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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。

作者:炎の剣製
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0276話『レーベの武蔵チャレンジ。なお……』

 
前書き
更新します。
昨日に起こった話をそのまま書きました。 

 


今日は提督に工廠に来てくれと呼ばれたんだけど、なにをするんだろうね?
ボクはそれで部屋を出て行こうとするんだけど一緒にちょうど部屋にいたビスマルクが立ち上がって、

「なにかしら……変な胸騒ぎがするわね。レーベ、私も一緒に付いていってもいいかしら?」
「別に構わないけど……多分やる事は決まっているんだと思うよ?」
「それでもよ。もしかしたらもしかしてかもしれないから」

うーん……こういう時は提督も信用が少しだけなくなるよね。
そんなうまい話はないと思うんだけどな。
ボクが建造をしたら良い結果になるなんてことはあるかもだけどかなりの運を使う事になるからね。
まぁ、やるだけやってみるさ。
それでボクとビスマルクは工廠へと足を運んでいった。
そこではすでに工廠の任務をしているのか提督と明石が色々となにかをしている。
少し声をかけずらいけど勇気を振り絞って、

「提督! ボクに用って何だい?」
「あ、レーベ。来てくれたか」
「うん」
「私もいるわよ」

ずいっとビスマルクが前に出てくる。
うん、いつも通り自己主張が激しいね。

「ビスマルクもいたか。まぁいいか。それじゃレーベ、今日は弾薬がカンストしたんで一回だけ大型建造をするから建造ボタンを押してもらえないだろうか?」
「やっぱりだったね。でもボクでもいいの?」
「ああ。むしろレーベの方がいいと思う。前もこんな感じで大型を当ててくれたじゃないか」
「そうだったね」

ずいぶん懐かしい事を話すね。
もう一年か二年くらい前の話じゃないか。

「わかった。それじゃどういう結果になっても怒らないでね?」
「わかってる。こういうのは運が作用してくるからな。怒りはしないよ。とにかく頼んだ」

それで建造ボタンの前に座らされるボク。
こういう時は少し緊張するよね。
ボクが建造を手伝うとビスマルクも出る可能性があるから。
そのせいもあってかボク達の後ろの方ではビスマルクが何かとそわそわしているし。

「て、提督! 早く押してもらいなさいな! もしかしたら武蔵が来るかもしれないでしょう?」

どこか緊張しているビスマルク。怖いのかな……? 二人目の自分が来るかもしれないから。
まぁ、それだったら少し面白い展開になるからボクとしては面白いかもしれないけど。
あ、そうだね。提督には悪いけどビスマルクが出るように祈りながらやってみようかな……?
少しそんな気分でボクは大型建造のボタンを押した。
そしたら資材が投入されていく光景が映ってパネルに建造時間が表示される。
そこにはこう表示されていた……[04:59:00]と……。
えっ? まさか本当に……?
ボクは少しだけ疑う気持ちを抱きながらも思わず提督の顔を見る。
そこには目を見開いている提督の顔があった。

「これは………もしかして、本当にビスマルクか?」
「いえ、わからないわよ。もしかしたら長門か陸奥かもしれないわ……」
「でもなぁ……こんないい感じに一回で出ると思わずビスマルクかもしれないって思ってしまうじゃないか」
「まぁ、そうね……」

提督とビスマルクがそう言って二人して神妙な顔になっている。
ボクはそれでおっかなびっくりな感じで二人に聞く。

「そ、それじゃ高速建造材を使うけど、いいよね……?」
「ああ、頼む……これでビスマルクだったら運は回ってきていると感じられるからな」
「そうね。でもこれで長門や陸奥だったら笑ってあげるわよ提督」
「ああ、頼む。むしろ笑ってくれ」
《なんかドキドキしますね》

榛名も顔を出してきて固唾を飲んで見守っている。
ボクはそれで意を決して高速建造材の投入ボタンを押した。
そしたら妖精さん達がわらわらと出てきて一気に建造を始めていた。
そして建造室が開いてそこに立っていたのは……、

「Guten Tag.私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク。よおく覚えておくのよ」

思った通りビスマルクが建造室から出てきた。
それでボク達は思わず無言になる。

「……な、なぁに? この変な空気は……? 私、もしかして歓迎されてない?」

そのビスマルクの言葉で提督も我に帰ったのか、

「あ……すまない。いや、ビスマルクが建造できたのは嬉しい誤算だからいいんだ、うん……」
「そ、そうなの? それならいいんだけどね」
「あなた? 同じビスマルクとしてここでの規則とか守り事を教えてあげるわ」
「あら。それは嬉しいわ。よろしくね、私」
「ええ」

それで握手を交わす二人のビスマルク。
そんな二人をよそにボクは提督の肩に手を置いて、

「……まぁ、こういう時もあるさ。まだ今月は十分に期間はあるんだからまた挑戦すればいいじゃないか」
「……そうだな。レーベ、また資材がカンストしたら頼むな」
「まさかの三人目とか出ても微妙な視線を送ってこないでよ?」
「努力する……」

そんな感じで本日の武蔵建造チャレンジは終わりを迎えたのである。
提督に運は微笑むのかどうか……。
ボクもさすがにさっき思った気持ちを提督に教えられなくなったから申し訳ない気持ちで一杯だよ……。

《提督、それじゃ執務室に戻りましょう?》
「そうだな。気持ちを入れ替えて頑張っていこうか」

提督と榛名はそれで工廠を出て行った。

「それじゃ行きましょう。あ、アークロイヤルとかいるから艦載機で追われないように気を付けなさい」
「はぁっ!? それって本気なの!?」

そんな会話をしながらも二人も一緒に工廠を出て行った。
うん、ボクもいつまでもここにいるもんじゃないからマックスに今日起こった話を面白おかしく聞かせてやろう。うん、そうしよう。


 
 

 
後書き
武蔵チャレンジ、ある意味大成功だけど失敗!
またカンストしたらチャレンジします。




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