ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

ファーストステージもいよいよ後半戦
順位が上がらず苦しめられるミライたち
一方タイチはチームプリエールのキリノと対峙していた
底の見えないキリノ相手に苦戦するタイチだが 

U-20ファーストステージ二日目
ファイト開始を前に前日の最終的な順位が発表されていた
「何とか追い上げて28位までは上がったみたいね………」
「けど、正直きついな、上位グループとポイントがかなり離れてきちまってる」
自分たちの順位を確認して拳を握るミライたち
「必ず巻き返しましょう、大丈夫、きっとチャンスは来る」

Turn:25 チームプリエール

「さあ、いよいよ始まったファーストステージ二日目」
放送席では各所で行われているファイトを実況の男性が見ていた
「本日の解説にはゴールドパラディンクランリーダーの明日川タイヨウさんにお越しいただいております」
「はい、よろしくお願いします」
実況の紹介に丁寧に返すタイヨウ
「2日目はやくもいたるところで熱いファイトが繰り広げられております」

「エクスギャロップでヴァンガードにアタック！」
「くっそぉ、やられた」
見事勝利したハルカがガッツポーズをとる

「決まったー！チームクラッシュチャージの神代ハルカ、見事な勝利を決めました」
「ですが、今回の予選はハンターの投入で上位チームでも一気に順位を落としてしまう危険があるので油断はできません、あ、ほら言った傍から」
タイヨウの見ていた画面ではリサに敗れドロップゾーンへと送られるファイターの姿が

「ストライドジェネレーション！飛天の聖騎士 アルトマイル！」
ミツキの気合の入り方はすごかった
「（今度こそ、チームの役に立ってみせる！）」

「チームフォーチュンライトの綺場ミツキ、猛烈な勢いでポイントを集めていく」
「昨日ハンターにポイントを奪われてしまった彼女ですが、追い上げが凄いですね」
解説しながら手元で何かを確認するタイヨウ
おそらくは現在のミツキのポイントだろう

復活したアキラがフィールドに復帰してくるとチームメイトの二人が待っていた
「ドンマイ、まだ取り返せるさ」
「順位が落ちたわけではない、気負うなよ」
ミツキが出会った南波、そしてかつてタツマとファイトしたソウゴの姿がそこにあった

草原のような場所でポイントを集めていたタイチ
ファイカが鳴ったことであたりを見回す
「次の相手は貴方のようね」
チームプリエールのキリノ
落ち着いた雰囲気の彼女が次のタイチの相手だった

「「スタンドアップ！ヴァンガード！」」
惑星クレイ、ユナイテッドサンクチュアリの古城
怪しく光る月に照らされたフィールドだ
「ベビーカマラ」
「夜宴の魔女 リル」
ベビーカマラが低く唸りながらリルを見据える
「シャドウパラディンか………」
「ライド、秘薬の魔女 アリアンロッド、リルは移動、アリアンロッドのスキル、自身をレストして手札から山羊の魔女 メイヴをドロップ、一枚ドロー」
所謂手札交換と呼ばれるスキル
先行ではアタックできない、だがスキルを使うことは出来る
こうした手札交換のスキルで序盤のうちから体制を整えるのも有効な手段の一つ
「（グレード0のメイヴをドロップ………アタッカーが足りないのか？）」
「あなたの番よ」
「あ、ああ」
キリノの捨てたカードが気になったタイチだが今の時点では何もわからない
「とにかく俺のファイトをするだけだ、ドロー、凍竜 フリーザーニクスにライド！ベビーカマラを移動、カマラのブーストしたフリーザーニクスでヴァンガードにアタック！」
フリーザーニクスの両肩から放たれる攻撃が真っ直ぐアリアンロッドに向かっていく
【砲撃竜 パラサウランチャー】クリティカルトリガー
「よし！効果はすべてフリーザーニクスに」
フリーザーニクスの放った攻撃がアリアンロッドを直撃する
【現の魔女 ファム】トリガーなし
【才気の魔女 デヒテール】トリガーなし
「（あの二枚………それにさっき捨てたカード………相手は魔女デッキか、実際に見るのは初めてだな）」
知識としてそのようなデッキが存在することは知っていたタイチ
相手の出方を慎重に窺うこととする
「ライド、秘本の魔女 アドラ、荒廃の魔女 スカーハをコール、スカーハでアタック、スカーハのスキルで魔女のヴァンガードがいるならパワー+3000」
スカーハの杖から放たれた黒い光が真っ直ぐフリーザーニクスに向かいその顔に直撃する
【刃竜 ジグソーザウルス】トリガーなし
「リルのブースト、アドラでヴァンガードにアタック」
青白い光を放ちフリーザーニクスを攻撃するアドラ
「ドライブチェック」
【現の魔女 ファム】トリガーなし
アドラの放った青白い光が流星のようにフリーザーニクスに降り注ぐ
【サベイジ・ミスティック】トリガーなし
「ライド！刃竜 ジグソーザウルス！」
姿を現すとすぐさま吠えるジグソーザウルス
「ヴァンガードにアタック！」
「ノーガードよ」
「ドライブチェック」
【砲撃竜 スレッジアンキロ】ドロートリガー
「ゲット！1枚ドロー」
ジグソーザウルスが力強くアドラに突進する
【山羊の魔女 メイヴ】スタンドトリガー
「ゲット、でもこれは意味がない」
「ふぅ、俺はこれでターンエンド」
立て続けにトリガーを引いたタイチに動揺することもなく落ち着いてファイトを続けるキリノ
「ライド、幻惑の魔女 フィアナ、現の魔女 ファムをコール、スカーハでジグソーザウルスにアタック」
「スレッジアンキロでガード」
スカーハの放った光をスレッジアンキロが受け止める
「リルのブースト、フィアナでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
【秘薬の魔女 アリアンロッド】トリガーなし
【査察の魔女 ディアドリー】トリガーなし
フィアナの攻撃を受けふっ飛ばされたジグソーザウルスは古城の壁に叩きつけられた
【プリズムバード】トリガーなし
「ファムでアタック」
更にファムがジグソーザウルスに迫ってくる
「ノーガード」
ファムの鋭い蹴りがジグソーザウルスに決まる
【焼炎竜 ギガントフレイム】トリガーなし

「ストライドジェネレーション！聖賢博士 ビッグベリー！」
パンダのようなユニット………ビッグベリーが杖を構えながらクロノジェット・ドラゴン・Gを見据える
「スキル発動、グレベリーのパワーを+12000、更にアタックが成功した時リアガードを表のGゾーンの数だけスタンド出来る」
相手のGゾーンには効果で表にしたビッグベリーを含め全部で3枚の表のカード
この攻撃が成功すれば3体のリアガードがスタンドすることとなる
ミライは額の汗を拭いながら相手の攻撃を待った

「んっ、ん～、とりあえずこのあたりにあったポイントは全部集めたかなぁ」
そう言って座りながら伸びをするタツミ
移動しようと立ち上がるとファイカが鳴り始めた
「んっ？」
不思議そうに首を傾げる彼女の視線の先にはミキの姿が

「ストライドジェネレーション！暴力装置 ハンマーゲパルド」
重厚な体を持つ岩の様な肉体の恐竜
ハンマーゲパルドが咆哮を上げ鉄球のような尻尾を振るった
「ストライドスキル、ハンマーゲパルドにスキルを追加、更にコール！」
プリズムバード、パラサウランチャー、古代竜 ディノダイル、ギガントフレイム
一気にユニットを展開し攻めにかかるタイチ
「プリズムバードのブースト、パラサウランチャーでヴァンガードにアタック」
「アリアンロッドでガード」
パラサウランチャーの銃弾を受け消滅するアリアンロッド
だがフィアナには攻撃が届かない
「ハンマーゲパルドでアタック！暴食！ベビーカマラとディノダイルを退却、パワー+3000し、現の魔女 ファムを退却」
ハンマーゲパルドの鉄球のような尻尾がファムに振り下ろされる
「パラサウランチャーのスキルでソウルに入り、1枚ドロー、ガイアデスパラードのストライドスキルで更にもう1枚ドロー、ベビーカマラのスキルで山札から結界竜 スティラコロードをコールしパワー+3000」
ハンマーゲパルドが咆哮を上げると共にフィアナへと向かっていく
「ノーガード」
「トリプルドライブ！」
【古代竜 ディノダイル】クリティカルトリガー
【サベイジ・ヒーラー】ヒールトリガー
【プリズムバード】トリガーなし
ハンマーゲパルドの巨大な尻尾による一撃を受け大きく吹っ飛ばされるフィアナ
だがその体を淡い光が包み込んだかと思うと柔らかな動作で地面に降り立った
【黒猫の魔女 ミルクラ】ヒールトリガー
「ダメージのメイヴを回復、パワーをヴァンガードへ」
「スティラコロードでアタック、暴食、プリズムバードを退却してパワー+5000」
スティラコロードの放った光線がフィアナを貫く
【査察の魔女 ディアドリー】トリガーなし
「ギガントフレイムでアタック！暴食状態のユニットは他に2体！パワー+10000」
「黒烏の魔女 エイネーでガード」
最後の攻撃は防がれてしまったもののこのターンダメージ4まで追い込んだ
「スタンドアンドドロー、スカーハを後ろへ、フィアナとディアドリーをコール」
「（ストライドしない！？）」
「ディアドリーのソウルブラスト、ギガントフレイムをドロップゾーンのグレード0と交換する」
ギガントフレイムのいたサークルにドロップゾーンのベビーカマラが置かれ上書きの処理によりギガントフレイムが退却する
「なんだ………このスキル」
その特異性に驚くタイチ
「レギオン」
さらにドロップゾーンから3枚のトリガーとファムのカードを戻しレギオンによりフィアナとファムが並び立つ
「フィアナでヴァンガードにアタック」
リアガードのフィアナの攻撃がガイアデスパラードに襲い掛かった
【刃竜 ジグソーザウルス】トリガーなし
「さらにフィアナとファム、レギオンアタック」
「ジェネレーションガード！鉄甲宰相 ディモールファランクス」
フィアナとファムの同時攻撃によって放たれた光をディモールファランクスが受け止める
「ツインドライブ」
【現の魔女 ファム】トリガーなし
【荒廃の魔女 スカーハ】トリガーなし
ディアドリーの開いた本から飛び出した光がガイアデスパラードに襲い掛かる
【古代竜 ディノダイル】クリティカルトリガー
「ストライドジェネレーション！大帝竜 ガイアダイナスト！」
切り札のGユニットで攻めにかかるタイチ
「（あいつはまだ奥の手を隠している………ここで一気に決めるしかない）コール！」
ガイアデスパラード、スティラコロード、スレッジアンキロをコールして一気に攻めにかかるタイチ
まだキリノはレギオンのスキルも、Gユニットも使っていない
それが出てきたらまずいことになるとファイターとしての彼の勘が告げていた
「ガイアデスパラードでヴァンガードにアタック」
フィアナの腕にかみつくガイアデスパラード
【現の魔女 ファム】トリガーなし
「スティラコロードでアタック！暴食！スレッジアンキロを退却しパワー+5000」
「黒鳩の魔女 ゴエウィンでガード」
スティラコロードのアタックもとめられる、だが………
「これならどうだ！ガイアダイナストで攻撃！暴食の効果でベビーカマラを退却！更にガイアダイナストのスキルでガイアデスパラードを退却！ディアドリーとスカーハにも退却してもらう！」
ディアドリーとスカーハがガイアダイナストに飲み込まれる
「ダイナストのGB3の効果発動！ガイアデスパラード復活！更にベビーカマラのスキルでフリーザーニクスをコール！」
「………ノーガードよ」
【爆竜 サルコブレイズ】トリガーなし
【結界竜 スティラコロード】トリガーなし
【結界竜 スティラコロード】トリガーなし
「いっけぇっ！」
ガイアダイナストの口から放たれた炎がフィアナとファムを包み込む
次第に勢いを増していく炎にのまれ2体の姿は完全に見えなくなった
【貴石の魔女 ダーナ】

無事勝利してドロップゾーンへと送られるキリノの姿を見送るタイチ
だが彼は息を切らしかなり汗をかいていた
そして、同時に恐れていた
「（チームプリエール………もしかしたら今回の大会で一番恐ろしい相手かもしれない）」 

次回予告
「ポイント………順調にたまってはいるんだけどなぁ」
「そうね、もうちょっと連勝するか、賭けに出て大きめのポイントを狙うくらいの覚悟が必要かも」
「結構難しいよな、このステージのルール」
「対戦相手もランダムでポイントの増減を狙ってできないのが辛いわね」

turn:26 好敵手たち

「そういや、姉貴はどうしてんだろうな」
「気になる？」
「当然だろ！いつか倒さなきゃいけない相手だ」