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提督はBarにいる・外伝

作者:ごません
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空母艦娘達と怪談話編
  空母艦娘達と怪談話編・始まり

 
前書き
 季節外れ感が半端ないですが、始めてみます。 

 
「怪談話大会ぃ?この冬場にか?」

「そうです!」

 ある日、その日の当番で秘書艦になっていた蒼龍にそんな話を持ちかけられた。

「何でまた冬にやるんだよ?」

「本当は夏にやる予定だったんだけどね?ほら、今年の夏って忙しかったでしょ?」

「あ~……成る程な」

 今年の夏の大規模作戦は、深海棲艦のせいで通行を断絶された運河を奪還し、追い詰められた欧州諸国を救援するという史上稀に見る大規模な作戦だった。そのせいで予定していた行事などは大幅にずれ込み、中止にせざるを得なかった物もあった。だが、蒼龍達は諦めきれずに冬場の開催となったらしい。

「なら来年の夏に持ち越せば……」

「来年の夏、忙しくない保証がありますか?」

 蒼龍の鋭い指摘に、うっと言葉が詰まる。そりゃ深海棲艦に聞いてくれと言いたいが、そういう訳にもいかんだろう。

「だからぁ……提督も混ざってやりましょ?ねっ?」

「仕方ねぇなぁ……」

 そんなこんなでやる事になった怪談話会。その当日、会場となった空母艦娘の寮にある談話室に向かうと、一・二・五航戦の正規空母達6人が勢揃いして待ち構えていた。……まぁ、一人は参加してるのか怪しい姿ではあったが。




「で?面子を見る限り、その布団の塊は加賀か?」

 仕事終わりの午後9時。指定された談話室に入ると、まず目に飛び込んで来たのは布団の塊。その周りに苦笑いを浮かべた赤城、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴の姿が。この面子を見て、布団の塊の正体が加賀だと推察するのには然程時間は掛からないだろう。

「しっかし意外だなぁ?加賀が怪談とかお化けが苦手とはな」

 俺がそう言うと、

布団<ベ、ベツニコワクナイケレド

 と布団の中からくぐもった声が。

「じゃあやりましょうよ~?怪談話」

 瑞鶴がそう言うと、暫くの沈黙の後に

布団<ワタシモウネムイカラエンリョシテオクワ

 との返答。それに反応したのは他のメンバー。

「えぇ~?そりゃないよ加賀さん!」

 と飛龍が言えば、

「一人だけ敵前逃亡はずっこいよ?」

 と蒼龍が追い撃ちをかける。

「今寝たら加賀さんの隠してる秘蔵のお酒で酒盛り始めますよ?」

「あ、いいですねぇそれ」

 トドメを刺しに行った赤城にノリ良く追従する翔鶴。それを聞いた瞬間、ガバッと起き上がる加賀。

「おはようさん」

「……おおよそ人のする事じゃないわね。特に赤城さん」

「私、人間じゃなくて艦娘ですし」

 と、ジト目で睨む加賀に自虐を混ぜて返す赤城。




「そんなに怖いか?深海棲艦の方が怖いだろ、普通に」

「……だって、お化けや幽霊には攻撃しても効かないじゃない」

 俺が尋ねると、思わぬ返答が返ってきてずっこけそうになる。

「脳筋かいっ!」

「……頭に来ました」

 瑞鶴にからかわれ、立ち上がって部屋を出ていこうとする加賀。しかし、何かで思い止まったのか座り直してしまった。

「どしたの?出ていくなら今の内だよ加賀さん」

「べ、別に怖くなんか……」

「なら、独りで寝れば良いじゃねぇか。えぇ?」

 提督は見抜いていた。今談話室を出ていって自室に戻れば、独りで寝るしかない。それが心細くて加賀を躊躇させたのだ、と。

「怪談話、聞きたいわ」

「あっそ、なら始めようぜ?」

 シレッと始めようとする提督の隣で、プルプルと震える加賀。

「加賀さんが掌で転がされてる……!」

「流石は私達の旦那様、ってトコだね」

「プルプルしてる加賀さん可愛い」

 口々にそう感想を述べる加賀以外の参加メンバー。加賀はそれを聞いて、恥ずかしさからか赤面して一層プルプルし始める。

「さて、バイブレータになった加賀は放っといて始めるか。誰から話す?」

「あ、じゃあ私から」

 そう言って赤城が挙手。他に立候補も居なかったので、赤城がそのまま語り出したーー……



 
 

 
後書き
少し短めですが、導入部分という事で、ひとつ。 
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