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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二十七話

「俺は織斑一夏…魔法師だ」

「オリムラぁ?ヒャハハ!お前ソイツの弟か!ならお前も殺してやんよ!」

嗤い声を上げながら、男が包丁を振り下ろす。

カキィィン!

振り下ろされた包丁を掴み取る、血は…流れない。

「お前、俺を殺すと言ったな…殺されるのは…お前だ!」

ゴウッ!と音がしたような気がした。

俺の中から聞こえたような気もするし、周りの空間が歪んだような気もした。

パキン!と包丁を握り潰す。

「ヒ!ヒィィィィィィィ!化物めぇ!」

「化物ぉ!?テメェの方がよっぽど化物だろうが!」

飛行術式、セルフ・マリオネット…キャスト。

「オラァ!!」

飛行術式で浮き上がり、セルフ・マリオットを使う。

剛気功で硬化された脚が男の側頭部を蹴飛ばす。

男は吹き飛ばされ商品棚に激突した。

「あ…がはっ!」

男に近付きズドン!と頭を踏みつける。

「ぐぅ…」

「おイ、お前、俺の家族を刺シタんだ、楽に死ねるト思うナよ」

ガツッ!っと男の頭を蹴りマウント・ポジションで殴る。

剛気功の拳だ、 鋼で殴打されているも同じだが、構わず殴る。

殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る…

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す…」

暗い暗い、何者をも染め上げる暗い感情に任せ、俺を殴り続けた…

「おイおい、モうくたバッたか?楽にハ死なセんぞ」

俺は男に電流を流し、意識を無理矢理呼び戻した。

「あ…あ…うぅ…」

「これ以上は死ぬかな…なら…精神を殺ればいい」

ダイレクト・ペイン

「アハハハハ!痛いか!?痛いよなぁ!?心を直接殴ってるんだからな」

そうして再び、男をいたぶり続けた。

数分後

「こひゅー…こひゅー…」

「はは、まぁこれくらい勘弁してやるよ…」

その言葉と共に五指を揃える。

圧斬…キャスト。

「死ね」

男の首に圧斬を纏わせた爪を振り下ろ…せなかった。

「一夏、そこまでだ。コイツごときでお前の手を汚す事は無い」

俺の振り上げた腕を掴んだのは姉さんだった。

「姉さん」

「すまない…一夏…こんな事に巻き込んでしまって…」

「どういう、意味?」

「話は後だ…直ぐにここから離れた方がいい」

「………わかった…インビジブル、キャスト」

「む?何かしたか?」

「姉さんを見えなくした。
束さんは俺が運ぶから、箒の所に行ってあげて。
今警備員に連れられて外に居る筈だから。
あと認識阻害も掛けておくけど…
気付かれないよう気を付けてね」

「わかった」

姉さんが歩いて行く、見えないけど視える。

「束さん、束さん…」

「う…うう…」

ダメだ、起きない。ショックで気絶してるような状態か…

「よっと…」

束さんを横抱きした。

「あ…あが…」

男は未だにうめき声を上げている…

「お前は俺から逃げられない…絶対にな」

とはいえ、もう殺るつもりは無い。

姉さんが何か知ってるみたいだしな。

「束さん、箒の所に行こう」

慣性制御などを使って束さんが起きないように気を付けながら飛ぶ。

もちろん隠蔽魔法は使っている。

店内は来たとき同様誰も居なかった、とても変な気分だ。

何時もは賑わっている場所が閑散としていて、そこら辺に買い物途中の商品や籠やカートが放置されている。

まるで人間だけが消えたように。

まぁ、通り魔が居たんだ、皆逃げるよな。

「う…うぅん…」

「束さん、気が付いた?」

「あ、あれ…私…何をして…」

思い出そうとする束さんだったけど、アレは思い出さない方が良いかも知れない。

俺ならこの記憶を消せる。

だけどそれはしたくない、辛い記憶だろうと、他人の精神を好きにするのは倫理に反するだろう。

しかし姉さんと束さんがこの件でPTSDを患う、なんて事になれば全力を持って記憶を消す。

だけどそれは今じゃない。

「束さん」

「いっくん?」

「もう少し、寝てていいよ」

束さんの瞳を見つめ…眼を使う。

「う…ん…わかった……」

束さんは再び眠った。

夢も見ないような、深い深い眠りに。

梓弓を何時でも使えるよう、準備しておこう。

たぶん起きたらパニックを起こすから。









その後、俺達は認識阻害を掛けて家に帰った。

姉さんと束さんが刺されたのは、たぶん大勢に目撃されているだろうからな。

そして、姉さんがあの男の事を話してくれた。

奴は全国トップクラスの成績を持っていた、だが絶対に一番には成れなかった。

何時もトップは束さんだったそうだ。

そして奴は思い詰め、不登校になり、引きこもりになった。

姉さんが知ってたのはそこまでだ。

たぶん、怨恨だろう。

奴の得物の包丁はキッチンコーナーの物だった。

偶然束さんを見掛けて犯行に及んだのだろう。

再び殺意が湧いたが姉さんに止められた、どうやら俺はキレると想子が滅茶滅茶に放出されるらしい。





篠ノ乃束・自室

「う、うぅん?」

「束さん、起きた?」

「うん、おはよう、いっくん…」

束さんはキョロキョロと辺りを見回し。

「今何時?」

「八時だよ」

「八時?………えっと…」

束さんが眠る前の事を思い出そうとする、直ぐに梓弓を使えるよう準備する。

「えっと…買い物に行って…そ…れ…か…ら、あぁ!」

束さんが首筋を抑える、数時間前に傷が有った場所へ。

俺は梓弓を使った。

「はぁ…はぁ…ふぅ…あり…がと…いっくん」

「落ち着いた?」

「うん」

俺は気付くと束さんを抱きしめていた。

「いっ…くん?」

「ごめん、束さん…ごめん、」

「どうして、いっくんが謝るの?」

「俺が、俺の力があれば今回の件は回避出来たと思う…だから」

例えば俺の身内全員に常に障壁を張ったり、橙をあちらに憑けたり。

「ふふ、大丈夫だよ、いっくんはちゃんと私達を助けてくれた。
いっくんは自分の出来る事をしたんだよ」

「束さん…」

「私は、私は大丈夫だから、いっくんも元気出して」

「うん」











俺は、決めた。



決意した。



敵には絶対に容赦しない。



俺の家族に手を出した奴



出そうとした奴は



絶対に許さない。



個人でも、社会でも、国でも、世界だろうと



敵は敵なのだから。



ISでも、魔法でも、俺は行使する。



敵を屠る為に。



俺達を否定する者を否定する為に。
 
 

 
後書き
ハーメルンでも書きましたが、この話は一夏が力を使う事に躊躇わなくなるための通過儀礼的な話となっています。 
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