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儚き想い、されど永遠の想い

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146部分:第十二話 公の場でその四


第十二話 公の場でその四

 そしてそのうえでだ。こう言うのであった。
「その御言葉見させてもらいます」
「どうなっていくのか」
「それもまた」
「そうさせてもらいます」
「その様にな。ではこのまま場を整えてくれ」
 あらためて命じてだ。伊上は細かい場所まで見ていった。
 それをしていってであった。彼も彼の果たすべきことをしていくのであった。
 そうして舞台を整えていくのであった。これが彼が今することだった。
 真理はだ。自宅において招待状を受け取りだ。
 ベランダでそれを見てだ。まずは穏やかな微笑みを見せた。その彼女を見てだ。
 喜久子と麻実子はだ。こんなことを言った。
「あの招待状ですね」
「それですね」
「御二人のところにも届いていたのですか」
「はい、今朝です」
「届きました」
 そうだとだ。二人も真理に答えた。
「伊上さんから直々に来ました」
「招待状がです」
「そうなのですか」
 真理もそれを聞いてだ。あらためて言った。
「御二人もまた」
「ただの招待状でしょうか」
「何か違うような気もします」
 二人はここでだ。こんなことを言った。
「普通の招待状にしては紙の質がいいですし」
「伊神先生の直筆ですし」
 彼はだ。この話ではそこまでしていたのだ。
 そういったものを見てだ。二人は今話すのだった。
「そこまでの舞踏会なのでしょうか」
「普通の舞踏会ではないのでしょうか」
「私はそれは」
 それはだ。あえてだった。
 真理は隠してだ。今はこう言うのであった。
「わかりませんが」
「真理さんもですか」
「おわかりにはなられませんか」
「はい。ただ」
 しかしだ。真理はこうは言いはした。
「先生にも確かなお考えがあります」
「それで見事な紙を使われ」
「直筆だというのですね」
「そう思います。招待状はです」
 その招待状はどうなのか。真理はそのことも話した。
「私以外にもです」
「私以外といいますと」
「どうなのでしょうか」
「お父様にお母様」
 彼女の両親、その白杜家の総帥と妻にもだというのだ。
「御二人にも送られていますし」
「やはり直筆で」
「それでなのですね」
「そうです。お兄様やお姉様達にも」
 真理には兄と姉がいるのだ。一番上に兄がいてそれから姉二人だ。真理は四人兄妹の末っ子になるのだ。末娘というわけなのだ。
「直筆で送られています」
「左様ですか。白杜家の方々にはですか」
「個別に書かれているのですか」
 二人は真理の言葉からそのことを知った。
「それはまたかなり丁寧ですね」
「白杜家の方々が主な招待客の様な」
「そうですね。そうした感じですね」
 ここでも真実を隠して答える真理だった。
「これは」
「ううむ、妙ですね」
「そうですね」
 真理の話を聞いてだ。喜久子と麻実子は。
 それぞれ顔を見合わせてだ。こう話すのだった。
「白杜家に何かあるのでしょうか」
「そうなのでしょうか」
「私もそれはわかりません」
 また隠して話す真理だった。
 
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