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星河の覇皇

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第六十五部第三章 連合の元首その五

「それを進めていこう」
「再開発はその次ですね」
「今連合はさらに人口を増やしてきている」
「その増える人口の為にですね」
「さらなる開発、開拓が必要だ」
「それで、ですね」
「今はそうした時だ」
 こう見ているからなのだ、キロモトは大規模な開発、開拓を政策として推し進めようと考えていた。その政策については。 
 アッチャラーンもだ、こう言った。
「保守派もです」
「おおむねだな」
「賛成です」
 その開発、開拓政策にというのだ。
「そのことは事実ですが」
「それはあくまで大筋だな」
「細かいところが違います」
「それを言って来るな」
「保守派はやはり」
 ここでアッチャラーンが言う保守派はどういった政党かというと。
「各国の権限を重視しますので」
「分権派だな」
「はい、ですから」
「その開発、開拓はだな」
「各国に権限を大きく渡して」
「そして、だな」
「各国が主に行うべきだと」
 そうした主張だというのだ。
「連合政府が中心になるのではなく」
「連合はあくまで監督だな」
「それも各コーチに権限を分散させている」
 そうした監督だというのだ。
「全権を持った監督ではなく」
「コーチや選手達にかなり任せている」
「そうあるべきだというのです」
「やはり保守派だな」
 ここまで聞いてだ、また言ったキロモトだった。
「そこは」
「はい、まさに」
「中央政府主導か各国政府主導か」
「それが問題だと」
「保守派はそれを言って来るな」
「既にそのことを表明してさえいます」
 各国中心でいくべきだと、というのだ。
「ですから」
「それが論点になるな」
「連合の開発、開拓は中央政府が決定します」
 その領土の拡大もだ。
「各国内の開発、開拓は各国の権限ですが」
「今回は新天地の開発、開拓だが」
「やはり中央政府の権限ですね」
「開発、開拓を行いだ」
 そのうえで、というのだ。
「それを各国政府に渡すからな」
「ではここは」
「中央政府主体だ」
 キロモトは断言した。
「それでいくべきだが」
「保守派はです」
「最初からだな」
「その開発、開拓地を各国に渡してです」
「それからだな」
「各国に任せるべきだと」
 こう主張しているというのだ。
「いつも通りの保守派の政策です」
「つくづく各国にこだわるな」
「つまり小さい政府に」
「夜警国家だな」
 小さい政府の中でも最低限のことさえ務めればそれでいいという考えだ、キロモトはここでこうした国家を表す言葉を出したのである。
「まさに」
「はい、保守派は」
「中央政府は必要だがな」
 このことを否定しはしない、流石に。中央政府は国家の統合に絶対に必要だと認識しているからこそである。 
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