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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第五十一話

「ここは私が持つから好きなもの頼んでいいわよ」

「俺が出すさ、金はあるからな」

それこそ小国のGDP並には…

「いいわよ、年上だし」

「男だし」

「………」

「………」

「………」

「………」

「「男気ジャンケン!ジャンケンポン!」」

俺、グー
刀奈、チョキ

「うーし、お前ら好きなもん頼んでいいぞー!」

「…………一夏、お姉ちゃん…何この茶番?」





そんなこんなで俺達は近くのファミレスに来ていた。

さすがに八人(橙はボディをクローズした、皆には帰ったと言ってある)座れるテーブルは無いので通路を挟んで四人ずつ座っている。

こちらには俺、箒、刀奈、虚さんだ。

通路を挟んで向かい側にエレン、リム、簪、のほほん。

「えーっと…じゃぁ俺は…ステーキセットにしようかな…」

「あら?それ美味しそうね…私もそれにしようかしら…」

「イタリアンじゃなかったのかよ…」

「何の事かしら?」

「…………ふっ…」

「鼻で嗤われた!?虚ちゃん!私鼻で嗤われたんだけど!?」

「………ふっ…」

「虚ちゃんまで!?」

「私は…ざるそばでいいか」

「虚さんは?」

「そうですね…シーフードピラフにします」

「そっちは決まったのか?」

「は~い!私オデン!」

「…………そうか…うん、好きにしたらいいと思うよ」

「私はラーメン。でもあんまり辛くなさそう…タバスコでも入れようかな…」

「ねーねー!一夏おねーちゃん!このお寿司おもしろそう!ご飯が外側ー!」

「ご飯が外側?あぁ、キャリフォルニアロールか…え?マジでソレ食うの?寿司の中でもイロモノだぞ?」

「私は…ハニートーストがいいです」

「そっちのテーブル…リムが一番まともじゃねぇか…」

うん…今皆が言ったメニューがテーブルに並ぶ様を思い浮かべる…

こちらはステーキ、ざるそば、ピラフ…まだマトモだ。

あっちはオデン、キャリフォルニアロール、ラーメン(タバスコ入り)、ハニートースト…

あっちのテーブルがカオスすぎる!?

「じゃぁ、それでいくか…」

テーブルのブザーを鳴らす。

「こっちも押すよ」

「私が押すー!」

ちっさい子ってああいうの押したがるよね…

数十秒程で店員が注文を取りに来た。

その時俺が『そっちのテーブルとお会計一緒で』と言ったら店員に苦笑された…

『苦労しますねって』顔だ。

「あ、ビール追加で」

「かしこまりました」

お、ちゃんと効いてるな…

こっちのテーブルの面子はポカンとした顔をしていた。

一番最初に復活したのは箒だった。

「一夏…こんなくだらない事の為に仮装行列を使ったのか?」

「逆だ逆。ビール頼んだのは確認だ。
それに仮装行列じゃねぇよ。認識阻害だ。
今の面子は俺だとわかってるから俺に見えるが他の奴等には青髪でダンディな中年に見えてる筈だぜ」

青髪にした理由は…御察しの通りだ。

どちらのテーブルにも青髪が居るのだから誘拐犯扱いはされまい。

「まったく器用な事だ」

「え?なに?どういう事?」

刀奈は訳がわからなそうにしていて虚さんはそもそも何の話かわかってないようだ。

「その内話すさ」

十分と少しで料理が届いた。

「さて…いただきます」

と言ってジョッキを掴んで喉に流し込む。

「っかァァー!」

旨い!12年ぶりだけど旨い!

「お、おい一夏」

「だぁいじょぶだって!箒も呑むか?」

グイと箒にジョッキを差し出す。

「……………」

箒は少し悩み…

「貰おう」

ジョッキをぶんどってイッキし始め…ヤバ!

"俺達"に関して認識阻害をかけ、ジョッキ内のアルコールを"分解"する。

「ほ、箒ちゃん!?」

と刀奈が叫び、虚さんは驚いている。

「んぐ…んぐ…ぷはっ………おい、一夏」

「んだよ?」

「"消した"な?」

「ったりめーだバカ」

アルコールを分解した理由?

急性アル中防止…等ではなく…

「この衆人環視の中でキ…」

「言うな!」

箒に口を塞がれた…

「その事は誰にも言うなよ…イイナ?」

「アッハイ」

そう、あれは去年の雛祭り…

その日は…

甘酒(アルコール)を呑んだ箒にキスされまくった…

なぜだ…ラムレーズンは平気なのか…?

保護者組(姉さん含む)はニヤニヤしながら見てたし…

そんな事になればこの猫座の青髪が弄らない訳無いのだ…

「さて、食おうぜ」












「ごちそうさまでした」

こっちのテーブルは皆食べ終わったな…

あっちは…

あぁ…もう…オデンなんて頼むから…

本音がアツアツオデンに苦戦していた。

今の時間は…6時過ぎか…

あの様子だとまだかかりそうだな…

「箒」

「なんだ?」

本音のオデンを指差す。

「できるか?」

「?」

「冷ませるか?」

「凍らせていいなら」

「あー…うん…やっぱいいや」

箒には今現在魔法を仕込んでいる最中だ。

まったく箒のチートスペックには驚かされる…

特殊な魔法は無いが莫大なサイオン量、底知れぬ演算領域…

高難度魔法を余裕で発動できる才能…

今は細かい制御を教えている最中だ。

例え制御が覚束なくとも、今現在この世界でタイマンで箒に"勝てる"のは100人も居ないだろう…

本音のオデンに対して手を翳す。

振動系統魔法で分子の振動を操作して温度を下げる。

「あれ?ひえた~?」

「本音、さっさと食え」

「は~い。わかったよおりむ~」

十分ほどして本音が食べ終わった。

そのあと少し雑談をしてファミレスを後にした…

ホテルへ向かう帰り道。

洒落た店が並ぶ歩道…

「おい、一夏」

「あぁ…わかってる…つけられてるな」

背後から、何者かが迫っていた…
 
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