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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第六十三話

「邪魔するぜ」

「失礼する」

「うん、入って」

その日の放課後、俺と箒は月日の家を訪れた。

「暦さんは?」

「部屋だよ」

「OK。箒、お前は育さんから話を聞いて来てくれ」

「承知した」

二階に上がり、二手に別れる。

俺は暦さんの部屋に、箒は育さんの部屋に。

「ノックしてもしもーし。
暦さん?一夏だけど。
少し話聞かせて欲しいから開けてくれ。
まぁ開けるけど」

ガチャリとドアを開けて部屋に入ると、暦さんはベッドに寝そべってマンガを読んでいた。

「あぁ…一夏君か…。どうぞ…」

「元気ないね」

「あー…なんか…正しさって何なのだろうって思ってさぁ…」

「へぇ…まぁ概要は月日から聞いてるよ」

「そうかい…」

「という訳で話を聞かせてくれ暦さん。
何があったのか。どうして貴方が教員を殴るなんて蛮行に出たのか…」

「いいよ。つまらない話だけど、まぁ…聞いてくれ」











事の発端は二ヶ月程遡る。

暦さんの高校…直江津高校の一学期末考査に於いての話。

テスト対策としてクラスメイトが集まり学習会を開いたそうだ。

そして、その学習会に参加した生徒の得点が異常に高かったらしい。

暦さんと育さんはそれを怪しいと思ったが、偶然として処理したそうだ。

一回目だったから。

『一回目』

つまり、『二回目』があったという事だ。

それが二学期中間考査の数学のテスト。

一学期末と同じように、"学習会で教え合った問題"が最終問題として出題されたという次第だ。

誰かがテストの問題をリークした。

二人はそう考えて調査を始め、最終的に学級会を開いたという。

そして、学級会で結論が出ないまま、時間は流れ…

誰かが言ったそうだ。

いっそ多数決で犯人を決めればいい、と。

二人はそれに反対した。

そんな事をして何の意味があるんだ、と。

しかしクラスメイトはその意見に賛同、出席番号一番から名前を読み上げ、犯人だと思った人間の時に手を挙げる。

そして、出席番号二番である暦さんの名前が呼ばれた時、数人が手を挙げたそうだ。

そして、出席番号六番、育さんの時、全員残った全員が手を挙げた。

一人残らず、"担任"さえも。

それを見た暦さんは激昂、担任の胸ぐらを掴んで一発殴った。

その後、学級会の解散を言い渡し、育さんを連れて帰宅した。

そしてその夜、高校から暦さんが担任を殴ったという電話が入ったらしい。

それが昨日の事だとか。











「んー…」

原作とは少し違うけど…だいたい同じかぁ…

世界の修正力ってヤツかねぇ?

「暦さん」

「なんだい一夏君」

「担任の担当教科は何だったんです?」

「数学だよ」

そこは同じなのか…

なら真相も同じだろうなぁ…

「だったら話は早い。犯人は担任で決まりだ」

「へ?」

「だーかーら!テスト問題流出の犯人は担任ですよ」

俺が知る真相。

それを伝えた時の暦さんの顔には、思わず笑ってしまった。
 
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