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詩集「棘」

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会えない君へ…さよならを…



初冬の空…時雨て…
夕に深く迷想する
恋しい刃は身を刻み
温もり求める手を断ちて…

Ah...どうしたら消せるの…?
これは願ってはならない想い…
Ah...白い雪のように
生きれたら…救われますか…?

会えない君へ…さよならを…
やっと言うこと出来るみたい
心は未だ血に浮かぶ
それでもこれが最良と…
会えない君へ…さよならを…
月に囁き届けるよ…
あてのない毎日を
僕は一人…やり過ごす…


哀しみは涸れぬ泉
人知れず溢れ流れる…
寂しさ纏いし宵闇は
罪の淵へと誘いて…

Ah...いつか忘れられる…?
苦しみは追い付いてへばりつく…
Ah...痛む心は嘆き…
願ってる…今も本当は…

会えない君へ…さよならを…
伝えなくちゃならないんだね…
想い黄昏 涙する
それでもこれしか出来なくて…
会えない君へ…さよならを…
風に乗せて届けよう…
こんな寂しい世界…
僕は一人…項垂れる…


ねぇ…幸せですか…?
きっと…これで良かったんだよね…
僕はただの道化師で
もう君には…会うこともない…

会えない君へ…さよならを…
届かない文字で書き記す
溜め息白く小夜更けて
虚しい時に身を晒し…
会えない君へ…さよならを…
やっと言うこと出来るみたい…
それでも想いは燻って
君の名前を…呼んでいる…



 
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