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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二十三話

「あっれぇ?おっかしいですねぇ…」

静まり返った体育館に俺の声が響く。

「竹刀なのに斬れちゃいましたよ…」

俺の目の前に座り込んむ上級生の胴には、夢でも幻覚でもなく、刀傷がある。

「おやおや、どうされました?先輩方?濡れてますよ、凄い汗ですね…」

とおどけてみる。

「そちらさんも胴にヒビが入っちゃいましたね…」

と箒の正面に座り込んだ上級生の胴には蜘蛛の巣のようなヒビ。

「良かったですね…」

目の前の上級生の顎に竹刀を当てる。

「俺の手に有ったのが竹刀じゃなくて」

そのまま上を向かせる。

「真剣だったら」

箒の前の上級生を一瞥し。

「御二人とも」

ニコリと微笑む。

「死んでましたよ?」

「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

と叫び声を上げて俺の目の前の上級生は気絶した。

箒の前の上級生は気絶はしてないがガタガタと震えている。

何故こうなったかというと…少し時間を巻き戻す。











今日は始業式の翌日、小学二年生二日目である。

四月一日から身分上は二年生だという意見は却下するのであしからず。

俺達の学校は二年生から部活動が解禁される。

別に必ず部活に入らなければいけないという訳ではないが、二年生初めのLHRは上級生が来ての部活動説明会だ。

俺は部活興味が無いので机に突っ伏していた。

「次は剣道部です!」

と担任が言うと剣道着を来た上級生が入ってきた。

「剣道部部長の〇〇です!」

「剣道部副部長の◇◇です!」

はっきり言って名前なんて覚える気はない。

そして剣道部の説明があった。

最後に上級生が…

「今現在剣道をしている人はいますかー!」

と言うと…

「はい」

と、箒。そう、そうなんだ。

今年も箒と同じクラスなんだよ。

俺は目立ちたくないので突っ伏してたんだが…

「一夏もでしょ!」

はぁ…しょうがないな…

「はい…」

とまぁ、こんな感じで顔を上げて手も上げたんだが…

その二人の上級生になんというか…見覚えが有るというか…だが思い出せない、だれだ?こいつら?

そして、その上級生二人が俺と箒を見る目がなんというか…怨みの籠った目なのだ。

え?なんで?俺等なんかしたっけ?

「え~と…そこの女の子、名前は?」

「篠ノ之箒です」

目線が強まった…箒は…気付いてねーなありゃ。

「そっちの君は?」

「織斑一夏です」

む、箒よりも強い恨みだな…

え?マジで俺等何もしてねーよ?

どこぞのファイヤーシスターズじゃぁあるまいし…

そうそう、千石は別のクラスだった。

下駄箱の前でとても残念そうにしていた。

「篠ノ之ちゃん、織斑君、君達が来るのを待ってるよ」

行ったらそのまま体育館裏に連行されそうな感じだ。

「はい」

「うす…」

と、取り敢えず返事をする。

その後は剣道部の上級生二人は退出した。

多分他のクラスに行ったと思う。

そしてLHRの最後に担任が…

「今日から部活動の見学ができますので興味があれば行ってみてください」

うん、ぜってー行かねぇ。

「では…出席番号一番織斑くん、挨拶を」

なーんで俺の前に誰も居ないんですかねぇ…

「きぃーつ!きょつけ!礼!」

とやった結果は…

「「「「「「「………」」」」」」」

あ、しまった。高校の時の癖でやっちまった…

「はぁ…きりーつ、きをつけー、これで〇時間目の授業を終わります…れーい…」

「「「「「終わりまーす」」」」」

やっぱ締まらねぇな…

「ねね!一夏!放課後剣道部行こう!」

「やだよ、めんどくさい、放課後はラボに…じゃなくてゆっくりしたいの」

それに行ったらめんどくさそうだし。

つーかあの二人って部長、副部長だろ?俺と箒でも頑張れば勝てるぞ?

※箒もどこぞのワンサマーの手で魔改造済みです。

「見学くらいいいでしょ」

こんな顔されて断れる?俺は無理だ。

「わーったよ、わーったから、行けばいいんだろう?」

「うん!」










とまぁ、そんな訳で放課後に剣道部の見学に行った。

剣道部には俺達を含めて五人くらいが見学に来ていた。

「え~っと顧問の□□です、この中で剣道をやっている子はいるかな」

「はい」

「はい」

やはり俺達だけか。

「名前は?」

「篠ノ之箒です」

「織斑一夏です」

と言うと顧問の先生は驚いたようにいった。

「君は千冬君の弟かい?」

「はい、箒も同門です」

「なるほど…柳韻君の弟子か…」

どうやら柳韻さんとは交流があるようだ。

「柳韻君にはどこまでおそわったのかね?」

え~っと…まだ古武術はやってないから…

「剣道のみです」

「?」

そか、普通は剣術なんて習わんわな。

「ああ、えっとですね…」

と説明をする。

「箒ちゃんも同じかね?」

「はい」

「では…うん、二人は練習に混ざってもいいよ。
ごめんけど、私は少し校長先生に呼ばれていてね。
少し離れるから、二人以外は自由見学してて」

「あ、いや、俺は入部は…」

「一夏、いくよ!」

「あ、ちょ、おまっ、待て!」

と引っ張られていった。

「すみませーん、先生に混ざって良いって言われたんですけど更衣室ってどこですかー?
あと籠手だけでもいいのであまってますかー?」

ちょっ、箒コミュ力高過ぎ!原作じゃそうでもないのに!

なんて思っていると六年生の女子児童…先輩が来て。

「あら、□□先生が良いって言ったなら経験者なのね?
防具は授業用のがいくつかあるけど剣道着はないわ」

「そうですか…ん…体操服でもいいですか?
明日からは持ってきますので」

おいおい…入部する気満々かよ。

「仕方ないわ、まぁ…いいでしょう」

「お、おい、箒」

俺はあの上級生二人と関わりたく無いんだよ!なんか面倒な事になりそうだし…

「ほら、いくよ!一夏!」

と、ずんずん進んで行く箒だが…

「おい!バカ野郎!俺を女子更衣室に連れ込む気か?」

「気にしないよ」

「他に誰か居たらどうすんだ!?」

「じゃぁ、待ってるから体操服に着替えて来て」

「はいはい」

仕方ないので俺は男子更衣室…がわからなかったので近くのトイレで着替えてきた。

「おそかったね、一夏」

「普通男女逆じゃね?」

「ほら」

と手をつかみ引っ張られる。

「はいはい…」

その後は体操服に籠手だけというものすごく『あり得ない』格好で一部練習に参加した。

そして練習が一段落して休憩がかかった。

壁際に行くのも面倒臭くて籠手を外した時、事は起こった。

「きぇあぁぁぁぁぁぁぁぁー!」

と上級生が箒に襲いかかった、箒は竹刀を置いて丸腰なのにだ。

「箒ぃ!」

「!?」

俺は慌てて持っていた竹刀を箒に投げた。

加速を掛け、移動魔法でコースを制御。

箒の手にたどり着く前に減速。

そして箒が握り込む瞬間に停止。

カァン!と受け取った竹刀で箒が防ぐ

よしっ!間に合っ…ッチィッ!

俺は振り向き右手を掲げる。

「剛気功!」

カァァァァァン…

「な、なにぃ!?」

俺の、体操服から露出し、籠手を外した右腕とあたった筈の上級生の竹刀は、甲高い音を立てて弾かれた。

「チッ…箒!SS!突け!胸だ!」

俺と箒だけがわかる符号で叫んだ指示に、箒は従った。

鍔競り合いをしていた箒は上級生を受け流し、態勢が崩れた隙にバックステップ、そして。

「いやあぁぁぁぁ!」

肩に引き絞った竹刀を…突き出した。

ガッ!…ピシィ…

「ぐをぁ!」

片手直剣上位剣技ヴォーパルストライク…冬休みに箒に仕込んだ物だ。

魔弾タスラムの応用で竹刀そのものが加速された突き。

それも上級生の胴にヒビが入る程の…

「一夏!」

ヴォーパルストライクを放った箒はすぐさま俺に竹刀を投げる。

箒が投げると同時に先程と同様の魔法をかけ、受け取る。

「さ、先輩殿…殺ろうか?」

「なぁぁぁぁぁめるなぁぁぁぁ!」

体操服に竹刀の俺とフル装備の上級生が相対し、あちらから仕掛けて来た。

「きぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

カァン!カァン!カァン!…と打ち合い…

カァァァァン!と大きく弾く…いやぁ本当は巻き上げをやりたかったんだが…難しいねぇ…

「クソッ!」

こっちのセリフだよっ!

弾かれた態勢の上級生に対して俺は、上段に構えた竹刀を振り下ろす。

上級生の面ではなく、胴をかするように…

俺の気迫に圧されたのか座り込んだ上級生。

そして上級生はふと自らの胴を見た。

先程振り下ろした時、胴に当たった筈なのに、一切の音がしなかった事に気付いたのだろう…

斯くして冒頭へ…










ったく…なんだったんだコイツら?

俺達が何かしたわけじゃぁ…あ、思い出した、コイツら篠ノ之道場の元門下生じゃないか?

確か態度が悪くて叩き出された…

成る程、原因は姉さんか…

いや、姉さんは悪くないのか…

「箒、ちょっと変われ」

箒の方の上級生の前に向かいながら、箒を退かせる。

「ん」

へたり込んだ上級生を見る箒の目は…ゴミを見る目だった。

「おい、テメェ…」

「は、はいっ!」

「どういうつもりだ?」

と言うと同時に竹刀を首筋に当てる。

さっき切り付けた時は"圧し切り"を使ったが今回はもちろん使っていない。

「や、えっと、あの、その、えと…」

ハッ!気圧されて下級生の質問にも答えらんねぇのか?

「テメェ等が篠ノ之道場の兄弟子なのは知ってんだよ」

「う…」

「理由は…そうさな…姉さんへの恨みって所か。
まぁ、いい、貴様等ごとき何度来ようと一緒だからな…」

そんな風に上級生を詰問しているとさっきの女の先輩がやって来た。

「あ、あの…」

「ああ、お騒がせしてすいません」

と満面の笑みをうかべる。

「ああ、えっとぉ…」

「直ぐに帰りますので…箒、帰るぞ」

「………」コクリ

俺は箒の手を掴んで剣道部部室に向かう。

「おや、一夏君…だったかな?どうしたのかね?」

部室に向かう途中で顧問の先生に会った。

「今日は家の手伝いをしなきゃいけないんです。
すいませんが今日は帰ります」

「おお、家の手伝いかね?
偉いねぇ…箒ちゃんもかい?」

「………」コクリ

「じゃぁ先生さようなら」

「ああ、また来てくれ、入部待ってるよ」

「はい」

まぁ、絶対にあり得ないけどな。

パタン…と戸を締める。

「一夏…ごめんなさい」

「ん?何が?」

竹刀や籠手を直しつつ答える。

「私が…無理矢理連れて行ったから」

「ああ?問題ねぇよ、事実撃退できたしな」

「えっと…腕…大丈夫?なの?」

「平気だ、ホレ」

と腕を見せる。

「ほんとだ…」

「気合い入れりゃぁなんともない、さ、この話はしまいだ、帰るぞ」

「うん」

その後は何も起こる事なく帰宅した…

いやいや、本当に何も無い訳がない。

帰宅して少し経った後、学校から電話があった。

もうわかるだろう?はぁ…面倒臭い…

いや、俺達が悪くないのは柳韻さんもわかってくれておとがめ無しだったんだけど

明日の放課後は俺達と相手、あちらの保護者、教員、柳韻さん、そして…何故か姉さんで話し合うんだと。

ああ、明日学校行きたくねぇ。
 
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