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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第七十三話 ラプンツェル訓練中


あまり短いです。
書くのが遅くなりつつあります。

普段のネタが出ない。
482年7月からは怒濤の事件が有るのですが。
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第七十三話 ラプンツェル訓練中

帝国暦480年5月10日

■ヴァルハラ星系外縁  宇宙艦隊演習宙域   戦艦ラプンツェル

艦橋内でドゥンケル艦長、ビューロー副長兼砲術長、ベルゲングリューン運用長、ジンツァー防衛指揮官達が戦闘指揮をしている。
その指示を受け、航宙士エメリッヒ少尉が舵を取り。

索敵士グナイスト少尉が探査機器を睨みながら報告をする。
機関長インマーマン工兵少佐がエンジンの調子を見る。
飛行長メルダース少佐がワルキューレ隊の発艦準備を指示する。

艦内ではアデナウアー補給長が補給主計課調理班員に昼食の用意をさせている。
ヨーンゾン軍医は万一の怪我人に対処する為スタッフと共に待機している。


「敵機直上急降下!」見張り員が報告する。
「右舷上方敵機来襲!」
「両舷上方ウエポンオールフリー、ファイエル!」ビューロー副長兼砲術長が命令する。

「取り舵一杯!最大戦速!」ドゥンケル艦長が命令すると航宙士エメリッヒ少尉が舵を切る。
「敵機撃墜!」見張り員が報告する。
「舵戻せ!」

「艦周辺に敵影ナシ」索敵士グナイスト少尉が探査機器を睨みながら報告をする。
「ワルキューレ発艦せよ!」飛行長メルダース少佐が命令をだす。

「発艦準備宜し」発艦士官が報告をあげてくる。
「ハッチ開け」
「カタパルト装着完了」
「発艦開始!」

「第一、第二、第三、第四ワルキューレ隊発艦!」
「第二波発艦準備」
「第一波集合完了」
「続いて第五、第六、第七ワルキューレ隊発艦!」

「敵艦発見、方位α6.2、γ4.2、β3.4、距離70光秒!」索敵士グナイスト少尉が報告をする。

「第二波集合完了」
「敵艦艦載機発艦!」
「ワルキューレ隊は敵艦載機を排除せよ!」飛行長メルダース少佐が戦闘を指示する。
『了解』

「主砲30cm中性子ビーム砲準備宜し」砲術士官が報告する。
「敵艦距離40光秒」砲術員が距離を数え始める。
「射程距離入りました」

「有効射程距離まであと10光秒」
「あと5光秒」
「ワルキューレ隊、敵艦載機と戦闘開始」通信士が報告する。

「有効射程に入りました」
「全艦ファイエル!」ドゥンケル艦長が命令する。
「全艦ファイエル」ビューロー大尉が復唱する。

ラプンツェルの艦首から、演習用に出力を落とした12門のビームが発砲される。
敵艦に向け直進するビームが敵艦の艦体に当たる。
敵艦上面に有る撃沈判定の赤ランプが点滅を始める。

「敵艦撃沈」
艦内に歓声が上がる。
しかし飛行長メルダース少佐だけは未だ渋い顔である。
「ワルキューレ隊の動きが未だ未だな」

やっと敵機を撃退したとワルキューレ隊から報告が入る。
「遅いな、未だ未だ旗艦に乗せる程じゃないな」
そうは言っているが、腕前は既に正規艦隊所属部隊ベテランの域である。

ワルキューレ隊が次々に帰還してくる。
「ワルキューレ隊順次着艦」
ゆっくりと格納庫へ着艦する。
ワルキューレにロックが懸けられ

「拘束確認ハッチ閉め」甲板員の確認の声が復唱されていく。
「エアロック閉鎖確認」
「洗浄開始」

帰還した機体が洗浄液により放射線や宇宙塵を洗い流されていく。
洗浄終了までパイロットが外に出られない。
僅か1分弱で洗浄と乾燥が終了する。

「洗浄終了」
「エアー注入」
整備員がハッチから現れ、パイロットがワルキューレから出て来る。

「お疲れ様です」
整備員が労いの言葉を放つが、
パイロット達は「ありがとう」出てくる。

標的艦に終了の合図を行い、宇宙艦隊演習宙域から演習用基地へ向かう。
「合戦終了、用具片付け」
艦長が宣言する。
艦内に終了の放送がされると、早速片付けが始める。

艦橋では、幹部達が話している。
「今回はまずまずの仕上がりだな」
「ですね、各方面とも動きがよいです」
「機関も調子がよいですぞ」

「各砲の動きが良くなってます」
「機動性も良いです」
「艦載機の発艦方法も良いですな」

「しかし、艦載機の動きが未だ未だ」
「飛行長は厳しいな」
「これぐらいせねば、殿下の御召艦のパイロットは任せませんよ」

「仕方ないな」
「まあそう言う事ですよ」
片付けが終わったと艦内各所から報告が上がる。
其れを聞いた艦長が、昼食を取るようにと放送を入れる。

食堂では、主計課が腕によりを掛けて作った昼食が出され、
皆が皆、舌鼓をうちながら疲れた体を休めていた。

標的艦と随伴巡航艦達と基地へ帰る。
明日もまた早朝からの訓練である。


帝国暦480年5月10日
 
■イゼルローン回廊同盟出口付近

 帝国軍はイゼルローン回廊の出口に付近でパトロールを行っていた。
今日もまた少数のパトロール隊が回廊出口付近を航行していた。
巡航艦10、駆逐艦20程度の第204パトロール艦隊は、今月初めてのパトロールであった。

旗艦巡航艦ゲヴィッター内では艦長兼パトロール艦隊指揮官エルラッハ中佐が部下に指揮を丸投げで指揮官席に座っていた。
指揮をしているのは副長のルッツ大尉である。

突然に回廊出口付近で同盟軍のパトロール部隊と遭遇したのである。
エルラッハ中佐は慌てて椅子からずり落ちた。
「敵だと。数は」
落ち着いているルッツ大尉と対照的である。

「艦数100程度、巡航艦40、駆逐艦60程度です」
オペレーターの声が震えている。
「三倍じゃ勝てんぞ」

エルラッハがさらに慌てる。
「撤退しよう」
「この状態では、撤退するにも一戦しなければ引けません」
ルッツが冷静に応対する。
「増援は求めたのか?」

「既に連絡を入れております」
「そうか」
「敵艦隊包囲しようとしています」

どうするかとルッツを見るエルラッハ。
「艦長此方は紡錘陣形を取り一撃を加え、その後急速撤退を行いましょう」
「わかった其れで行こう」

そして戦闘が始まった。
案の定同盟艦隊は鶴翼の陣で来たが中央を攻撃され引いたところで、
撤退に成功したのである。

同盟艦隊は追撃を懸けたが、イゼルローン要塞から増援が来た為逃げ帰っていった。
エルラッハ中佐は椅子に座りながらホッとしながら、
頼りになる副長を見ていた。
そして思った彼が副長で良かったと。

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ご指摘を頂き。航空参謀→飛行長へ変更しました。
 
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