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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!

作者:織部
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邪願 2

 代々木マルチクリエイティブカレッジ。
 通称『代マル』。あるいは『代々マル』。
 数年前に大宮校と横浜校を東京校に統合して代々木から水道橋に移転したため、名称に代々木とあるのに水道橋。移転先のビルに教会も入っていたため校舎に十字架が掲げてあることがよくネタにされるアニメ系専門学校。
 高校卒業資格得られる高等部も存在し、中学卒業後に入学する生徒は全国でおおよそ二〇〇人ほどいる。
 声優科各種、アニメ科各種、マンガ科、イラスト科、フィギュア科、などなど――。なかには2・5次元演劇科など、多彩な学科が存在する。
 代マルの授業は午前九時三〇分から午後一時過ぎまで、この間に専門科目を学び、二時からは高校の授業を受ける。
 花園彩菜(はなぞのあやな)は夜の部。週三回クラスに通って、演技、ボーカル、ダンスのレッスンを週にそれぞれ三時間ずつ、合計九時間学んでいる。
 たまに課外授業としてアフレコ現場の見学などがあり、今日もその機会に恵まれた。



「――ッ! きゃぁぁぁぁッ! なんなのよあんたは!?」
「やれやれまたか。俺はもううんざりなんだよ、こんな展開はね。しかしながら自らの意思に、欲望に反することはしない。それが自らのアイデンティティでありプライドでありポリシーだからだ。この目の前の現実を受け入れ、遠慮なく見させてもらうぜ」
「ガン見してんじゃないわよ、この変態! ケダモノ! 乙女の柔肌を許可なく盗み見た罪は重いわよ。その獣欲に満ち満ちたいやらしい両目、焼きつぶしてあげるわ!」



 主人公の青年に偶然にも着替えるところを見られたヒロインのお姫様(火属性)が、それを理由に決闘を申し込むシーンのアフレコ現場を見学している。

(……う~ん、ラノベだなぁ)

 ライトノベルが原作のアニメで、ジャンルとしてはいわゆる異世界ファンタジーものにあてはまる。突然の事故で死んでしまった現代日本の冴えない中年フリーターが神様の力で魔法や超能力が普通に存在する異世界に転生。
 そんな中でも特に異能に優れた者を集めた学園が舞台で、主人公は一見無能だけれども切り札を持ってる青年。ヒロインは王家の血をひくエリート美少女。ほかにも物語を彩る女性キャラクターが多数登場し、兄貴べったりのブラコン妹を筆頭に――。
 ヒロインに友達以上の感情を抱き、主人公になにかと突っかかる高貴な育ちのツンデレ百合要員お嬢様。
 幼女姿だが実年齢は不明な担任教師。
 お色気ムンムン胸の谷間が開けっ広げの白衣の保険女医。
 顔よし器量よしの良妻賢母になりそうな幼馴染。
 おもにラッキースケベ要員の長身巨乳な美人の先輩。
 主人公の力の解説要員を務める二次元BLサイコー三次死ねな腐れ縁の眼鏡っ娘同級生腐女子――。
 見事なまでのハーレム構成だった。

(う~ん、ラノベだなぁ)

 思わず反復。あまりにもラノベラノベしているのだ。
 
「ラノベだねぇ、これ」
 
 しかしそう思っているのは彩菜だけではないようで、ほかの見学者の口からも似たような感想が漏れた。

「またこのパターンか」「ま、ラノベってやつだな、うん」「なんだかみなさん声を出す機械に徹しているって感じですね」「最近のオタクはこんなんが面白いの?」

 揶揄しているのは見学者だけではない。音響スタッフの口からも侮蔑まじりの言葉が出ている。コントロールルーム内はたちまち生暖かい笑いの空気につつまれた。
 この業界に限ったことではないが、世間のライトノベルに対する風当たりは強い。いや、むしろおなじオタク業界からのほうから辛辣な評価がくだされている。
 真偽は不明だが某アニメ監督など「絵も描けない曲も作れない演技だってできない。それでもこの業界にしがみつきたいのがラノベ作家だ」などと言ったとか言わないとか――、そういう話は彩菜もよく耳にする。
 もっともさすがにそれはデマのたぐいだろう。
 それを言ったら「演技もできない曲も作れない話も書けない。それでもこの業界にしがみつきたいのがイラストレーター」とも「 絵も書けない曲も作れない話も書けない。それでもこの業界にしがみつきたいのが声優」とも言い換えることができる。
 アニメひとつ作るのに様々な役割の多くの人たちが必要とわかっている監督の口からそのような言葉が出るわけがない。

「…………」

 まわりが嘲笑するなか、彩菜は先ほどまでは自分もおなじようなことを思っていたことを恥じた。

(みんなバカにしてるけど、あんまり人のこと言えないよね。顔だけ声優とか、量産型作り萌え声とか、声色を変えれば演じ分けているとかんちがいしているとか、あたしたち声優だって、けっこう世間の風当たり強いし。だいたい作家先生の書いてくれた本があるからあたしたちの仕事があるわけだよ? それをあざ笑うだなんてとんでもない!)

 世間の人はラノベラノベと貶めるが、少し考えれば四〇〇字詰め原稿用紙にして三〇〇枚や四〇〇枚もの文章を、きちんとした日本語で起承転結のあるお話を作ることがいかに困難かわかる。
 競争率何百倍という新人賞を勝ち抜いてデビューするというのは大学入試よりもはるかに狭き門だ。
 自分では一字も小説を書かないくせに「ラノベなんてだれでも書ける」とあざ笑う者の数は実に多いが、そのような手合いは考えを改めるべきだろう。

(反省、追求、努力! 人の振り見て我が振り直せ!)

 生ぬるい空気の中で彩菜だけは先輩たちのアフレコ現場を食い入るように見つめ、なにかをつかもうと必死なった。



「花園彩菜君でしょ? 他の子達とちがってずいぶん熱心に見てたよね」

 帰り際にひとりの中年男性から声をかけられ、名刺を渡された。
 川平浩瀬。
 彩菜もその名は知っていた。有名なアニメ制作会社に籍を置くプロデューサーで、ラジオのパーソナリティーや構成作家もこなす、マルチメディアクリエイターだ。

「え? あ、はい!? はい! ●●事務所、所属。花園彩菜です!」
「だいたいこういう見学の場に来る子達って、ミーハー気分が隠せなくて浮わついた感じになっちゃうんだけど、君はちがったよ。真摯に学ぼうとする気持ちが伝わって来たから。ちょっとお茶でも飲みながら、お話できるかな?」
「よろこんで!」

 彩菜のような駆け出し。いや、駆け出しの域にすら達していない声優の卵にとってアニメ制作会社のプロデューサーとつながりを得られるのは、まさに僥倖。ことわる理由はない。



「それで君はどうして声優になりたいなんて思ったの?」
「あたしの考えや感動を、作品にしてたくさんの人に伝えるため――」
「どんな声優になりたいの?」
「水晶みたいな声優になりたいです」
「水晶?」
「はい。――あたしが養成所ではじめて学んだときに、講師のかたから『役者は水晶のようでいなさい』て教えられたんです。どういう意味なんだろうと考えて、音響監督やプロデューサーさん。みなさんの意見を水晶のように取り込んで声として反射させるという意味だろうと思ったんです。いろんな光を吸収して。漏らさずにキレイなまま声に反映できる、そんな声優になりたいって――」
「ふんふん――」



 翌日、彩菜に好機がおとずれた。
 ひと目見て彩菜の演技を気に入った。演技に対する情熱に感じ入った川平が一席設けたのだが、そこでトントン拍子に話が進み、役をやらせてもらうことになったのだ。
 さらに後日、その川平から個人的に食事に誘われることがたびたびあった。
 正直最初のうちは、いわゆる枕営業を求められるのかと恐々としていた。
 というのも川平は会社の慰安旅行にお気に入りの若手女性声優を帯同させたり、人気アイドル声優に「パパ」と呼ばれていたりと、そういう方面の噂のある人物なのだ。
 彼との仲を邪推されたある女性声優は自身のツイッターに猥褻な画像を連投され、活動停止を余儀なくされたことがある。
 だが実際はそのようなそぶりは皆無。アルコール類の強要もなく、実に紳士的な態度だった。
そのことに安心しきったその時、川平は男の本性をあらわにした。

「この業界で成功するにはどうすればいいな、わかるよね? 一歩先に行きたいなら――」

 東京近郊にある小さな山。眼下に広がるみごとな薄野は、ここが都内とは思えない風情を出していた。そのような知る人ぞ知る隠れた観光スポットに川平の車で連れられてきた彩菜は、身体を求められたのだ。
 それまでの紳士的な態度はどこへやら。川平は肩を抱きよせてきて馴れ馴れしく手をにぎって好色なふくみ笑いを浮かべている。

「あの、あたしそういうのはしませんっ」
「だれか操を立てる相手でもいるのかな。でも黙っていればばれたりしないし、彼氏だってこういうことがあるって承知してアイドル志望の子とつき合ってるんじゃない?」
「そういう問題じゃありませんっ」

 芸能界でアイドルや女優につきものなのが枕営業という、黒い噂である。
 枕営業はデメリットのほうが大きく、滅多にないとされる。せまい業界なので噂はすぐに広まるうえ、それによって一時的に仕事を得ることができても次の仕事でも求められ、際限がなくなる。さらに、その人との関係がこじれたりすると、その人が関連する仕事が受けられなくなる。苦労してせまき門を突破して声優になったのに、そんなことで業界を去るのはもったいないというわけだ。

「ていうか彩菜ちゃん、恋人いないよね」
「……はい、いません。けどそれがなにか――」
「今フリーってわけじゃなくて、彼氏がいたこともない。バージンなんでしょ」
「……はい」
「それがいけないんだよ!」
「な、なんですか。どういう意味ですか?」
「恋をしたことのない人間に恋をしている演技ができるかい? これは演技指導だよ、ぼくのことを恋人だと思って身をまかせてみなさい。きっとなにかがつかめるから」

 そんなむちゃな、だったら殺人犯の役は実際に人を殺さないと完璧ではないとでも言うのだろうか。

「こわがらずにぼくに身を任せてごらん、色事は芸の肥やしになるんだから。それにバージンだと病気だと思われちゃうよ」

『それはわしらの花嫁だ、横取りするんじゃないよ』

 音とも鳴き声ともつかない奇妙な旋律は彩菜の耳にはそう聞こえた。

「え?」

 川平の肩越しに老人の顔が見えた。白濁した眼に骨と皮だけの貧相な顔にいやらしい笑みを――川平の浮かべている好色な笑みよりもさらにいやらしい、そしておぞましく邪悪に歪んだ笑みが貼りついていた。

「豆泥棒にはお仕置きだよぉ」

 こんどははっきりたした日本語で、そう聞こえた。まちがいない、目の前に姿を現したこの老人がしゃべっている。あの暗い道で聞こえた厭な笑い声の主はこいつだ。

「な、なんだおまえはっ!? ひえぇぇぇッ!」

 振り向いた眼前にいたのは異形。
 上半身こそ人間に似ていたが、下半身は虫そのものだった。
 黒光りする黒い殻に羽虫のような翅。細くてぎざぎざした六本の脚が伸びている。
 昆虫人間。
 虫と人の身体がつぎはぎされた奇怪な生き物が口もとから飛び出した黒い牙を川平の身体に突き立て、しわくちゃの手から伸びた黄色い鉤爪で引き裂く。

「うわぁぁぁッッッ!?」

 川平は必死になって追い払おうとするが、振り回す腕は空を切るばかり。突然飛びかかってきた羽虫に仰天して手を振るうも空振りに終わる様に似ていたが、相手はただの羽虫ではなく鋭い鉤爪と牙をもった怪物だ。
 人が怪物に襲われる現実味のない光景。だが肉を裂く音と鼻をつく血臭が、目の前の惨事が現実のものだと、彩菜に否応なく認めさせる。

(お、おふだ。お札が……!)

 不思議な陰陽師BARでもらった尊勝仏頂陀羅尼の護符はあれからずっと身につけて持ち歩いている。

「お、急々如律令(オーダー)!」

 陰陽庁謹製。市販されている呪具の術式を発動させるコマンドワードはOrderで統一されている。
彩菜の言葉に反応し、呪符に込められた退魔の力が効果を発揮した。

「ギヒャーッ!?」

 まばゆい光が発せられ、妖虫老人の身体を破魔の焔が焼きつくす。

「あ、や……、や、やったの? やっつけたの? 川平さん!」

 妖虫老人の姿はない。血まみれの川平がたおれているのみだ。

「川平さんっ、川平さんっ、川平さん! ……どうしよう、人を呼ばないと……」

 耳元に口を近づけて声をかけるが反応がない。
 さすがに身体をゆすって安否を確認するような真似はしなかった。日本の安っぽい刑事ドラマなどでは負傷して意識を失った人の身体を強くゆすって声をかけるシーンがあるが、 そんなことをすれば出血がひどくなったりするだけだ。脳にダメージを負っていた場合は致命的な追い討ちになりかねない。
素人がけが人をむやみに動かしたりしてはいけないのだ。
 ケイタイを取り出して助けを呼ぼうとしたら、地面に落とした。手の震えが止まらない。

「ああ、もうっ」

 混乱と緊張で身体が動かない。なにかに追われて逃げようとするも、思うように身体が動かせない悪夢のなかにいるようだ。

「なにかありましたか?」

 若い女の声に振り向くと、二十歳前後と見られる男女のカップル――秋芳と京子がいた。

「すごい悲鳴が聞こえたもので、それに霊災の気配も。あたしたち陰陽塾のものです」
「怪物に、霊災に襲われたんです! なんとか追い払ったんですけど、川平さんがひどいけがで――」

 日頃の鍛練のたまものか、身体のほうは動かなくても舌はとどこおりなく動いた。彩菜は事情を説明し、助けを求める。

「たしかにもう妖気は感じられないな。そっちのけが人は――全身に切創と刺創。負傷か所と出血は多いが、内蔵や骨にまで達するような傷はない。これなら手持ちの治癒符で応急手当して、あとで念のため陰陽医に残存瘴気の確認・除去をしてもらえば大事なさそうだが……」

 治癒符には回復力を大幅に上昇させるほかにも止血や殺菌効果もあり、わずかな瘴気なら浄化できる。
 霊的災害は瘴気の塊であり、呪術に備えのない一般人がそれに接すれば直接傷つかなくても心身に障害を残すことがある。ましてや動的霊災から攻撃を受けて瘴気にあてられることは致命的だ。
 野生動物の牙や爪には雑菌がうようよしていて、毒をもたない生物であっても傷つけられれば破傷風や敗血症になるが、それと似たようなものとも言えるだろう。
 秋芳は手早く治療するとともに抜け目なく川平の持ち物も物色した。有名ブランドのクロコダイル長財布が目に留まる。秋芳の経験上、富豪というよりは成り上がりの小金持ちが好んで身に着けるしろものだ。
 こいつ、カモになるかも。
 無資格のはぐれ呪禁師時代だった頃の悪い考えがかま首をもたげる。

「この場で完治できる霊薬の持ち合わせがないこともない。かなり値が張るしろもので……、ところでこの人は知り合いかい?」

 若年の彩菜と中年の川平の組み合わせは恋人同士には見えなかった。親子というほど歳は離れていないが兄妹ほど歳が近いようには見えない。着ている服もブランド品でいかにも高価な川平に対して彩菜のそれは地味な装いで釣り合いが取れない。なによりも恋人同士に特有な親密な気を感じられない。
 ゲスなかんぐりをすれば愛人関係に見えた。若い女をかこえるほど余裕のある相手からなら、少々ファンドしてもらっても罰はあたらない。

「あ、はい。そのぉ、仕事関係の偉い人というかなんというか……」

 彩菜は自分たちの身の上と、ここで起きた出来事をかいつまんで説明する。もちろん枕営業うんぬんの話は出さなかったが。

「まぁ、声優さん!」
「いえ、正確にはその見習いというか卵というか……」
「でも事務所に所属していてガヤの仕事もしてるって言ったわよね、あなたくらいの歳でそれってすごくないの?」
「ぜんぜんすごくないです、あたしよりも年下でも歌も演技も上手でヒロイン役をいっぱいやっている方とかいますし」
「まてよ、プロデューサーの川平って、あの川平浩瀬か?」
「ええ、エターナル・ジェネレート・パイオニア・ジャパンの川平浩瀬です」
「それは『毒殺天使LOLちゃん』や『チワワ★デラックス』のPやってた川平浩瀬だな」
「そ、そうです。その川平浩瀬です」
 
 よくそんな作品を知っているものだ。この人オタクの人かしらと思う彩菜。

「○○や××にパパとか言われてご満悦になっている枕Pだろ」
「いや、それだけで枕って決めつけるのは……」 

 いきなり枕呼ばわりもないものだが、現に先ほど身体を要求されたわけであり、否定はできない彩菜であった。

「こいつに関しての黒い噂ならいくつも聞いているぞ。だいたい俺はPという手合いがきらいなんだ。なにひとつ創らずなにひとつ生み出さず他人に働かせ、苦労と労力と努力をさせて自分は安楽椅子に腰かけたまま巨大な利益を得る。プロデューサーだの投資家だのと呼ばれる連中はまさしく資本主義社会のダニだね」

(うわぁ、ひがみっぽい。この人こじらせてるオタの人かも)

 オタクはやたらとねたみ、ひがむ。
 気に入らなければ見なければいいアニメを最後まで見てはアンチスレに常駐し悪口を言う、きらいならば無視すればいい声優の一挙手一投足を注視しては陰口をたたく。自分の利益にならない商品の売り上げに一喜一憂する――。
 まさに煩悩の塊。(とん)(しん)()。仏教でいう三毒に汚されている。

「ならどうするつもり、見捨てちゃうの?」
「まさか、ここで放置したら治癒符がむだになっちまう。ずいぶんと羽振りが良さそうだし、正当な手当てをして正当な治療費をもらうさ」
「そうよね、あたしも彼女とお話したいし。ここじゃあなんだからお寺に移りましょう。あたしたち、そこの聖蓮寺に泊まっているの」
「ああ、そういえば陰陽塾の方だって言っていましたね」

 聖蓮寺がどういう場所なのかは彩菜も知っていた。
 敷地内での呪術の使用が陰陽庁に公認されている神社仏閣。写経や座禅、茶の湯などの精神修養にはあまり興味はないが、呪術をもちいたアクティビティの類いには惹かれるものがある。利用しようにも彩菜の懐事情では縁の薄い場所だったので、呪術関係者直々のご案内は正直うれしい。
 なによりも川平を介抱しなければならない。陰陽塾の生徒だという少女の提案にふたつ返事で承知した。 
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