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悩みの告白

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第一章

               悩みの告白
 優木愛は一つの悩みがある、だがそれは彼氏には言っていない。
「言うに言えないでしょ」
「あんたの悩みはね」
「そうよね」
「ええ、便秘はね」
 これが愛の悩みだ、いつもこのことで悩み苦しんでいるのだ。
「彼氏には言えないわよ」
「そんな悩みはね」
「女の子で悩んでる娘多いけれどね」
「肌荒れとかじゃないから」
「言える筈ないわよ」
「とてもね」
 職場の同期の友人達も口々に言う。
「流石にね」
「幾ら付き合っていてもね」
「どうしてもね」
「このことだけはね」
「言えないわよ」
「そう、しかも今もね」
 愛は困った顔で言う、給料が入った後なので仕事が終わってから皆で食べ飲み放題の店で鉱物の焼き肉を食べていてその中で言うのだった。
「これがね」
「ああ、今もなのね」
「それだけで充分よ」
「食べながらお話することじゃないから」
「だからね」
 便秘の名前は出していてもだ。
「言わなくていいから」
「何かもうあれよね」
「大人になるとなっちゃうのよね」
「どうしてもね」
「いや、お野菜も食べてるのよ」
 努力のこともだ、愛は話した。
「毎日ね、果物も食べてね」
「その中で牛蒡も食べてるわよね」
「あと牛乳も飲んでヨーグルトも食べて」
「愛ちゃんちゃんとそうしてるわよね」
「あとジムにも通って運動もしてるし」
「それでもなのよ」 
 努力はしていてもというのだ。
「中々ね」
「治らないのね」
「それあるわよね」
「努力しても中々って」
「便秘もね」
「お腹一杯食べたらって人もいるけれど」
 愛はこうした人は心の底から憧れている、それだけで悩みが解決するなら何と素晴らしいことであるかと。
「私はね」
「出ないのよね」
「例えお腹一杯出ても」
「それでもよね」
「プルーンを食べてもね」
 効くというこれもだ。
「私の場合はね」
「そうよね」
「とにかく出ないのよね」
「私もその傾向あるしわかるわ」
「私もよ」
 皆自分達のテーブルの網の上で焼き肉を焼きジョッキのビールを飲みながら話す、肉はこれでもかと用意してある。
「そのことは」
「由々しき問題なのよね、女の子にとっては」
「それがどうしたものか」
「困るのよね」
「けれど男の人にはわかりにくいことだし」
 男の方が便秘が少ないからだ、それで愛達はこのことについて異性を羨ましく思うこともあったりする。
「まして付き合っていてもね」
「こればかりは言えないわ」
「水虫とかになっても言えないでしょうけれど」
「これもね」
「ええ、だから内緒よ」
 まさにとだ、愛は大好きなビールを飲んでから答えた。
「彼氏にはね」
「こればかりはね」
「他に隠すものがなくてもね」
「便秘だけはね」
「言えないわよね」
「そうよ、確かに水虫になったとしたら」
 さっき話に出たこれのことも言う愛だった。 
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