。
「なるほどね。紅魔山の連中は昔から強かったからな」
 レミリアが車ブームが到来したのちに自身の館の後ろにある山を買い舗装路を整備した。紅魔館所有で紅魔館の本当の近くにあることから紅魔山と呼ばれるようになったとか。
「そういえば、ダウン何たらの秘密兵器とやらはいいのかしら」
(他人事のように言ってるがお前のことだからな。いや、正確には紫、だけどなぁ。きっとあいつ「引退した部外者みたいな人が出る幕じゃないわ」とか言いそうだもんなぁ。そうなると、きっとあいつは何とかしてでも引っ張り出すだろうし。そもそも、霊夢は速いのか?でもあいつが仕込んだドライバーだしなぁ)
 バン!とボンネットを閉じてこちらを向いた。
「一旦こちらの方は終わりっと。おまたせ、大将」
「まったくだ。じゃあ集めてくれ。烏を」
「ほいよ」
 ガレージから出たレイヴンから能力を発動を確認した。すると空から烏が一羽二羽と集まってきて、最終的にはレイヴンの首から下を覆うほどの烏が集まっていた。カァーカァーカァーうるさいのなんの。それを聞きフムフムと首を縦に振っている。何の能力かしら?『動物と意思疎通する程度の能力』?
「……どうやら今まで被害になっていたのが『風階』の支店だ。なおかつ人里の南地区に固まってるそして残りの支店は―――――風階 風谷支店」
「―――――行くぜ。レイヴン」
 そういいながら、S2000に乗り込みイグニッションキーを回しエンジンを吹かていった。
 しかし、呼ばれていた当のレイヴンはそこにいた。
「あんたは行かないの?」
「ん?行くさ。私と大将は一蓮托生、二人で一人の探偵なんだから」










 風階 風谷支店にて。
 周辺に車を停め、店の付近の人物をくまなく観察していると。挙動不審な人物がいた。翔太郎は依頼人に借りた写真と比較する。
「ビンゴ」
 写真の男、戸上洋介だった。つまり今までの一連の放火事件は戸上洋介の仕業だった、と言うことだろう。
「あんたが戸上洋介だな」
「…………あんた、この店のやつだな」
「……は?」
「俺たちはお前らを、ゆ゛るざない゛」
『Flare!』
 『俺たち』。その言葉を追及しようとした翔太朗を尻目に戸上はガイアメモリを首のコネクタに挿す。
『ゔぉああああああああ!』
 フレアドーパントは雄たけびを上げ翔太朗に向け、炎弾を飛ばす。しかしそれを『S2000』が翔太朗との間に入るように防いだ。


「いくぞ―――――レイヴン!」
 翔太朗はどこからかベルトを出し、腰に巻き付け。イグニッションキーを回した。
 腰に待機させていたミニカーのようなもの、『シフトカー』レバーモードに変形させ。左手首に巻いたブレスレット上のもの『シフトブレス』にシフトカーを挿しレバーを倒し翔太朗は自身の戦いへの覚悟を宣誓するための言葉を叫ぶ。



「―――――変身!」




『Drive!Type Nexus!』
 瞬間銀色のパワードスーツが自身の周囲に展開し翔太朗に装着した。
 装着した翔太朗のパワードスーツは車の意匠が所々されているように見えた。そして、S2000からタイヤが飛来し左肩から右脇下にかけて装着した.




「おい!ドーパント!――――ひとっ走り付き合えよ!」










 一方探偵事務所では、
「ん。はいよ」
 私と魔理沙がレイヴンの入れたコーヒー――ぶっちゃけ翔太朗のよりうまい――を飲んでいると、突拍子もなく返事をした。いったい誰に対する返事なのか、私たちは知る由もなかった。
 返事の直後、レイヴンの体が発光したかと思うとすぐに収まった。
「おいレイヴン!大丈夫なのぜ!?」
「ん~。ああ、大丈夫大丈夫。なんともないから」
「…………」
「魔理沙行くわよ」
「は?行くってどこに?」
「あいつのところよ!レイヴンちょっと出てくるわ」
「あいよ。多分今からなら間に合うから。行ってきなさいな」
 何だろうか。この何とも言えない違和感は。レイヴンはなんともないと言っていてが何かが違う。具体的には言えないが。すっぽりと抜け落ちたように感じた。いや、私の勘が言っていた。

 
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