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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  1964話

 
前書き
ギャラリーの方に、孵卵器で生まれたヒヨコ4羽の写真をアップしてみました。
よかったら、見て下さい。
……1羽はまだ生まれたばかりで、ちょっと可愛いとは言えませんが。

ちなみに、写真の左上の生まれたばかりのと、右のまだ卵は軍鶏で、残り3羽は比内地鶏となります。 

 
 俺はベッドに寝転がり、窓から見える夜空を見る。
 残念ながら部屋のある場所の関係から、月は見えない。
 そうしながら、先程見た映像の事を改めて思い出す。
 実際、あの映像の細工はそれなりのものだったのは間違いない。
 もしあの場に俺がいなければ、恐らく……いや、間違いなくあの細工に気が付くような事はなかっただろう。
 である以上、あの細工をした奴にしてみれば、間違いなく俺の存在は計算外だった筈だ。
 ……細工した奴、か。
 あの映像を発掘してきたという幾月は、結局自分が映像に細工をしたという尻尾を表すような事はなかった。
 ただ、映像が保存されている場所に誰かがハッキングなり、直接忍び込むなりして、映像に細工をしたのではないかと、そう主張していた。
 どうだろうな。可能性としては十分にあると思うが、それでもやっぱり俺は幾月が怪しいと思ってしまう。
 その最大の理由は、やはり俺が生理的に幾月を気にくわないと思っている為だろう。
 だが、それは逆に言えば、俺が気にくわないから幾月が犯人だと、そう思い込んでいるという可能性もあるという事になるのだ。
 結局のところ、堂々巡りか。
 武治は厳重に注意して映像を分析すると言っていた。
 その分析結果が明らかになるのを待つしかしないだろう。
 細工した奴が何か妙な事を考えようとしても、今の状況でそのような真似が出来るかと言えば……まず無理な筈だ。
 もし迂闊に手を出そうとすれば、それこそ今回の件を企んだ奴の尻尾を掴む事が可能となるだろう。
 そんな風に考えていると……不意に部屋の扉がノックされる音が聞こえてきた。
 誰だ? と思うも、わざわざこうしてノックをしている以上、こちらに危害を加えようなどと考えている者ではないだろう。
 扉の向こうにいる人物の気配を探りつつ、口を開く。

「開いてるぞ、ゆかり」
「……私だって分かってたの?」
「まぁ、何となくな」

 正確には気配なのだが。その辺りは今はわざわざ説明する事もないだろう。

「ふーん、何となくね。女子の部屋はここから離れてるのに……まぁ、いいわ。それより、ちょっと話したいんだけど……いい?」

 そんなゆかりの様子に、少し疑問を抱きながらも中に入るように促す。
 いつものゆかりであれば、それこそ自分の抱いた疑問をそのままにするような真似はしなかった筈だ。
 ……もっとも、今日の一件があったのを思えば、ゆかりの様子がいつもと違ってもおかしくはないが。
 ともあれ、俺はゆかりを部屋に招き入れる。
 夜に女を部屋に……それもベッドのある寝室に招き入れるとなれば、普通であれば色々と艶っぽい事を予想するだろう。
 だが、俺達にとっては今更だしな。
 俺達は、今までにも影時間の前後……つまり、夜中の12時前後に、お互いの部屋を行き来したりしているし。
 もっとも、ここは俺の部屋ではなく屋久島というリゾート地での夜の出来事だ。
 そう考えれば、色々と誤解されそうな感じであるのは、間違いない。

「ほら、取りあえずこれでも飲め」

 空間倉庫……ではなく、部屋に備え付けられていた冷蔵庫の中から取りだした缶紅茶をゆかりに渡す。

「ありがと」

 そう答え、部屋のソファに座るゆかりの様子は、何とも言えない微妙なもの……と表現するのが正しい。
 もっとも、それも分からないではないんだがな。
 ゆかりにしてみれば、今日は……正確には武治に見せられた映像の一件は、色々な意味で衝撃的だったのだから。
 最初は自分の父親が影時間を生み出した元凶だと思って衝撃を受け……だが、その次には俺が映像に細工をされているというのを見破ったおかげで、もしかしたら父親が影時間の元凶ではないかもしれない、と希望を持つようになった。
 同時に、映像に細工が可能な人物……少なくても桐条グループの中に、自分達を嵌めようとした相手がいるという事もはっきりしたのだ。
 ゆかりにとっては、目まぐるしい1日だったというのは、間違いないだろう。

「それにしても、今日の海は楽しかったわね。……そう言えば、私達は明日屋久島にある世界遺産の杉を見に行くんだけど、アクセルはどうするの?」
「どうするって……その辺りはまだ決めてないな。海で泳ぐか、山に行くか……取りあえず折角屋久島に来たんだから、別荘の中で寝ているって選択肢はないけど」

 正直なところ、寝て疲れを癒やすというだけであれば影時間を使えば全く問題はないんだよな。
 3時間から4時間程度の時間が影時間として毎日存在している以上、俺達にとっては1日が24時間ではなく、27時間から28時間くらいなのだ。
 そうである以上、眠る時間は増やそうと思えば容易に増やす事が出来る。

「そうね。屋久島まできたんだから、何か遊ぶことをお勧めするわ。……もしよかったら、私達と一緒に来る?」
「それも面白いか。ただまぁ、今はまだしっかりと返事はしないでおくよ。もしかしたら、何か思いつくかもしれないし」
「そう」

 ゆかりの誘いを断っても、そこに残念そうな色はない。
 いや、全く残念そうではないという訳ではないのだが、それでも本当に心の底から残念そうに思ってはいないらしい。
 映像の一件もあって、どこか本気でどうこうしようとは思えない、といったところか。

「明日の夜は、バーベキューなんかやっても面白いかもしれないな」

 このままだとゆかりが際限なく落ち込むか考え込むだけだと判断し、話題を変える。

「バーベキュー?」
「ああ。バカンスにやって来たんだし、やってみてもいいだろ。……まぁ、この近辺は砂浜の海だから、魚介類を獲るのは難しそうだが」

 砂ではなく岩の海であれば、それこそ魚にしろ貝にしろ、獲るのは楽なんだけどな。
 勿論砂浜の海であっても、魚介類が泳いでいるのは変わらない。
 だが、どうしても岩の海に比べると、そういうのを見つけるのが難しくなるのだ。
 ……もっとも、ここは桐条グループの別荘だ。
 そう考えれば、バーベキューをやりたいと言えば、別荘の方ですぐにでもその辺りの用意をしてくれるとは思うのだが。
 それでも折角屋久島にやって来たんだから、用意された食材だけではなく、自分で獲った食材を使ってバーベキューをやりたくなってしまうのは、そうおかしな話ではない。

「うーん、そうね。明日のお昼……は、まだ色々と忙しいでしょうし、やるなら夕食でかしら」

 どうやらゆかりも、バーベキューには結構乗り気らしい。
 こっちとしては助かるからいいんだが。

「そうなると、美鶴辺りにも声を掛けておいた方がいいだろうな」

 個人的には色々と疲れている武治にもバーベキューでゆっくりして貰いたいとは思うのだが、映像の件……それから過去の件を考えると、ゆかりと武治を一緒の場所においておくのは色々と不味いのは間違いない。
 もっとも、武治が明日もこの別荘に残っているかと言われれば……正直、分からないとしか思えないが。
 元々武治がこの別荘に来ていたのは、あの映像を俺達に見せる為だったのだろう。
 だが、今日既にその映像を見てしまったからには、明日も武治がこの別荘に残っているとは限らないのだ。
 桐条グループの総帥という立場である以上、武治の忙しさというのはかなりのものの筈なのだから。

「そうね。桐条先輩にも声を掛けて……他の人達も呼んで……その、メイドの人達はどうする?」
「どうすると言われてもな」

 この別荘にいる多数のメイド。
 そのメイド達を招待すれば、少なくても順平は喜ぶだろう。
 ……メイド喫茶とかにいるようなメイドではなく、本物のメイドというのもポイントは高いだろうし。

「取りあえずその辺は美鶴に聞いてみればいいんじゃないか?」
「そうね。そうしてみるわ。バーベキューをやるにしても、準備とかは必要でしょうし」
「どうせだから、屋久島独自の食材とかそういうのがあればいいけどな」
「……どういうのよ」

 不思議そうに尋ねてくるゆかりがだったが、俺も屋久島独自の食材が何かと言われれば答える事は出来ない。
 うーん、そうだな。屋久島と言えば杉が有名だけど……まさか杉を食う訳にもいかないしな。
 赤松とかがあるんなら、松茸の可能性も否定は出来ないだろうけど。
 もっとも、もし松茸が採れるとしても、それは秋の話だ。
 夏真っ盛りの今の状況で、松茸を……というのは色々と無理があるだろう。
 バーベキューの話題を初めとして、俺とゆかりはとりとめもない話を続ける。
 それこそどこの料理が美味かった、期末テストの点数がどんな風になっているのか楽しみだ、今日海で遊んで楽しかった……といった、本当にどうでもいい内容。

「それにしても、何でタルタロスではあんなにハイレグアーマーが出るのかしら」
「タルタロスの宝箱を設置している奴が、ゆかりにハイレグアーマーを着て欲しいんじゃないか? 美鶴とか山岸辺りにも」
「……どんな変態よ、それ」
「それを俺に言われても、正直困るけどな。別に俺がハイレグアーマーを宝箱に入れてる訳じゃないんだし」

 ふと、タルタロスということ一瞬死神の姿を思い出したが、もしかしてあの死神がハイレグアーマーを宝箱に入れたりしてるんじゃないよな?
 死神が? あの顔で? いや、顔は仮面っぽいので覆われているから、どういう顔をしてるのかは分からないが。

「ふーん。……タルタロス、か」

 不意にゆかりの声音がトーンダウンする。
 ハイレグアーマーについて何かを考えていた……という訳ではなく、今日見た映像の事を思い出しているのだろう。
 そうして次の瞬間、日付が変わり……世界は影時間へと姿を変える。
 電気が消えた影時間の中、やがてゆかりが口を開く。

「……お父さん、頑張ったんだよね?」
「そうだな。俺はお前の父親を直接知ってる訳じゃないから何とも言えないが、お前の父親が破滅……デスだったか? それを作ろうとしていた桐条の爺さんに抵抗していたのは、間違いのない事実だろ。それに、あの映像は手を加えられている。本当の意味で何を言いたかったのかは、分からないしな」
「うん。……許せないよ、お父さんの最期を汚すような真似をした人が」

 許せないと言いつつ、ゆかりの言葉は強くない。
 憤りや怒りよりも、寧ろ悲しみの方が勝っているような声だ。
 ゆかりにとっての父親が、どのような意味を持つのか。
 それを知っていれば、今のゆかりの感情を想像するのは難しい話ではないだろう。
 母親との間にあった絆は、今のゆかりはもうない。
 少なくても、母親はともかく、ゆかり本人は母親を母親だという風に認識しているかどうかは難しいところだろう。
 その分、死んでしまった父親に対して強い思いを抱くようになってしまった……というのは、俺が深読みをしすぎだろうか。

「安心しろ、って俺が言うのもどうかと思うけど、武治はあの映像に細工をした人物を必ず捕らえる筈だ。そうなれば、恐らく細工される前の、オリジナルの映像も残っている可能性は高い」
「……うん」

 少し、本当に少しだけだが、元気が出たように見える。
 実際、武治は誰が映像に手を加えたのかを、徹底的に追求するだろう。
 桐条グループの中に裏切り者がいるのは間違いなく、それをこのままの状況で……という訳には、武治の立場としては絶対に許容出来ないのだから。

「取りあえず、ゆかりはゆかりらしく、元気に笑っていればいいんだよ」
「……何よ、それ。もしかして私を口説いてるつもり?」
「いや、別にそんなつもりはないんだけどな。そもそも、今ので口説いているとか、そんな事になるのか? ただ、ゆかりらしくしていればいいって言っただけだぞ?」
「アクセルがどんなつもりでそう言ったのかは、この際関係ないのよ。私がどう受け取ったか。……それで言葉の意味は大きく違ってくるんだから」

 笑みを浮かべてそう告げるゆかり。
 取りあえず元気になってきたようで何よりだ。
 父親の遺言の映像に手を加えられ、それで怒っているのも、悲しんでいるのも、残念に思っているのも事実なのだろうが……それでも、こうして見る限りでは問題はないらしい。

「まぁ、ゆかりにとって不愉快じゃなかったら、こっちもよかったよ」
「ふふっ、そうね。もし不愉快に感じていたら、イオを召喚してたかもしれないわね」
「……シャドウでもないのに、それは勘弁してくれよ」
「アクセルなら、シャドウより強いでしょ。……それに、いつも私を守ってくれるし」
「……ゆかり?」

 口を閉じたゆかりは、そのまま座っていたソファから立ち上がって、俺の方に近づいてくる。

「影時間だから……それも、屋久島なんて場所にいるから、きっと私も今日はちょっと変なのよ。……私は、男に頼るような生き方はしないつもりだったんだけど、ね」

 笑みを浮かべ……ゆかりはそのまま俺に近づき、やがてその唇は俺の唇に重なる。
 触れるだけの、優しいキス。
 しかし、十数秒が経ってそのゆかりが顔を離した時、その顔は今までに見た事もない程に真っ赤になっていた。

「……お休み。アクセルがいてくれて、本当に良かった。好きよ」

 そう告げ、再度俺と唇を重ねると、今度は数秒で離れ……そのまま、急いで部屋から出ていくのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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