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ドリトル先生と春の花達

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第十幕その二

「そうよ」
「美味しいのにね」
「癖があるから、独特の」
 餡子にはです。
「苦手な人は苦手よ」
「それでだね」
「私は食べられるけれど」
「食べられる人ばかりとは限らない」
「そうよ」
 まさにというのです。
「兄さんもそのことは気をつけてね」
「だからサラにも勧めてね」
「強くはなのね」
「言わなかったんだ」
「餡子が苦手な人が多いというのは忘れていたけれど」
「食べろって強く言わないのは兄さんね」
 先生らしいいというのです。
「そこは」
「強制は好きじゃないから」
「それでよね」
「そう、それで食べてくれたから」
 本当にというのです。
「嬉しいよ」
「そうだね、けれどね」
「けれど?」
「いや、桜餅を食べたけれど」
 それでもというのです。
「桜自体はどうかな」
「あっ、実はね」
「実は?」
「今主人と子供達も一緒に日本に来てるの」
「そうなんだ」
「このお家には私だけ兄さんへの挨拶で来てるけれど」
「他の人は何処にいるのかな」
 今はと聞いた先生でした。
「また大阪に行ってるのかな」
「そうよ、大阪の梅田に行ってね」
 そしてというのです。
「美味しいもの食べてるわ、そして明日はね」
「明日は?」
「大阪城に行くのよ」
「ああ、あのお城に」
「何でも桜が満開らしいから」
「ああ、大阪では遂になんだね」 
 先生は大阪城の桜のことを聞いて頷きました。
「桜が咲いたんだね」
「そうなのよ」
「神戸より大阪の方が暖かいからね」
「大阪から来たけれど」
 サラもお話します。
「大阪は結構暖かいわよ」
「神戸とは違って」
「何でも例年よりも涼しいらしいけれど」
「それでもだね」
「大阪自体がね」
「暖かいからね」
「夏はとんでもなく暑いけれど」
 春に暖かいのなら夏はそうなります。
「そのせいで桜も咲いてるらしいのよ」
「成程ね」
「だからね」
 それでというのです。
「明日は家族で桜を観に行くわ」
「大阪城でだね」
「大阪城自体もね」
「うん、観たらいいよお城もね」
「あのお城素敵よね」
 サラは大阪城についてもお話しました。
「日本のお城の中でも」
「あの天守閣だね」
「そう、あれがもうね」
 何といってもというのです。
「素敵よね」
「あれはね」
 まさにと答えた先生でした。 
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