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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第三十二話

箒、私室。

「箒ー起きろー」

「うぅん…いちかぁ…まだねむいのぉ…」

ゆっさゆっさと箒を揺するが起きない。

にしても『ねむいのぉ…』か…

「ふふっ…」

姉さんの真似してるけど、素はやっぱりこっちか。

「箒、おきろー起きないと襲っちまうぞ」

「うにぃ…いちかならいーよ?」

「ふぁ!?」

な、な、何を言ってるんだ!?

いやいや、待て待て、そうだ、箒はそっち系に疎いんだきっと。

だから俺の言葉の意味が解らなかっただけだ。

うん!そうだ、そうに違いない!

と自己完結していると箒が起きたようだ。

「あー、いちかー…」

やっと起きたか…

と思った矢先。

グイッ!

「うぇ!?」

ぎゅー!

「いーちか!ふふふふふー…」

寝惚けた箒にベッドに引っ張り込まれた。

「ブルータス…お前もか…」

見れば解るが箒には抱き付き癖がある。

姉と同じくね…

一日に何回か抱き付かれるのだ。

「おい、箒、起きてくれ、朝飯食う時間無くなるぞ」

「ふぁーい」

と言って箒は俺を解放して着替え始める。

「あのなぁ、俺だって男なんだが?」

「何時も一緒に風呂に入っているのに今更何を言う?
それに一夏なら大丈夫だろう?」

ぐはぁ!?…ソレは俺が男らしくないって言いたいのか!?

お前に襲う勇気なんて無いだろヘタレ…そう言いたいのか箒!?

何故だぁ!顔か!?やっぱりこの女顔なのか!?

俺がorz状態になっている間に箒が着替え終わったようだ。

「どうしたのだ一夏?行くぞ」

マジで箒△…






学校にて。

「という事があった…何故だ!?」

箒がどっかに行ったので弾に今朝の事を相談した。

「取り敢えずリア充爆発しろ」

「なんでだよ!?あぁもう!弾!」

「なんだよ?」

「男らしくなる方法を教えろ!」

もしくはモテる方法!

「筋肉つけろ」

はぁ!?

俺は着ていたシャツを捲って腹を見せる。

キャァ!と女子の声が聞こえたがそんな事はどうだっていい。

「見ろ!この綺麗に割れた腹筋を!何故だ!何故筋肉が有るのにモテない!?」

「いや、割れ過ぎだろ…むしろどうやったらそこまで割れるんだよ?」

重力十倍で腹筋だ!

「腹筋を毎日百回してたらこうなった!」

あと同じ条件で腕立て伏せとかスクワットとかもしている。

「そうか、うん、諦めろ」

ちくしょうめ!

「何の話シてるノ?」

と鈴が入って来た。

もともと日常会話程度は出来ていたので時折イントネーションがおかしい以外は日本語を流暢に話せるようになった。

「鈴か、いや、一夏がn…ムグゥ!」

「いや、なんでもない、何でもないぞ鈴」

「そうなの?」

「そうなの」

「ふーん…」

鈴がジトーっとした目で俺達を見ている。

「なんだよ?」

「いや、べつに…」

すると鈴はチラリとあらぬ方向を向いた…

そちらを向くと…

「ぐふふふふ…一×弾キタァァァァ!」

といかにも腐ってそうな集団がこちらを見ていた。

「ひぃ!?」

なんかすっごく怖い!

思わず弾を盾にしてしまった。

「む?どうしたのだ一夏?」

ヤバッ!箒が戻って来た!

「い、いいいや、なな何でもないぞ!?」

「なら良いのだが…」

キーンコーンカーンコーン!

あ、本鈴だ。

「はいはーい!皆さーん席に着いてくださーい!」

担任が入って来て皆が席に着き、話は御開きになった。







給食

今日のメニューはご飯、味噌汁、焼き魚、おひたし…これぞ和食!みたいなメニューだ。

「あ…むぅ…」

「ああ、もう、箸貸せ」

箒が上手く魚を身と骨とに分けられないのを見ていてもどかしくなってしまった。

魚の『骨』を対象にしてコンマ秒以下の僅かな時間だけ高周波ブレードを使う。

そのあとちょいちょいと分ける。

魔法の無駄遣い?他人を傷付けるよりは有意義な使い方だろ。

「ほれ」

「ん、ありがと」

「おう」

ん?

「なんだよ弾?」

「なんでもねぇよ」

あっそ。





放課後

「箒ー帰ろうぜ」

「うん!」

「弾、お前等は?」

「一緒に行くぞ」

「アタシも行くわ」

「わたしもー」

「わた、わたしも…」

その後蘭ちゃんも入れて7人で帰る事になった。

「あ、そーいえば一夏君」

「なんだよ月日?」

「この前厳ついオジサンに絡まれてたじゃん?」

「それがどうかしたのか?」

「あの時リボルバーでロシアンルーレットしたって本当?」

え?

「お、おい、一夏?」

と弾が目を見開いて言った。

箒と千石と蘭ちゃんはわかってないようだった。

「一夏?どうイう事なの?」

鈴…

「月日、何故知っている?」

「お姉ちゃんに聞いたよ」

チッ…魔法使っとくべきだったな…

「月日、弾、鈴、ちょっと来い。箒、お前達は少し待ってろ」

三人を引っ張って行く。

「一夏、話してくれるんだろうな?」

「ああ…話すよ」

仕方がない…

「確かにこの間、俺はアイツ等とリボルバーでロシアンルーレットをした」

「………………殺った……のか?」

「いや、殺ってない。確かに俺が勝った。
だが相手が最後の一発でチキッてくれてな」

コレは嘘だ。

ヴィッサリオンは敗けを認め引き金を引いた。

「そう…か…」

「で…相手は何者だったの?」

その月日の問に俺はこう答えた。

「観光に来てたイタリアンマフィアだよ」

ヴィッサリオンとの会話は全て英語で行っていた為、火燐さんは真実を知らないのだ。

「さぁ話は終いだ。戻るぞ」

弾と月日は素直に戻って行った。

「どうした鈴?」

「さっきの話、嘘よね?」

「いやいや、本当だとも」

「ふぅん…あの先頭に居た男…軍人だったわ」

え?

「私のお父さんが退役軍人なの。
時々お父さんの戦友が家に来てたんだけど…人を殺した事のある軍人の雰囲気って案外解る物なのよ?」

おっと…こいつぁぬかったぜ…

「さぁ?どうだろうな?」

「ねぇ…一夏」

「なんだよ?」

「一夏が箒を守る理由は何?」

「何の事だ?」

「アイツ等…狙いは箒でしょ?
理由は…タバネ博士の妹だから」

はぁ…

「ああ、そうだよ。奴等はロシアの諜報部員さ…まぁ、今は俺と束さんの側に付いてるよ」

「そう…方法は聞かないでおくわ」

「賢明だ…
それと、俺が箒を守る理由は、それが俺の使命だからだ」

「使命…ね…わかったわ」

その後、鈴と共に戻ってそれぞれ帰路に着いた。






「痒い所無いか?」

「無いぞ」

「じゃぁ流すから目ぇ瞑れ」

「ん」

今は箒と風呂に入っている。

五年生にもなってコレは不味くないかとも思うけど、柳韻さん達は何も言わないし姉さんは何か言う所か時々乱入してくる。

ザバーっと箒の頭についた泡を流してやり、湯船に入る。

「ねぇ…一夏」

「なんだ?」

「危ない事しちゃ、だめだよ?」

「大丈夫だ、心配するな」

俺は死なないさ…

「今日言ってたのって、本物の鉄砲でロシアンルーレットしたって事だよね」

あれ…わかってたのか…

「まぁ、な」

グイッっと引っ張られ、箒に抱きしめられる。

「一夏…一夏に、何か不思議な力が有るのは知ってる。
だけど、それで何とかなるとしても、無茶、してほしくないよ」

「バレてたのか?」

「うん、時々、一夏が光ったり、手から光るリング出してたから…」

サイオンとか魔法式の事か…

あぁ、そうか…つまり箒には…

「見えてたんだな」

「うん、一夏が時々、私を守ってくれてる事もみんな知ってるよ」

そう…だったのか…

これは、もう、色々バレてるんだろうな…

「箒」

「何?」

「今から、今から俺の、織斑一夏の話を聞いて欲しい」

「うん、いいよ」

そして俺は、前世の記憶が有る事を、魔法が使える事を、橙の事を、怪異の存在の事を、ISに関わっていた事を、白騎士事件の事を、束さんの失踪の事を…

全て、話した。

「そっか、一夏」

あぁ、嫌われたかな…

「もしも、一夏に前世があっても、今の一夏は今の一夏だよ。
私が知ってる一夏は、今ここに居る一夏だよ。
だから、私は一夏の事、嫌いになんてならないよ」

そっか…

「ありがと…箒」

「ん」

箒に対して、隠し事をしていた後ろめたさが無くなって、とても楽になった。

風呂からあがって部屋に戻る途中。

「ねぇ…一夏…」

「なんだ?」

「今日…一緒に寝よ?」

「ああ、いいぞ…」

そうだ、忘れてた…

「さっき言った事は、誰にも言ったらダメだぞ」

「わかってる、絶対誰にも言わない」

オースは使わない。

俺は、箒を信じる。

そしてその夜、俺は始めて箒と一緒に寝た。
 
 

 
後書き
一応言っておきますが最後の一文に関して。
ヤッてないですからね?まだ五年生ですからね?
まぁ、その内一夏の初体験を書きます、というか書いています。
そこまでストーリーが進んだらR18番外編集シリーズを立ち上げます。 
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