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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第四十五話

突入した俺達を出迎えたのは弾丸の雨だった。

直ぐ様ダブル・バウンドで弾丸を跳ね返す。

やがて弾丸が止んだ。

少し進むと大破した千鳥先生が置いてあった。

「セントリーガンか…なるほど…若、コイツらISと殺り合う事を想定してるみたいだ…どうするんだい?」

対ISか…千鳥先生じゃぁ足留めにもならん…が。

上を視ると敵が銃を取り、守りを固めようとしていた。

「フィグネリア、更識、絶対に前に出るなよ?」

奴等…

「アンチマテリアルライフルまで持ち出してやがる…」

どうやって運び込んだ?

いや…わかりきってるな…

今の東京には、大軍を屠れる量と質の兵器がある…

おそらくはISの武装として運び込んだのだろう…

「ほう…それは…欲しいね」

おいおい…

「ぶん取る気か?」

「若なら出来るだろう?」

「それはそうだが…」

「じゃぁ…今回の一件の臨時収入が欲しいね」

はいはい…

「ったく…とんだ臨時報酬だ…まぁ、アンチマテリアルライフル程度じゃぁ死なんか」

はぁ…アンチマテリアルライフルを鹵獲してこいとか…

そう思いつつ歩をすすめる。

「更識、お前の妹は2階だ…」

このビルは2階建なので階段を昇る必要があるのだが…

階段を昇る敵というのは格好の餌食となる…

やがて階段に着いた。

「二人共絶対に離れるなよ」

真上に面を向け、対物障壁を展開する。


階段に足をかけた。

その瞬間上から銃弾が降り注いだ。

アンチマテリアルライフルは無い、おそらくはアサルトライフルだろう…

「若、いけるのかい?」

「このくらいなら心配ねぇよ」

階段は吹き抜け、踊場で180度方向が変わる。

後ろ歩きで階段を昇る

幸い踊場には敵が居ないので弾をしのぎつつ踊場に向かう。

踊場で、障壁がほぼ斜めになった。

「フィグネリア、撃てるか?」

「このバリアーを解けばね」

「安心しろコイツは一方向からの攻撃しか防がない…
できるか?できないか?」

「まぁ、出来なくはないよ…で、どれを使うんだい?テーザーかい?麻酔弾かい?」

「あそこに居るのは三下だろう、殺して構わん。
こんなに銃声が鳴ってるんだ。
もう自重する必要は無い」

「了解!」

フィグネリアが腰に提げていたP90を取り…

フルバーストで50発撃ち尽くした。

「若、まだ殺るのかい?」

「いや、今ので後退したようだ…進むぞ」

「了解!」

踊場から階段を駆け上がる。

その脇には敵の死体があった。

生きてる敵が居ないのは眼で確認済だ。

そのまま進み、やがてある部屋の前に到達した。

「この中だな…お前らは下がっていろ」

フィグネリア達に告げる。

二人がドア脇に隠れる。

「さて…」

ドアを開けた、次の瞬間。

バガァァン!ガキィン!

今までとは違う銃声が響き渡り、対物障壁に弾丸がぶつかった。

奴等…遂に持ち出しやがったな…

「貴様等が盗んだデータと更識簪を奪還しに来た。
大人しく渡せば命だけは保証しよう」

最初で最後の通告に対し…

帰って来たのは弾丸だった。

対物障壁が防ぐ。

更識簪は…いた。

奴等の真後ろだ。

拘束されて…気絶してるな。

なら…大丈夫だな。

「橙、障壁代われ」

「『OK』」

その言葉と共に俺の障壁の前方に、一枚の障壁が張られた。

対物障壁を解除し…

「最後通告を無視しなければ、こんな最期を迎えなかったものを…」

憐れみと共に放つのは…

分解だ。

カラン…と纏っていた装備や銃が落ちる。

カラン…カラン…カラン…

一人、また一人と消えていく。

そして…

「お前がリーダーだな?」

最後に残った男に問う。

「く、来るなぁぁぁぁ!こ、この娘がどうなってもいいのか!?」

と更識簪にナイフを突きつける…しかし。

「残念」

ナイフが塵と化した。

「ひ、ひぃぃぃぃぃ!?」

あーあ…そんな情けない顔しちゃって…

「おい、データの在処を教えろ」

姉さんの邪魔はさせん…

「は、はは!バカめ!既にネットに広まったさ!遅かったな!はははははっは!」

「チッ」

あぁ…もう…面倒だ…

「塵と化せ」

奴の肉体が光り、焔をだして消えた。

これで…終わりか…

「フィグネリアー!終わったから出て来ていいぞ!更識ぃ!妹は無事だ!」

するとドア脇に隠れていた二人がやって来た。

「簪ちゃん!簪ちゃん!」

と妹を揺すっていた。

「落ち着け、あとフェイスオープンしとけ。
そのマスクで会う気か?」

ムーバルスーツのフェイスマスクはかなり不気味だ。

カシュッ!という音がして更識のフェイスマスクが開いた。

カシュッカシュッ…

俺とフィグネリアもそれに続く。

「フィグネリア、ナイフあるか?」

「ああ…私がやるよ」

フィグネリアが更識簪を縛っていたロープを切った。

「フィグネリア、更識。その女を見とけ」

俺は更に奥の部屋に進んだ。

中には電子機器やら何やらがあった。

その奥の一つのディスプレイ。

そこには日本代表のデータが乗っていた。

しかも、ネットに繋がれた状態で…

「面倒だ…」

まぁ、いいか…

どうせ姉さんならそれでも勝てる。

そして近くにあったファイルや机の引き出しを調べる。

あった…依頼書だ。

内容は日本代表のデータ流出か…

クライアントは…中国の企業か…

で…受けたのが…アメリカ系PMCか…

取り敢えずどちらも潰そう、中国は政府が関係していれば関係した議員を殺ろう…国家ぐるみなら…公表しよう。

後の計画を立て、元の部屋に戻ると更識姉妹が抱き合っていた。

「ふむ、目覚めたか」

全員がこちらを向いた。

「あなた…は?」

と更識簪に問われた。

「俺は織斑一夏。アンタの家の護衛対象さ」

そう言ったら彼女は目を見開いた。

「あんた、若に感謝するんだね。あんたをほぼ一人で救ったからねぇ」

フィグネリア…余計な事を…

「あなたが…助けてくれたの?」

更識簪の瞳には憧れが浮かんでいた。

あぁ…そう言えば…そんな設定あったなぁ…

「ああ、確かに俺はアンタを助けた。
だけど、俺はヒーローじゃない」

「え?」

「アンタを助けたのは姉さんの優勝がかかってるからだ。
ついでに過ぎない。
それに…」

俺はアンタを救うため、十数人の命を奪った…

そう言おうとして口をつぐんだ。

あぁ…そうだ…

部屋の外に、階段にある死体を分解する。

これで、証拠は何も無い…

彼女がショックを受ける事も無い。

ついでに壊れていた千鳥先生などの装備も再生しておく。

あとでシルヴヴァインに回収させよう。

今できる処理を終わらせ…

「さぁ…戻るぞ」

そう言って部屋を出る。

後ろから三人が着いてくる。

一件落着だな…

俺はその事に安堵し、息をついたのだった。
 
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