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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第三十四話

「束さん?」

「『なんだいいっ君?』」

「箒に諸々バラしたから箒の専用機造るの手伝って」

「『ふぁ!?』」

と言うのがつい昨日の事。

現在時刻7時。

「箒ちゃん!」

「姉さん!」

ラボの地底湖で束さんと箒が抱き合っている。

「ごめんね…箒ちゃん…」

「いいんだ、また会えたから…」

俺と姉さんは黙って見ている。

二人の邪魔をするほど野暮じゃないからね。

やがて二人がこっちへ来た。

「いっ君、先ずは箒ちゃんにISの基礎理論を教えたいんだけど…」

すると束さんに引っ張られた。

そして内緒話の体勢になる。

「わかってますよ、"オリジナル・コア"と"マスプロダクト・コア"…どっちにするかって話でしょ?」

No.0000からNo.0010までの11のコア…つまり"オリジナル・コア"には本来の…原作に於けるコアには無い機能、つまり異世界技術を扱う機能がある。

"マスプロダクト・コア"には『一部』を除いて異世界技術は搭載されておらず、普通の…原作通りのコアとなっている。

「どうしようか?」

「取り敢えずマスプロダクト・コアでいいでしょう。NTDやゼロの説明はナシで」

パイロット保護のために多少は異世界技術を搭載したのだ。

「そうだね…それで行こうか」

よし、決まったな…

「箒」

「なんだ?」

「取り敢えず、ISの基礎理論とか諸々教えたいんだけど…いいか?」

「いいぞ」

その後は詳しいコトは省いて概要を説明した。

「詳しくは追々やっていく。いいか?」

「ああ」

あ、そうだ…

「束さん束さん」

「なんだい?」

「箒に式を付けようと思うんだけど箒に呪術も仕込んでいい?」

「君は私の妹をいったい何にしたいんだい…」

それもそうか…

「じゃぁこの話また今度」

「そうだね」

その後、三時間程して束さんは再びトレイターでどこかへ旅立った。

そして数ヶ月、俺と姉さんで箒にISの事を教えた。

その間、俺は束さんと通信して箒の機体コンセプトを詰めたり実際に造ったりした。

そして俺達が六年生になる前の春休み。

箒の機体が完成した。

機体コード ウカノミタマ。

仕様コアは結局オリジナルコアNo.0003、束さんが持っていたコアだ。

武装とボディを一切持たない代わりにパイロットをエネルギーシールドによって如何なる状況でも護る機体だ。

コンセプトは後の黒鍵に近いかもしれない。

待機状態は鈴の付いたリボンだ。

そして…

「稲荷、調子はどうだ?」

「問題ありません、一夏様」

コイツは稲荷。

妖狐だ。

橙と同じ方法で式にして権限を箒に移譲した。

今は化成して童女の姿だ。

白い髪に紅い瞳、モフモフの耳と尻尾。

「箒、ISに稲荷を入れる。いいな」

「わかった」

稲荷が化成を解き、霊体になる。

そしてウカノミタマの待機状態のリボンに入る。

「箒」

「なんだ?」

「これでウカノミタマは名実共にお前の物だ。
だが忘れるな、ISは全てのリミッターを外せば単騎で国家を墜とせる、オリジナル・コアは特にな」

「わかってる、この子は危ない時以外使わない」

「よし、それでいい」

これで最低限の自衛はできる…

「箒ちゃん」

「お姉ちゃん」

「その子の事、大事にしてあげてね」

「うん!」

さて…俺が何故こんなにも急いで箒にISを持たせたか…

それは…

「ちーちゃん、訓練はどう?」

「まぁ、ぼちぼちだな…」

姉さんが右手薬指に付けた桜色のリング…

そう、日本政府の国家プロジェクトで作られた第一世代IS…

暮桜。

ISが世に出てもうすぐ二年…

そして…









第一回モンド・グロッソ

それが今年の夏、首都東京で行われるのだ。 
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