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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第五話

最近少しずつ体が動くようになった俺の日課は橙を愛でた後に魔法の練習をする事だ。

母さんや姉さんが居ない時に限るが、セルフマリオネットで動かしたりもしている。

まぁ、ベッドの上でできることしかしないが、最近はセンチ単位で区切ってインフェルノを練習している。

橙は俺がサイオンとプシオンを与え続けて試しに精霊を食わ(吸収さ)せたりしてたらなんというか…『格』とでも言うべきものがほんの少し上がったようで、与え初めて数日で既に人語を解し一部の単一工程の低難易度魔法をも行使できるようになっていた。

このまま行けば龍神(魔法科高校の劣等生原作における水の循環に関する超大規模独立情報体、精霊だが意識を持っていることを仄めかす描写がある)には及ばずともかなり高位の存在に成れるかもしれない。

え?魔法師でもプシオンはそうそう扱えないって?収束魔法で集めたら橙が勝手に吸収してましたが何か?

あと、今の橙は体(幽体)を障壁で覆っているため一応物理的に触れられる。

ちなみにファランクスで覆ってさらに仮装行列(パレード)も掛けている、魔法科の原作において十文字と九島の十師族二家の秘術クラスだが練習にちょうどいいし。

そして俺自信の事だがメティスサイトはほぼ掌握したと言ってもいい。

課題だったエレメンタルサイトのイデアへの接続についてのコツを掴んだからだ。

イデアへの接続のコツは一度自分の心の奥に潜ったら掴めた。

具体的には意識の最下層かつ無意識の最上層『ルート』に潜ったのだ。

さすがに如何なる魔法を持ってしても『自分の』無意識には干渉出来なかったが意識の最下層でもあるルートにはなんとか干渉できた。

そしてルートにあるイデアへの門『ゲート』からイデアへ接続してみると…

あら不思議この世界の一部が視えるじゃありませんか…と調子に乗ってたら情報過多で知恵熱起こしました。

まぁ今は慣れて要らん情報は取らんようにしたがな。

生後2週間でコレってチートじゃね?


…………気にしたら負けだな。







そんなこんなで魔法の練習をしていたら篠ノ乃束はやって来た。

ドタドタと階段を上る足音が二つ聞こえてきた。

急いでインフェルノを解除して橙のパレードの内容を変更し障壁の上から光湾曲迷彩とかありったけの隠蔽タイプの魔法を掛けたからバレてないはず。

橙には一応ベッドの下に潜ってもらっている。

ガチャ!

勢いよくドアが開けられて一人の少女が入ってきて続いて姉さんが入ってきた

「へ~ここが一夏君の……ッ!?」

少女は部屋に入った瞬間なぜか目を見開いてフリーズした、どうしたのだろうか?

「こら、束、一夏が寝てたらどうするんだ? ん?どうしたんだ束?」

その声にハッとしたようにベッドに歩いて来た

「い、いや、なんでもないよ」

やはりこの少女が後の大天災、篠ノ乃束のようだ。

やっぱりまだウサミミは着けてないようだ。

その表情は原作のようにタレ目でおっとりとした印象を受けるが、その瞳の奥には、ほんの僅かではあるが、あえていうなら…そう、『狂気』とでも言うべきものを宿していた、そしてなぜか『怯えて』いた。

「へ~この子が一夏君?ちーちゃんそっくりだね」

「そうだろう?ほら一夏、コイツは私の親友の束だ。挨拶できるか?」

できるわけねぇだろ、まぁなんか言っとくか。

「あ~う~?」

ああ、早く喋れるようになりたい。

いや、確かに振動系魔法でなんとかなるにはなるけどさぁ、さすがに不味いし。

「どうだ、束?可愛いだろう?」

「そうだねぇ、箒ちゃんほどじゃ無いけどね」

「お前が家族以外で初対面の者を認めるとは…熱でもあるのか?」

どうやらこの頃から他人に興味が無かったみたいだ。

「あ、ああ、うん、ごめんけど今日は朝から少し気分が悪いんだ、もう帰るよ…じゃあね、ちーちゃん」

「大丈夫なのか?すまない、無理やり連れ出してしまって…家まで送るぞ」

「大丈夫だよちーちゃん、弟君に、いっ君に着いててあげて」

「ふむ、そうだな、だが玄関までは送らせろ。一夏すぐに戻ってくる。行くぞ束」

「うん、ちーちゃん、じゃあねいっ君」

そう言って二人は出ていこうとした。

が束ねーちゃんの口が微かに動いていた

「………とう、しゃ、かい……れつ…………ぜん…」ボソッ

アレは九字法か…?

まさか橙がバレたのか?そんなバカな!?

パレードを始めとしたありったけの隠蔽魔法をかけたんだぞ!

そうだ!橙は!?

大丈夫のようだ、よかった、九字の呪文は場を浄めたり低級の霊を滅す程度でしかないがそのままの橙なら俺の式と言えど滅されてたかもしれん。

「ッ!?……ちーちゃん、少し急げる?」

「そんなにか?仕方がない背負ってやる、一夏少し出てくるぞ」

束ねーちゃんはかなり焦った様子だ、まぁ自分の術が効かなかったのを理解したのだろうか?

しかし、なぜ気付かれたんだ?コレは早急に考える必要があるなぁ。

side out





side束

今日は私の親友であるちーちゃんのおうちに来ている、そして今日はちーちゃんの弟の一夏君に会わせてくれるらしい。

だが、なぜだろう?今日ちーちゃんの家に入ってから頭の中で何かが囁く。

私には霊感がある、とても非科学的だけど感じるものは感じるのだ。

私が神社の…巫女の家系であるのが関わってるのかもしれない。

階段を上り始めた時からさらに強まった違和感を知りたいという気持ちと一夏君に会いたいという気持ちで私は走っていた。

そして私が一夏君が居る部屋のドアに手を触れた時、今まで感じてた違和感がぼやけた感覚を覚えた。

「へ~ここが一夏君の…」

私はドアを開けた。

ゴオォッ!

そんな音を聞いた気がした、部屋に入った瞬間何かしらのプレッシャーのようにようなものを感じたのだ。

ぼやけていてもこんなにも威圧されれば気付く、何かがこの部屋に居る。

私はそのプレッシャーに圧され立ち止まってしまった

「こら、束、一夏が寝てたらどうするんだ?ん?どうしたんだ束?」

「い、いやなんでもないよ」

ちーちゃんは勘はとても鋭いけれど霊感の類いはない。

部屋にはベビーベッドが置いてあった、私はそのベッドに近づいた…

ベッドに近づく度にプレッシャーが大きくなっていく、なぜだろう?この子には何か憑いてるのだろうか?

ベッドの前まで来た、寝ている赤ん坊は目や顔立ちがどことなくちーちゃんににていた。

だが私は、ただの赤ん坊である一夏君と目を合わせた時、覗かれたような、見透かされたような感覚を覚えた…

「へ~この子が一夏君?ちーちゃんそっくりだね」

そんな事を言いつつも私は早くこの場を離れたかった。

「そうだろう?ほら一夏、コイツは私の親友の束だ。挨拶できるか?」

「あ~う~?」

「どうだ?束?可愛いだろう?」

そう、ちーちゃんが聞いてきた、確かに可愛いけど箒ちゃんほどじゃ無いかな。

「そうだねぇ、箒ちゃんほどじゃ無いけどね」

そう言うとちーちゃんは不思議そうに言った。

「お前が家族以外で初対面の者を認めるとは…熱でもあるのか?」

私ってそんなイメージなのかー…
そーなのかー…

でも、これでこの場を離れられるかもしれない。

「あ、ああ、うん、ごめんけど今日は朝から少し気分が悪いんだ、もう帰るよ…じゃあね、ちーちゃん」

そう言って出て行こうとした。

「大丈夫なのか?すまない、無理やり連れ出してしまって…家まで送るぞ」

ちーちゃんは優しいなぁ。

「大丈夫だよちーちゃん、弟君に、いっ君に着いててあげて」

よし、これから一夏君の事はいっ君と呼ぼう。

「ふむ、そうだな、だが玄関までは送らせろ。一夏すぐに戻ってくる。行くぞ束」

「うん、ちーちゃん、じゃあねいっ君」

私は小声でお母さんに教えてもらった呪文を唱えた、この呪文はいい霊には効かないけど悪い霊には効くらしい。

「りん、ぴょう、とう、しゃ、かい、じん、れつ、ざい、ぜん」

「………ッ!?」

ゴウッ!という音が再び聞こえプレッシャーが強まる、効かないからきっと守護霊だとは思う、でも、怒らせてしまったかもしれない。

「ちーちゃん、少し急げる?」

「そんなにか?仕方がない背負ってやる、一夏少し出てくるぞ」

そして私はいっ君の部屋を出た、いっ君はかなり強い何かに守られているようだ。

「束、大丈夫か?少し待っていろ」

ちーちゃんはたぶんちーちゃんのママを呼びに言ったと思う、ほら戻って来た。

「行くぞ、一夏はお母さんが見ててくれるから心配は要らんぞ」

そう言ってちーちゃんはしゃがんだ。

「少しマシになったから歩くよ」

「そうか、でも家まではおくるぞ」

「ありがとう、ちーちゃん」

私はちーちゃんの家から出た。

次に来たらいっ君の守護霊に謝らないとなぁ…
 
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