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ジオン公国転生記

作者:正博
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第17話 SEED編

 今回は、前回の模擬戦で壊した物の修理や片付けである。

 ジオンから親方と工房のみんなと修理班総出でMS等の修理だ。

 カガリ「修理はいいけど金がない」
 ユーリ「要らないよ。全部ジオンが持つから」
 カガリ「何でそこまでしてくれるのさ」
 ユーリ「お詫びです」
 カガリ「ありがとう。・・・あっ!」
 ユーリ「?」
 カガリ「修理はありがたいんだけど・・・・改造はするなよ」
 ユーリ「・・・・・・」
 カガリ「絶対にするなよ!!」
 ユーリ「ハーイ(チッ)」


 ジオンによるオーブの改造・・・もとい復興が始まった。
 何にせよ仕事が早い、戦闘中に陣地の設営や拠点設営、時間との勝負をしている部隊だけに空港、港、道路等が次々修理されていく。
 機械系等もユーリの工房チームが次々直していく。

 1日で大半の所は修理が終わった。
 備品類は買い直しが必要で会計チームが働いた。

 2日目で細かい物は別に殆んど修理を終えた。
 殆んど問題が無かったのだが、ユーリの色に染まっている工房チームがやらかした。
 

 リニアガンタンクを修理しているチームが、威力が弱いとリニアガンを改造し、速度が遅いと90kmの速度を160kmまで上げた・・・ばれてお蔵入りになったがいつの間にか陸上兵器開発局で研究材料となっていた。
 
 戦闘機を直せば、勝手にSTOL機に作り変え、これも威力が弱いとバルカン砲の口径を変えた。
 これもお蔵入りになった筈が、航空機研究所で研究材料となっている。
 
 工房でこれである1番の問題児が大人しくMSの修理などしている訳がない
 ユーリの手が入った瞬間魔改造である。
 スーパールージュの件があるので、エリカ・シモンズにきつく言い渡され、大人しく最初は修理していたが30分後魔改造が始まった。(本人はいたって善意です)
 
 たったの3時間で修理を済ませたと連絡が入り、2時間かけて調査したが異常は発見出来なかった。
 次に稼働テストをする為、軍の演習場を借りた。(ユーリ=大変危険なので)


 機動テスト10%も機動力が上がっていた。
 

 エリカ「どうやって10%もいきなり出力がアップするのよ」


 射撃テスト満点である。


 エリカ「嘘よ。どんな処理の仕方をしたらこんな結果が出るのよ」


 他のテストもUP又は満点である。
 エリカは落ち込んだ。


 エりカ「問題児に負けた。問題児に負けた」


 テストはパーフェクト以上の結果で終了の筈だったが、テストパイロットから連絡が来た。

 
 パイロット「右側のパネルに3つボタンが付いているのですが、テストしないのですか」
 エリカ「危険だから一つずつお願い」
 パイロット「じゃ、青のボタンから、ON」
 
 
 何も起こらなかった、エリカはユーリに問い詰めた。


 ユーリ「Iフィールド、ビームを弾く効果があるの。軍のアストレイにビームライフルを撃ってもらって」

 5分後、演習中のアストレイが1機来たので弱でビームを当てて欲しいと頼んだ。
 結果、ビームが弾かれた強さを1段ずつ上げMAXでもバリアを抜けなかった。


 エリカ「何あれは、分からない。分からない!!」


 エリカは混乱し始めた。
 だから次のテストを簡単に始めた、ユーリの普通が始まるとも考えもせず。


 パイロット「次、黄色のボタン、ON」


 又何も起こらなかったと思ったが、轟音と共に飛来した物体がアストレイの背中と合体した。

 
 エリカ「ユーリ君、あれは何?」
 ユーリ「攻撃オプション『断空砲』、パイロット君、赤ボタンを押して」
 エリカ「ちょっと待って、押したらダメー!!」


 エリカの言葉は少し遅かったパイロットはもう押していた。
 パイロットが野生の本能に目覚めた。


 パイロット「『やってやるぜ!!断空砲発射!!』」
 エリカ「ダメー!!」


 アストレイの背中に着いたブースターから砲塔が2門前を向きそこから巨大なエネルギーの塊が発射された。
 前方の山が1つ消し飛んだ。
 ブースターは又何処かに飛び去り、パイロットは正常に戻った。
 

 エリカは怒りに震えていた、甘く見ていた自分に、そして当然ユーリに。
 そんな状態のエリカに油を注いだ人物がいた、テストパイロットである。


 パイロット「いやあ凄いですね。性能と言い、バリアと言い、最後の武器と言い、いつ量産を」
 エリカ「り、量産だーあぁ!!」


 量産と聞いたエリカはコスモを燃やし、見事な『ペガサス流星拳』をテストパイロットに放った。

 
 エリカ「探せ・探せ・探すのだ・奴を捉えろ・行け!!」

  
 まるでエリカ姿はヒーロー者の女幹部の様であった。


 俺は何処へ行ったのか、実はもう演習場にはいなかった。
 今回のアストレイを運ぶトレイラーの荷台に潜り込んでいた。
 流石の俺も今回ばかりは、『命がやばい』『命が危険』との心の声に従った。
 しかし、ここ最近の疲れが出たのか荷台で寝てしまった。

 トレイラーの停止する振動で目が覚めた。
 ここは何処かなと覗いて嫌な汗が体中から流れ出た。
 そこはモルゲンレーテのMS修理場、しかも周り中から人の声が聞こえる、そう聞きたくない人の声もだ。
 MSパイロット席へダメだ、ハッチの開閉音で気付かれる、荷台の下にダメだ荷台から降りた時点で見つかる、あれこれ考え中に周りから声が遠のいて行くのが分かった。
 今日はもう遅い明日やろう、多分これだ逃げられる。
 ところが違った、突然、荷台のシートがめくり上げられたのだ。


 周囲一同「「「「あっ、いたユーリ」」」」
 ユーリ「あ!、しまった」
 エリカ「扉を閉めて、ロックをかけて」
 

 誰かが扉を閉めて、電子ロックをかけた。


 エリカ「さーて、最後の晩餐といきましょうね、ユーリ」
 ユール「いやあ、今日は疲れたから明日で良いよ」
 エリカ「疲れも取れるし、明日何て来ないの、ユーリ」


 ゆっくりとエリカが近づいて来る。
 本当なら、俺の力で全員を倒して逃げる事が出来るが、それをやると二度と口を聞いて貰えなくなる。
 

 ユーリ「ハイ、ハイ、好きにしてくれ」


 開き直ってリンチでも拷問でも受ける事にした、受けても蚊に刺された程度にしか感じないからね。

 エリカ達も開き直られる想定はしていなかった様で、どうするか相談している。
 結局、無罪放免では無い物の、今日のテスト機の図面とIフィールドの設計図を書いて来る事になった。
 持って来るのが面倒なので、製図室を借り30分で書き上げた。
 

 ユーリ「またねー」


 俺はのんびりと帰って行った。

 3日間程俺は久しぶりに工房に籠りある物を製作していた。
 
 MVF-M11C ムラサメである。

 モルゲンレーテでのちに作られるが俺はそれを10%増しにして図面付きでモルゲンレーテに寄贈した、最後に手紙があり『この前は御免』と書いた。





 ある日ラルさんから頼み事をされた。
 ザフトの開発中のMSで『グフイグナイテッド』と言う機体がありぜひ欲しいと頼まれた。
 ギレン兄に頼み、グフイグナイテッドの図面と未完成品を送って貰った。
 俺は、ラルさんが欲しがる筈と思うぐらいジオンのグフに似ているのだ。

 まず、メインフレーム等は超合金NZαを使い動力はブラックホールエンジンで作っていった。
 左手のビームバルカンが弱い上距離が短いので、ラルさんに許可を貰ったうえでゲーマルクの様なハイパービーム砲を取る付けた。
 色はPS装甲をいれても青になる様に調整した。
 1週間後、漸く完成 ZMGF-2000グフイグナイテッド(ユーリバージョン)。
 早速、ラルさんに試乗してもらった。
 テストは良好で終了したが、ラルさんはテスト終了後も乗り回していた。



 それからしばらくして1度サイド3に帰ってこいと連絡が入った。
 

 ギレン「この世界を旅立ち別の世界へ行かないか」

 と言う驚きの発言だった。

 
 ギレン「この世界は私達の世界ではない、ここに住む人達の世界だ。我々は異物なのだよ」
 キシリア「私は構いません」
 サスロ「俺も構わん」
 ドズル「俺も良い」
 ガルマ「兄上達についていきます」
 ハマーン「私も構わん」
 ユーリ「・・・・・・・」

 ギレン兄は俺を見た。

 ギレン「お前は残るか? お前はこの世界に仲間をたくさん作った。寂しければ残れ」
 ユーリ「寂しさは確かにある。でも新しい世界でどんな人物、どんな技術に巡り合えるか楽しみ何だ。俺も行くよ」


 それから数週間後、ジオン公国は忽然とSEEDの世界から消えた。

 
 

 
後書き
 SEED編終了です。次は全く違う世界に行きます。 
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