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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第八十三話 オフレッサー家襲撃


2日がかりで完成だが、未だその後が残っているという、
果たして馬鹿共がどうなるか、憲兵隊がどうなるのか、
それは次回からです。

27日も夜勤仕事なので更新できない可能性大です。
済みませんです。

ヴァーリアCV   寿美菜子  けいおん    琴吹 紬
ズザンナCV    真田アサミ リリカルなのは ヴィータ役
バウムガルテンCV 永井一郎  ど根性カエル  町田先生役 
********************************************
第八十三話 オフレッサー家襲撃

帝国暦480年8月6日 午後8時

■オーディン オフレッサー邸

 この日の夜、オフレッサー邸で事件が発生した。
オフレッサー自身は士官学校へ泊まり込んでいた為不在である。

その為、オフレッサーの不在を狙って、
憲兵副総監クラーマー中将が、自分の馬鹿息子の頼みを聞いて、
憲兵隊の伝手を使いゴロツキにオフレッサー邸を襲撃させたのである。

ゴロツキ共は性犯罪者やサイオキシン麻薬常習者などを集めて、
クラーマーとの関係を判らないようにしていたのであるが、

襲撃のお膳立てと事後の処置をする為に自分の腹心を動かしたことが、
後に自分だけでなく憲兵隊全体に多大なる影響が波及し、
現職憲兵隊幹部が破滅するとはこの時夢にも思っていなかった。

「へへへ、襲う家の女は29歳の美人で巨乳じゃねーか、俺がかわいがってやるぜ!」
「そんな婆より、娘の方が13歳でいいじゃねーか、俺が女にしてやるぜ!」
「ウヘヘヘ、メイドも居るからな、姦放題だぜ!」

「ブツブツ、ウアア、殺、殺、殺、ブツブツ」
「手足を切り裂いてあげよう」
「えへへへへへ」

用意された襲撃者ははっきり言って最悪の連中であった。
しかもクラーマーが部下に丸投げでした為に怪我をさせる程度が、
完全な襲撃にエスカレートしてしまっていた。
襲撃者は元軍人崩れも居て、その数なんと40人。
しかも、催涙弾や閃光弾などを装備した支援隊が4名居た。

余りにも多すぎるのは、クラーマー中将がが勘違いして、
フレーゲル男爵の頼みは、ブラウンシュヴァイク公爵の頼みであり、
それを行えば後々の出世やおこぼれに預かれるとの浅はかな考えからであった。

その当時、皇帝とテレーゼの指示により装甲擲弾兵の家族には護衛をつけていたが、
その夜、オフレッサー邸に来た襲撃者は、護衛の数を遙かに上回る数であった。
更にクラーマーが憲兵隊を動かし、2ブロック先で火災事故を起こして、
護衛の目を逸らす行為を行ったのである。



同日午後8時30分

ドカンーン!!
ボワーー!
「火事だー!!」

「どうしたんだ!」
「2ブロック先で火災です!」
「隊長、どうしますか?」

「うむ、このまま捨て置くわけには行くまい、
曹長、分隊半分を率いて現場へ向かい避難誘導を行え」
「はっ」
「半数は此処で待機だ」

10分後襲撃者が襲ってきた。

ドカンー!!
突然煙幕弾が破裂し辺り一面が白煙に包まれる。
「なんだ!攻撃か!」
「視界が効きません!」

「戦闘用意!敵の数は?」
「少尉殿、敵数不明です!」
「直ちに援軍を求めろ!」

「駄目です、ジャミングされています!」
「本格的だな、オフレッサー閣下の御家族をお守りするが我らの使命だ、
定時連絡が無ければ、本部から援軍が来る。
それまで6人で守り抜くのだ!」

「はっ」

シャーフェン少尉はその他2名と共に正面を守っていた。
ランド軍曹はその他2名と共に裏門を守っていた。
煙幕弾の効果が中々薄れないのは、敵が次々に煙幕弾を発砲して来るのである。

「くそう、敵がどこだか判らん!」
「暗視装置を持ってくるべきだった」

その様な切羽詰まった会話がされている中、
襲撃者は隣家の壁際から進入していたのである。



同日午後10時50分

この夜、ノイエ・サンスーシでは7月の終わりに退院した、
ケーフェンヒラー大尉が宮中警備隊庁舎に呼び出されていた。

ケーフェンヒラー大尉は病み上がりであるが、
僅か2ヶ月であるが養父、ケーフェンヒラー少将の薫陶《しごき》をうけ、
以前のように堅物ではなく、大部ナチュラルな考えを出来る様になりつつあった。

「ケーフェンヒラー大尉、入ります」
「入りたまえ」
まだまだ緊張感が抜けない状態で入室する。

ごく普通の部屋であったが、中には何と皇女殿下が待っていた。
慌てて敬礼しカチカチなり挨拶を行う。
「皇女殿下におかれましてはご機嫌麗しく」

テレーゼが落ち着かせる話をした。
「ケーフェンヒラー大尉、未だ未だ堅いの」
部屋には、テレーゼの侍従武官ブレンターノ准将達も居た。

「去る筋からの情報じゃが、オフレッサー大将邸に賊が侵入して居るようじゃ。
定時連絡が無く、ジャミングが行われているので、超望遠レンズで確認したところじゃ」

皆が頷く。

「従って早急に宮中警備隊5個小隊を持って救援に向かえ、
此は父上も承知の事じゃ、勅命と思ってくれて良い。
ブレンターノ、卿が指揮を取れ、ケスラー、卿が副官だ、
ヴィッツレーベン1個小隊を引きいよ、そしてケーフェンヒラー、卿も参加せよ」

「「「「御意」」」」
「早急に出発するように」
直ぐさま立ち上がり部屋を出て行く4人。

4人が出て行った後テレーゼが独り言を言う。
「ふう、まさか大規模攻撃があるとは、クラーマーを舐めていたわ。
無事でいてくれよ、ヴァーリア、ズザンナ、エアハルト達よ。
ケスラーは階級が未だ低いから指揮官を任せられんのが残念じゃ」



同日午後10時45分

オフレッサー邸内では、既に襲撃に対しての準備が終わっていた。
流石に装甲擲弾兵副総監邸である
そういった非常事態には慣れるようにしていたのである。

「奥様、不心得者が襲撃してきたようでございます」
「あらあら、それは大変ね。バウムガルテン歓迎会の準備をなさい」
「はっ、ヴァーリア様とズザンナ様とエアハルト様は地下室へお隠れ下さい」

「あら、私も戦いますわよ」
ヴァーリアは、にっこりと笑みを見せる。
執事のバウムガルテンが頭が痛そうに顰めっ面になるが、
仕方が無いと諦めて戦闘準備を命じた。

「奥様、奥様自ら装甲服をお着になる事はありますまい」
「あら、着なきゃ死んじゃうわよ・・・敵が・・」
奥方が、ぼっそっと、怖いことを言う。
「はあ」

「はいはい、バウムガルテンも着替えなさい」
「はっ」
「お母様、私も戦いますわ」

「お嬢様、危険でございます」
「ズザンナ、貴方もやる気満々ね、覚悟は出来ているのかしら?」
「ええ、オフレッサー家の娘ですもの」

「判りましたわ、ただしバウムガルテンと一緒に居なさい。
此でだけは譲れないわよ」
「判りました、お母様」

「バウムガルテン、ズザンナを宜しくね」
「はっ、命に代えてもお守り致します」
「そんな堅くなくて良いわよ」

「アーリア達は外で戦ってくれている方々にも御茶の用意をしてね」
「はい、奥様」
襲撃中にも関わらず普段のような会話をしている。
どれだけ肝が大きいのか凄い家族である。



同日午後10時55分

側壁の窓を破って、襲撃者が40名が乱入してきた。
廊下に入った襲撃者達が、黒ずくめの服装でナイフや銃で武装していたのに対して、
オフレッサー家側は何と装甲服と戦斧などで武装していた。

「あら、パーティーは玄関から来るモノですわよ」
ヴァーリアがにこやかに話すが、その手には抜き身の日本刀が握られていた。
「宴の準備は出来ておりますぞ」
バウムガルテンが執事の仕事として話しかける。

襲撃者は一瞬止まったが、元々頭の可笑しい者達である。
うなりを上げて襲撃してきた。

「うをーーーー」
「死死死」
「ウケケケケ」

「絨毯を血で汚さないように殺さないようにね」
「はっ」
「任せてお母様」
「お任せ下さい」
「はい」
「了解しました」

オフレッサー家側は8人編成であるが、
2人は地下室入り口のある厨房で待機していた。

バウムガルテンが最初に戦闘を始める。
「装甲擲弾兵生活35年、未だ未だ若い者には負けんわ!」
55歳とは思えない軽やかなステップで戦斧を操り、敵の手足をへし折り行動不能にしていく。

それでもめげない襲撃者達は隙を突いて突っ込んでる。
「ウヘヘヘ其処の巨乳の彼女、僕と良いことしようよ」
「あら、あら、あたしのこの胸は旦那様の為にあるのよ」

「えへへへ。なら俺がご主人様になってやるよ」
突っ込んで来る変質者、もとい襲撃者。
「おいたは駄目ですよ」

鋭い動きで峰打ちで延髄を叩き、返す刀で手足をへし折る。
動く姿はまるで戦女神である。

突然、横の窓からも襲撃者が進入してきた。
「ウヒャヘヤッジャヤヒャ。ツルペタツルペタ、ジュルジュル」
ズザンナに向かって突入してくる。

ズザンナは自分がある一点が平均より発育が不良な為悩んでいたのに、
ツルペタなど言われ、凄い怖い目で襲撃者を睨み付けた。

「あ”・・テメー殺す!!」
そう言うと、戦斧を振り回し襲撃者に叩きつけた。
一発で骨折する襲撃者達。

「うああああ、痛い痛いいい!!!」
のたうち回る襲撃者達。
他の3人もそれぞれ襲撃者を叩きつぶしていく。

「あらあら、血反吐を吐いて汚れてしまいますわ」
「コラ!テメー死ね!!!」
「こんなモノ叛徒共に比べたらへでもないわ!」
ヴァーリアがにこやかに戦い、ズザンナが切れまくり、バウムガルテンが吠えまくる。

襲撃者は全く統制が出来ずにバラバラで攻めてきたが、
40人全員が僅か6人によって壊滅させられた。
時間にして僅か35分。

的確に殺さずに、動けないようにした為時間が掛かったのである。
殺していれば、遙かに早く行けたのである。



同日午後11時30分

襲撃者40人はオフレッサー家内で完全に戦闘不能で倒されていた。
支援犯は未だ支援を続けていたが、間抜けなことに連絡は自分たちのジャミングで届かない為に未だ支援をしていたのである。
クラーマー中将が口封じの為に襲撃者を収監するべく準備させた憲兵隊は、まだかまだかと苛ついていた。



同日午後11時33分

士官学校のオフレッサーの元へ、自宅が襲撃されたとの第一報が入った。
オフレッサーは慌てる部下を尻目に準備を始めた。
「フン。夜討ち朝駆けとは小賢しいわ。しかし儂の家を襲うとは、馬鹿か!」

「閣下、悠長にしている暇は有りませんぞ。速攻全員で向かいましょう」
「ハハハ、卿は儂の家族をよく知らんからな、賊が1個中隊いても平気だ」
そう言いながらも、頭には来ているオフレッサーである。

「連れて行くのは、分隊で良い!」
「はっ」

部下が出て行き準備をしながらオフレッサーは思う。
バウムガルテンが居るから、ヴァーリアもズザンナも無茶はしないであろう。
余りやり過ぎないで欲しいモノだ。

その後分隊と共にオフレッサー邸へ向かったのである。

 

同日午後11時35分

屋敷からバウムガルテンが出てきて、
煙幕弾を受けている、シャーフェン少尉に室内で襲撃者を撃破したと伝えてきた。
その直後に装甲擲弾兵長年の感で発射位置を割り出し、
突撃して襲撃犯4名を一瞬で撃破してきた。

「すげーな、あの爺さん」
「少尉殿まったくですな」
 
「おーい若いの、見てないで此奴等を連れて行くから手伝え」
「あっはい」
慌てて手伝いに行く。

その姿が見えたのだろう、憲兵隊が来るのが判った。
「憲兵ですね、来たようですね」
「ああ、奴らがどう出るかで決まるな」

憲兵隊が現れて、ハンドマイクで警告を出す。
「其処ので戦闘をしている連中、直ちに武器を捨て降伏せよ、呵らずんば攻撃する」

「ほうー、手際が良いモノですな」
バウムガルテンは涼しい顔だ。
「思ったとおりだな、奴らしゃやしゃり出てきたな」

「大方証拠を消す為でしょうな」
「さてどうしますか?」

苛ついた憲兵隊が強制執行しようとし始める。
「あと10数える間に投降せよ!」
「10」
「9」
「8」

「執事殿は、館へお帰り下さい。此処は我々で対処します」
「いえいえ、奥様より、御茶のお誘いでございますから、
来て頂くまでは帰るわけには行きませんので」

「3」

するとである。憲兵隊の後方から突入してくる装甲車列が見える。
その装甲車列は探照灯を点け勢い良く中央突破してくる、逃げ惑う憲兵隊。
戦闘など出来ずに烏合の衆のように逃げ回る。

装甲車列は4隊に分かれて、憲兵隊を包囲している。
更に一隊ケーフェンヒラー大尉が率いて後方へ回り安全を確保する。
装甲車列は館前に止まり、スピーカーから指揮官が話をする。

「我々は、皇帝陛下直属の宮中警備隊だ。恐れ多くも勅命により此処へ来た。
憲兵隊は直ぐさま武器を捨てよ。さもなくば勅命により卿等を排除する!」

装甲車から次々に宮中警備隊の隊員が降りてくる、全員が完全武装である。
憲兵隊はパニックになりつつあるが、まさか勅命に攻撃も出来ず、
相手が装甲車である、自分達は精々ライフルが最大武器では最早抵抗のしようがない。

僅か10分で憲兵隊2個小隊は降伏した。

「やりましたな、ケスラー少佐」
ブレンターノ准将がケスラーに話しかける様は上司と部下が逆であるが、
実際ブレンターノは階級では上だが、組織ではケスラーが上という状態であり、
実際の指揮官はケスラーと言う事であった。

「ブレンターノ准将殿、此から奴らを調べねばならんですな」
「全くです」
「小官は館へ赴きます」

「了解しました」


同時刻オフレッサー家内では。
「あらあら、味方の方々が大勢来ましたわね。御茶の用意を増やしましょうね」
「奥様、承知いたしました」
「300人分ほど用意してちょうだい」
あくまでマイペースであった。

ケスラーがオフレッサー家執事バウムガルテンに会い、挨拶を交わす。

「勅命によりオフレッサー邸を守るよう来ました、ケスラーと申します」
「それはありがたき事でございます。オフレッサー家執事バウムガルテンでございます。
ささ館へどうぞ」

館へ行くケスラー。
玄関を入り、応接室へ案内される。
其処には、装甲服を着ている2名の女性が居た。
ケスラーは顔を見て驚いた、なんとオフレッサー夫人とオフレッサー令嬢だったからである。

「ようこそいらっしゃいました。私当家の留守を預かります、
ヴァーリア・フォン・オフレッサーと申します。この子は娘のズザンナですわ」

「はっ、小官は皇帝陛下と皇女殿下の命により貴家を救援に来ました、
ウルリッヒ・ケスラー少佐と申します。指揮官ブレンターノ准将は外のことで手が離せませんので小官がご挨拶と説明に参りました」

「ケスラー殿、賊は40人表の騒動に紛れて隣家より進入してきましたわ。
全員を既に私たちで撃破済みです、全て生かして縛ってありますわ」

「流石、オフレッサー大将閣下のお宅ですな」
ケスラーすら驚いている。
「ええ、手応えのない連中でしたわ」

「その姿を見るとまさかご婦人も参加なさったのですか?」
「ええ私で8人、娘が5人、バウムガルテンが12人あと3人で倒しましたわ」
「流石ですな」

朗らかに笑う奥方。
少々引きつる執事。
唸るケスラー。

「表の賊も片づいたようですわね」
「はい、憲兵隊も一枚噛んでいるようです」
「なるほどね」

「これは、調べが済むまではご内密に」
「ええ、判りましたわ」
「大将閣下には既に連絡済みでございますので、ご安心を」

「あら、あの人が帰ってくるのね、早速好物のシュラハトプラットを用意ししなきゃね」
何処から見てもほのぼのしていて、ホッとする方であるとケスラーは思った。
「ケスラー少佐失礼。ズザンナお父様の為にシュラハトプラットを用意するようにアーリア達に伝えてきてちょうだい」

「はい、お母様。ケスラー少佐、失礼します」
そう言ってズザンナは装甲服着たまま部屋を出て行った。

「ケスラー少佐、連中を受け渡しますわね。
夫が帰ってくる前に連れて行かないと、
みんなミンチに成ってしまいますから」

奥方は、にこりとそんな話をする。
ケスラーは、テレーゼ様に匹敵するお方がまだまだ居るのだと関心していた。



帝国暦480年8月7日 午前0時15分

ケスラーが外の部隊から2個小隊を持って襲撃者を引き取り全員を、
後から着いた護送車に乗せて順次送り出しているとき、
連絡を受けた、オフレッサー大将が数人の部下を連れて帰宅した。

オフレッサーが地上車から降りると、外にいた兵達が皆敬礼を行う。
ケスラーが敬礼して話す。

「オフレッサー大将閣下、御家族はご無事です。
小官はケスラー少佐であります」
「おう、御苦労さん。所で何人殺した?」
いきなりの質問に驚く。

「死者0であります」
「ほう、で賊は何人だ?」
「はっ実行犯44名、従属犯100名ほどです」

「家に押し入ったのが44名か?」
「40名であります」
「卿等が倒したのか?」

「いえ、閣下の御家族がお倒しに成られました」
オフレッサーはそれを聞いて、あちゃーと言う顔をする。
「そうか、犯人はどうしたか?」

「既に収監して送っております」
「ふむ、まあいい。御苦労だった」
「はっ」

「皇帝陛下と皇女殿下には並々ならぬご配慮感謝の極みとお伝え下され。
ご挨拶に、向かいますとお伝え下され」
「はっ」

家へ入るオフレッサーにヴァーリアとスザンナとバウムガルテンがお出迎えをする。
「貴方お帰りなさいませ」
「お父様、お帰りなさい」
「旦那様、お帰りなさいませ」
「うむ、今帰ったぞ」

とても襲撃を食らった後とは思えない。
普通の家族団欒にみえてしまう。

その後残っていた、宮中警備隊に御茶が振る舞われ皆が恐縮した。
「さあ、皆さん御茶をどうぞ」


ブレンダーノ准将とオフレッサー大将も語り合い。
陛下と殿下へのお礼が更に述べられたのである。
「オフレッサー大将閣下、小官はクレメンス・ブレンターノ准将と申します、
この度は当方の不手際で、御家族を危険な目に会わせてしまい申し訳ございません」

「いや、教官を引き受けた以上、このような事が起こることは覚悟していたからな。
気にする事は無い」
「はっ」

「それに陛下と殿下がこうやって宮中警備隊まで送ってくれたのだ。
ありがたい事ほかならない、皇帝陛下と皇女殿下には並々ならぬご配慮感謝の極みとお伝え下され」
「はっ」

「今夜は夜通し2個小隊で警護いたしますので、御家族はごゆっくりお休み下さい」
「ああ、御苦労様、そうさせてもらうよ」
「はっ」

 
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