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ヘタリア大帝国

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26部分:TURN3 新生連合艦隊その四


TURN3 新生連合艦隊その四

「丁度いいです。こんな時期ですから」
「そうだな。では及ばずながらな」
「艦隊司令をお願いします」
「それではな」
「これで十二個艦隊だな」
 東郷は柴神も提督になることを引き受けてだ。こう言ったのだった。
「まあ韓国さんと台湾さんが提督になってからだけれどな」
「ですが十個艦隊は確保できました」
 秋山が述べる。
「さしあたってはこれでよしとしますか」
「だがそれでもまだな」
「艦隊の数が足りませんね」
「中帝国と戦うにはな。まだな」
「では他の提督は」
「平良少将はまだ怪我から回復されないのですか?」
 小澤がぽつりとだ。彼の名前を出した。
「あの方は」
「ああ、傷が思ったより深い」
 それでだとだ。東郷は小澤に対して答えた。
「それでな」
「まだ復帰されませんか」
「そうだ。復帰できたらすぐに提督になってもらいたい」
 東郷としても切実だった。提督の人材確保は。
「だが少なくともな。あるだけでな」
「戦わないといけないからね」
 南雲がここで言う。
「まあこの十個か十二個の艦隊でとりあえずやるかい?」
「へっ、幾らでも暴れてやるぜ」
 田中は数を問題にしていなかった。
「中帝国だろうが何でもな」
「とはいっても数は大事じゃな」 
 山本もだ。このことを重要視していた。それでだ。
 柴神と日本にだ。こう尋ねたのだった。
「それで神様と祖国さんに聞きたいんだがな」
「うむ、何だ」
「何のことでしょうか」
「とりあえず艦艇も必要じゃ。乗組員はまだ何とかなってもな」
「そのことか」
「確かに。それが問題になりますね」 
 柴神と日本も山本の言葉に応える。そしてだ。
 その中でだ。柴神が言うのだった。
「艦艇は方法がない訳でもない」
「ほう、あるのか」
「何も軍艦にこだわることはない」
 こう言うのだった。
「水族館に行ってだ」
「そうですね。古代の様にです」
 日本もだ。柴神の言葉に応えて続く。
「お魚や動物を使えばいいですね」
「魚!?」
 二人のその話を聞いてだ。秋山がだ。 
 怪訝な顔になりだ。こう二人に問い返した。
「今何と」
「だからだ。魚や動物を艦艇にしてだ」
「そうして戦われればいいのです」
「そんなことができるのですか!?」
 秋山は唖然とした顔になって二人にまた問い返した。
「あの、鮫やエイですよね」
「そうだ。幸い水族館にも動物園にも使える種類が何匹ずつもいる」
「それを使えばいいのです」
「まさか。そんなことができるとは」
「私達の力を介する必要があるがな」
「それでもできますので」
 そのことは大丈夫だというのだ。
「では艦艇はそれでいいな」
「それぞれ癖はありますがかなり使えますので」
「しかし。軍艦ではなく魚や動物に乗り込んで戦うとは」
 このことがどうしてもだった。生真面目で常識人の秋山には拒否反応があった。
 
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