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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第三十二話 皇帝の忙しい10月


シーンが何回も変わるので分割。
陛下が演技します。
お茶目に30万から100万へ増えた。
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第三十二話 皇帝の忙しい10月

帝国暦478年10月10日

■オーディン ノイエ・サンスーシ  謁見室  クラウス・フォン・リヒテンラーデ

 陛下から午前9時に謁見室に参内せよと前日に連絡がっあったが何であろうか。
ここ数年陛下が真面目に執務を取られる事があるのでその事であろうか。
謁見室に行くと既に陛下が待っていらっしゃった。
陛下は私に驚くべき事を仰った、酔っておるのでは無いかと疑った物じゃ。

「国務尚書ご苦労」
「皇帝陛下にはご機嫌麗しく」
「うむ今日呼んだのは他でもない、叛徒共に囚われておる我が臣民の事じゃ」
「と申しますと」

「うむ臣民達が叛徒共に囚われ窮乏しておろう、そこでじゃ救恤品を送りたいと思うてな」
何を言うのじゃ陛下は叛徒に囚われた者など捨て置けばよい物を。
「恐れながら皇帝陛下囚われし者共は陛下に対しての忠誠心が足らぬからみすみす叛徒共に囚われたのですぞ」
 
「国務尚書、卿は皇帝より偉いのか?」
「滅相ございません」
陛下お怒りなのか。

「では予が良いと申しておるのじゃ囚われし者に救恤品を送る事にするのじゃよいな」
「お任せ下され皇帝陛下」
「うむ入れる品は三長官を呼んで有るので此から話そうぞ」
うむ仕方が無かろうグリューネワルト伯爵夫人が来られてからの陛下はお変わりに成られた。
「三長官をこれへ」

エーレンベルク、シュタインホフ、ベヒトルスハイムが入室してくる。
「皇帝陛下にはご機嫌麗しく」
「皇帝陛下にはご機嫌麗しく」
「皇帝陛下にはご機嫌麗しく」
 
3人が同じように挨拶を行う其れを見て陛下が。
「三長官ご苦労」

「さて既に国務尚書には伝えたが叛徒共に囚われた者達に救恤品を送る事にするのじゃよいな」
「恐れながら皇帝陛下囚われし者共は陛下に対しての忠誠心が足らぬからみすみす叛徒共に囚われたのでございます、忠誠心有れば自決して憚らないかと愚考いたします」
ベヒトルスハイムの阿呆が先ほど儂が行った事と殆ど同じではないか、陛下がお怒りになるぞ。

「ベヒトルスハイムよ卿は予より偉いのか?」
「いえその様な事はございません」
「予が良いと申しおるのじゃ、その旨承知せよ」
皆驚いておるわ、儂も驚いたわ。
「「「御意」」」

「そこでじゃ叛徒共に囚われている者達は150万程じゃそうだな」
エーレンベルク知んようじゃな。
「よいわ後で調べよ」
「御意」

「そこでその者全員に帝国の食料品、衣類下着など、そして此が一番大事じゃ463年物のビンテージワインを1本ずつ袋に入れ送るのじゃ」
なんじゃと陛下血迷われたか、俘虜などにワインしかもビンテージワインじゃと。

「恐れながら陛下」
「何じゃ国務尚書」
「俘虜ごときにワインを与えるしかもビンテージなど贅沢の極みでございます」
「尚書よ!2度と聞くまえ、卿は予より偉いのか!」

陛下のお怒りじゃ。
「滅相もございません」
「では良いなしかと申しつけるぞ、
来年の1月までに俘虜に届くように致せ、中身も変えるでないぞ」
「「「「御意」」」」

「其れとじゃこの度救恤品を送る事と共に叛徒共と俘虜の交換を致す」
「良いのでありますか」
「で如何ほどの人数を」

「帝国にいる叛徒共の俘虜はいくらおる?」
やはり判らんか。
「判らんのであれば、直ぐにでも連絡せい」
「御意」
エーレンベルク慌てて連絡するのか。
「陛下しばしお待ちを」

「うむ判ったわ」
「陛下早急に調べさせております故暫しご猶予を」
しばし休息かの。
女官が御茶を持って参った。
御茶を飲み終わる頃陛下がまた話された。

「話は変わるが、先頃の叛徒共のイゼルローン襲撃を撃退し誠に見事じゃった」
「「「ありがたき幸せにございます」」」
「聞くところによると増援部隊指揮官ミュッケンベルガーは水際だった指揮だったそうじゃが、
駐留艦隊司令官の指揮は酷かったそうじゃの、
しかも駐留艦隊司令官と要塞司令官が常日頃から喧嘩をしているそうじゃな」

「御意そういう報告が来ております」
「エーレンベルクよ2人を交代させよ、上級大将に昇進させ軍事参議官に親補せよ」
「ベヒトルスハイムよ、ミュッケンベルガーは上級大将に昇進させ宇宙艦隊副司令長官にいたす良いな」
「「御意」」

うむかなりの人事じゃな。
エーレンベルク連絡が来たようじゃな。

「陛下お待たせいたしました。叛徒に囚われし帝国の俘虜155万ほどだそうでございます、
叛徒共の俘虜は220万ほどだそうでございます」
「ご苦労じゃ軍務尚書」
「ありがたき幸せ」

「では救恤品は160万個用意いたせ、多い方が良かろう」
「「「御意」」」
「俘虜の交換は100万の俘虜を受け取ろうぞ、叛徒の俘虜も同数送り返すのじゃ」
「其れは余りにも」
「予が良いのじゃ判ったな」
「「「「御意」」」」

「国務尚書連絡はフェザーンの弁務官事務所から叛徒共の事務所へ連絡させ決めさせるのじゃ。
まずは1月までに俘虜に届くように救恤品を送るのじゃぞ、
その後4月までには俘虜交換じゃ。
努々間違えるでないぞ此は勅命じゃ」

「御意」
陛下が恐ろしゅう成ったわ。
しかし最近陛下は覇気が在られる、儂も仕え甲斐が有るという物じゃ楽しみになってきたの。

「典礼尚書をこれに」
ん典礼尚書となあの老いぼれに何の用じゃ?

「皇帝陛下にはご機嫌麗しく」
「うむアイゼンフートよ、先頃のイゼルローンの戦闘は知っておろう」
「勝ったと言うだけでしたら」
「うむそこでミュッケンベルガー伯爵の弟が司令官として活躍してな」
「ほうほうして如何致すのですかな」

何を為さるんじゃ陛下は?
「今その者は分家して帝国騎士でな若かりし頃より帝国の為に活躍したのじゃ、
今回上級大将に昇進させ、宇宙艦隊副司令長官にする、
その功績を称えて子爵と所領を下賜することにしたい」
ふむミュッケンベルガーであれば、伯爵家の出ゆえ反対もさほど無かろう。

「してどの家門を下賜いたしますか」
「うむエッシェンバッハは絶えて久いの」
「さようでございます」
「ではそれにいたそう」

「御意」
「皆の者ご苦労で有った」
「「「「「御意」」」」」

ふうやっと終わったわ、しかし此から大変じゃ。
1月では今月中に準備を整えねばならんな、まずはフェザーンじゃな。



帝国暦478年10月10日

■オーディン ノイエ・サンスーシ   グリューネワルト伯爵夫人邸  
                  アンネローゼ・フォン・グリューネワルト

 里帰りしていたメイドのハンナ帰ってきました、
ハンナの弟が幼年学校の生徒だと聞いて弟とジークの事を知らないかと尋ねたのですが、
あんな事を聞くとは思いませんでした。

「ハンナお帰りなさい」
「伯爵夫人ただいま戻りました」
「実家は良かったですか」
「はい」

「所でハンナの弟は幼年学校の生徒なのよね?」
「そうでございます」
「それなら弟の話とか知らないかしら」
「え・・・・」

「どうしたのハンナ」
「いえ・・・・・」
「言いにくい事なの?」
「いえ、あくまでも弟からのまた聞きでございますので、お許し下さい」

「いいのよ教えてちょうだい」
「はい、ラインハルト様は幼年学校で爵位がない貧乏貴族と虐められているとの事です、
そしてそのことで喧嘩をして放校されるかも知れないと、あくまで弟から聞いた話でございます」
「・・・・・・・・・・ラインハルト・・ジーク」

「お許し下さい伯爵夫人」
「ハンナ良いのよ教えてくれてありがとう、
疲れたでしょう今日はもう良いわ」
「では失礼いたします」

ラインハルト、ジークあれだけ無茶をしないでと言ってるのに、なぜ判ってくれないの。
あの子達が遠くへ行ってしまう様だわ。


帝国暦478年10月12日

■オーディン ノイエ・サンスーシ   グリューネワルト伯爵夫人邸  
                      アンネローゼ・フォン・グリューネワルト

 陛下が来て下さった、昨日一日ラインハルトとジークの事を考えていて悲しくなってきました、
其処へ陛下が来て下さった。
「陛下ご機嫌麗しく」
「そちは疲れておるようじゃの」

判るのですね。
「どうしたのじゃ」
「陛下大したことではございません」
「弟の事じゃな」
陛下も知っておられる。

「陛下そうでございます」
「予も先ほど聞いたのじゃ、そちの弟が爵位もない貧乏貴族と虐められているとか、その為に放校処分寸前とか」
「陛下」

「アンネローゼよ予に任せよ、爵位がないというのであれば予が下賜しようぞ」
「陛下其れでは他の方が」
「心配するでない予が良いのじゃ、国務尚書には言わせん」
「陛下」
「幼年学校も心配するでないぞ、アンネローゼ予に任せよ」
「陛下もったいお言葉です、弟に代わり御礼いたします」
「ハハハよいよい」

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リヒテン爺さん達完全に陛下の変化をグリューネワルト伯爵夫人のせいだと思ってます、その為テレーゼは安全に。
 
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