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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです

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遊星爆弾迎撃戦 九回目のサイコロ

 
前書き
せっかくのやる夫スレもどきなのだから、顔つきの配役を増やしてゆくことにする。 

 
冥王星ロシア艦隊
 ボロジノ級宇宙戦艦    2隻 (マゼラン改級) 全長327メートル
 ペレスヴェート級宇宙戦艦 3隻(金剛型宇宙戦艦) 全長205メートル
 ボガトィーリ級宇宙巡洋艦 1隻(村雨型宇宙巡洋艦)全長152メートル
 ブイヌイ級駆逐艦     76隻 (磯風型突撃宇宙駆逐艦)全長80メートル

 冥王星基地航空隊 ブラックタイガー 53機


 惑星間弾道ミサイル        20発
  基地航空隊の迎撃        7発撃墜
  ボロジノ級宇宙戦艦航空隊の迎撃 16発撃墜 (オーバーキル)

  ミサイルの誘爆による被害    50機未帰還


 探査衛星網が惑星間弾道ミサイルの接近を感知した時、ロシア艦隊はその迎撃に十二分に対応した。
 切り札たるボロジノ級宇宙戦艦2隻をはじめとした全艦艇を出撃。
 さらに戦闘機を出撃させて、戦闘機で迎撃後砲撃で叩く二段構えの作戦をとったのである。
 それがロシア艦隊の命を救った。
 惑星間弾道ミサイルの威力はこちらの想定外だった。
 飛び立った戦闘機による迎撃が成功したのは良かったが、その強烈な破壊力に巻き込まれて2/3近い戦闘機を失ったのである。
 艦隊による近接砲撃でこれを迎撃をした場合艦隊がぶっ飛んでいたと、ロシア艦隊司令官セルゲイ・スミルノフ提督は後に沖田提督に語ったという。


遊星爆弾99発
迎撃反応
 1 ○
 2 ☓
 3 放浪者艦隊に救援要請

 海王星基地 2
 天王星基地 3
 木星基地  2
 火星から  2
 地球から  2

「駄目!
 地球艦隊の出力だと遊星爆弾に追いつけない!!」

 叢雲がモニター上での計算結果を出して叫ぶ。
 一方、冥王星基地の迎撃が成功したのと裏腹に遊星爆弾の迎撃は思うように行かなかった。
 外惑星域は広大で、その軌道での迎撃できない惑星の反対側から木星を目指していたのである。
 即応体制が整っていた外惑星域艦隊ですら軌道外から侵入する遊星爆弾の速度に追いつけず、狙われている木星基地は戦力が足りず、火星や地球はこの遊星爆弾の脅威をいまいち理解できない。
 そんな中で冥王星艦隊と惑星間弾道ミサイルの迎撃結果がもたらされて、俺たちも真っ青になる。

「あれが惑星間弾道ミサイルの威力だったらどうなる?」

「地球側が危機感を持っていないのは、あれが木星に当たるだけと考えているふしがあります。
 我々も爆発の威力はともかく、影響は軽微と考えていますが?以上」

 武蔵さんの指摘に俺は渋い顔をする。
 木星という所にひっかかりを覚えたからだ。

ガミラスの狙い

 1 飽和攻撃の実験
 2 飽和攻撃の実験 鹵獲ガミラス艦の座標が生きている
 3 惑星間弾道ミサイルへの囮
 4 惑星間弾道ミサイルへの囮
 5 惑星間弾道ミサイルへの囮
 6 熱烈歓迎

 結果 2


「やつら、何の為にこういう事をしてきたんだ?」
「考えられるのは、飽和攻撃の実験って所かしら?
 こうやって防御を分散させられて、本命の艦隊で押し込まれたら多分地球艦隊では対処不能でしょうね」

 俺が呟き、それに叢雲が答える。
 現在の所ガミラスからの攻撃に対処できているのは、ワープ航行可能な俺達の艦隊が居るからだ。
 その俺達の艦隊が振り回された挙句にガミラス艦隊が押し寄せた場合、更新の進んでいない地球艦隊で勝てるかどうか怪しい所だった。

「鹵獲ガミラス艦が木星のステーションに運ばれたとか言っていなかったか?」
「それだったら、天王星基地にも鹵獲ガミラス艦が運ばれているでしょう?」

 叢雲の指摘に俺は太陽系星系図を眺めながら呟く。

「天王星基地は近いからもうバラし始めているのに対して、木星まで大破艦を運んだからえらく時間がかかった。
 で、その間座標ビーコンが生きておりそれを狙って、遊星爆弾をぶつけたと。
 筋は通るな」

「やる夫様。
 天王星基地の沖田提督から緊急通信です。
 『遊星爆弾への処理をお願いしたいとの事』。以上」

 安全を考えると、地球艦隊では荷が重たい。
 そして、政治的にそろそろ叢雲を出しておく必要もあった。
 ブローグに派遣したのに地球にお披露目していないのは外交的にまずいからだ。

「叢雲。
 このままお前の火力で遊星爆弾を全部落とすぞ。
 できるか?」

「私を誰だと思っているの?
 司令官の期待に答えてみせるわ♪」



遊星爆弾補足場所
 1 オールトの雲
 2 冥王星軌道
 3 海王星軌道
 4 天王星軌道
 5 土星軌道
 6 木星周辺

 結果 5


 遊星爆弾99発

 ターボレーザー・キャノン 2000基の迎撃 436発命中 (オーバーキル)

 地球側の反応 1で恐怖、100で安堵  47


 遊星爆弾には土星軌道上で追いついた。
 そこで叢雲の火力を地球側に徹底的に印象づける事になる。

「ターボレーザー・キャノン!
 全砲門、発射!!
 宇宙の闇に消えろ!!!」

 叢雲が手を振り下ろすと同時に、ターボレーザー・キャノンの閃光が遊星爆弾に降り注ぎ、遊星爆弾が次々と大爆発を起こしてゆく。
 その閃光は遠く天王星からでも見えたという。
 こうして、こちらの手札をすべて晒したのだが、地球側の反応は恐怖と安堵が入り交じった複雑なものだった。
 遊星爆弾が地球に落ちてこなかったという安堵と、圧倒的火力を見せた放浪者艦隊への恐怖、その放浪者艦隊をしてこのままでは守りきれないと言わしめたガミラスへの恐怖が地球の意識を変えつつあった。

 政策スライダー
  1が独裁 10が民主的
  1が右派 10が左派
 
  国連   スターリン主義   個人崇拝 官僚主導 戦時経済
  米国   社会保守派     格差是正 大きな政府 伝統保守尊重
  欧州   急進的左翼     平等主義 格差闘争 国家経済
  ロシア  急進的左翼     平等主義 格差闘争 国家経済
  中国   ファシズム     権威主義 国家経済 官僚主導
  日本   社会保守派     格差是正 大きな政府 伝統保守尊重
  月    社会自由派     議会政治 大きな政府 統制経済
  火星   専制独裁      個人崇拝 官僚主導 国家経済


 今回のガミラス攻撃に伴う国連と各国の軋轢 100ほど激しい 79


 現在の地球はかなり頭の痛い状況になっていた。
 各国の利害調整の場故にお飾りとして置かれていた国連代表職が、世襲化と共に戦時経済の移行に伴い政治力を持ち、各国を圧迫。
 宇宙というフロンティアが移動した為にかつての欧州の位置になった米国は、その国家体制を変質し覇権国家から緩やかなる大国へ。
 ユーラシア大陸では長年の歪みが噴出して急進的左派が台頭し、中国はその広い国土を統治するためにある意味正しいファシズムに移行。
 政治的なお気楽を今も維持し続けている日本やその影響が大きい月は未だ微睡んでおり、火星は開発独裁として急速な発展をしだしていた。
 こんな状況で、ガミラスを始めとした異星間交流が始まろうとしており、今回の攻撃で地球圏全体の戦時統制経済に移行したい国連とそれに抵抗する各国という対立が表面化したのである。

 国連代表 100ほど有能  60
      100ほど邪悪  40

「国連代表ペンウッド卿だ。
 漂流者艦隊の代表にこの通信を送る。
 貴艦の強力に感謝を」

 出できた顔は個人崇拝するには少し愛嬌がある顔だった。
 たしかに、この顔で現在の対ガミラス戦争をするのには厳しいだろう。
 という事は、彼の下に優れた補佐役がいるという事だ。
 俺はドロイドの体をモニターに見せ、合成音声で返事をする。

「漂流者艦隊より国連代表へ。
 今は共に同じ船に乗る身。
 できるだけ支援を致しましょう」

 俺の言葉を受けてペンウッド卿は少しだけ顔を凛々しくする。
 ハマる人が多そうな顔である。信頼できそうな顔である。

「ならば、君たちにもう少し頼みたいことがある。
 地球における武力衝突。
 その仲介と介入をお願いしたいのだ」
 
 そんな彼の口からとんでもない事が出てくる。
 沈黙する俺達が見えないペンウッド卿は、淡々とその理由を告げた。

「虫の良い話だとは思う。
 だが、現在の地球ではガミラスに勝てないのは貴艦らも分かっているだろう?」

 その言葉と共に、一つの計画案が俺達のモニターに映し出される。
 現在の地球では無理だといやでも分かるその計画の事をペンウッド卿は淡々と語る。

「『戦時体制移行五カ年計画』。
 その肝はガミラスが使っている波動エンジンを搭載の新型宇宙戦艦の大量建造と、その一元管理運営だ。
 それは現状の各国の主権を著しく制約する事になる。
 ガミラスとの戦争を前に、人類同士で争うなんて愚行は演じたくは無い。
 だから、貴艦らを頼った」

 原作だと内輪もめができないぐらいガミラスが押し込んでいたので、必然的に戦時体制に移行する事ができた。
 今回はなまじ余力があるせいで、その戦時体制への合意段階がまだできていない。
 つまりはそういう事だった。

「で、我々に何を期待するので?」

 呆れ声の俺にペンウッド卿は相変わらずおどおどしながら一生懸命に話す。
 悪い人ではないが、致命的に政治家に向いていない。
 ちらちらと視線がモニター外のカンペの方に行っているのを見なかった事にしてあげた。

「貴艦らには借りがいっぱいある。
 その借りをこれ以上増やすのは心苦しい。
 だから、これまでと同じようにに振舞って欲しい。
 我々の方でこういう事が起こるかもしれない。
 それを伝えたいだけなのだ」

 狸め。 
 少なくともペンウッド卿をパペットにして戦時体制への移行をもくろむ連中は間違いなくできるやつだ。
 善意による介入を期待すると暗に言っているようなものなのだから。
 これに介入して戦時体制へ地球側が移行すれば、対ガミラス戦はぐっと楽になる。
 特に、ヤマト建造に関して。

「分かりました。
 あなた方と未来が共に歩ける事を祈っています」

「ああ。
 少なくとも、私からは手を離すつもりはないよ。
 何せ離す手段を知らないからな」

 それが彼の精一杯の冗談だと気づいたのは、モニターから彼の姿が消えた後の事だった。 
 

 
後書き
証拠写真
https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/954609280878915584

元ネタ
セルゲイ・スミルノフ 『ガンダムOO』中佐がめでたく提督に。
これから軍人は一杯引っ張ってくる予定

ペンウッド卿 『ヘルシング』
彼を個人崇拝化してのスターリン主義。成功するのか……これ?

政策スライダー 『HOI2』 国連のスターリン主義を最終的に『ガンダムの連邦軍みたいな軍事政権』と再定義。
 確定で出す予定なのがゴップ提督やレビル提督等の連邦軍高官達。
 こういう人たちもきっとガミラスとの戦いで消えたと思うと、遊星爆弾の業の深さを嫌でも思い知る。 
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