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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第七章 C.D.の計略
  12月/クリスマス

クリスマスが今年もやってきた。

時は師走。
天気予報によれば、今日は夜になってから雪が降るらしい。


「今年はホワイトクリスマスか」

「そうだねぇ~」

「クリスマスプレゼントも期待しててな」

「わあ!ありがとう舜君!!」


時間はまだ明るい11時。

去年はフェイトたちやはやてたち、さらには「EARTH」メンバーを交えてのクリスマスパーティだったが、今年は「EARTH」ビルがあんなんのもあって、「EARTH」主体でのパーティは開かないことになっている。
個人でやる分には自由なので、集まるなら各自でお願いね、ということである。


「うふふ、なんだろうなぁプレゼント。サンタさんからはサンタさんからはぬいぐるみもらったし」

「おう。そうだな」

何を隠そうなのはさん。
いまだにサンタさんを信じているお年頃(にじyうわなにをやめろ)

ちなみにぬいぐるみは凩を元にしたものである。
「EARTH」売店で小1500円、中3000円、大5000円、アンデット態フィギュア12万円で販売中だ。


「今年はヴィヴィオは友達とパーティだっけ?」

「うん。スバルたちのパーティに参加だってさ」

「ってことはだ。俺らは今宵、二人きり?」

「ふ・た・り・き・り♪」

「おぉう・・・・・」

爆ぜろ。
爆ぜてしまえ。



------------------------------------------------------------


『みんなー!!今日はクリスマスライブに来てくれてありがとー!!』

「「「わぁーーー!!」」」

「春香ちゃーん!!」「まこぴー!!」「たかねぇーー!!」


『じゃあみんな!!一緒にー!!』

『せーのっ!!』

「「「「萩原雪歩ちゃん、お誕生日おめでとうー!!!」」」」

『みんなありがとぉーーー!!』



「すげぇ」

「さすが・・・・ですね・・・・」

765プロのクリスマスライブ。
とはいえ、オールスターではないが。

最前列の中に、鉄翼刀と青龍は突っ立っていた。


数か月前の、夏のオールスターライブ。

その時のお礼の一環として、以前にもらっていたチケットを使い、二人は今日ここに来ていた。



「しかも萩原さんの誕生日だったとは」

「皆さんに祝ってもらえるなら・・・・彼女もうれしいでしょう・・・・」


ライブは続いていく。
だが、二人が気になるのはそれ以上に

チケット裏に書かれていた、後で来てくださいと書いてあるメモだった。


~~~~~~



「どうも~」

「あ、翼刀さん、青龍さん!!」

「おつかれさま。はいこれ差し入れ」

「え、エナジードリンク・・・・」


ライブ後。
楽屋へと通された二人は、アイドルたちに差し入れを持ってやってきた。

疲れているだろうからと、翼刀はエナジードリンクを。
青龍はというと、デコレーションたっぷりの、様々なケーキが入ったケースだ。


「翼刀・・・・それはさすがに・・・・どうかと」

「えっ!?」

「さすがは体育会系・・・・」

「そ、そんな哀れむような目で見ないで下さいよ!!」

「い、いえそんなことないですよ!!疲れてますし、これからも動くのでうれしいです!!」

「ほら!!こういってるじゃないですか!!」

「はあ・・・・それならそれで・・・・いいのですが・・・・」


「ケーキおいしいのー!!」

「あっ!こら美希勝手に食べ始めちゃだめでしょー!!」

「でも、これから美希お仕事あるから時間ないの。だから食べれるうちに食べとくの!!イチゴババロアもーらい、なの!」

「はぁ・・・美希ったら」


今日はお招きいただきありがとうございます、と翼刀たちが礼をして、これでお礼ができてよかったです、と笑う彼女たち。
そして少しだけ談笑して、じゃあ行こうかと、仕事組が立ち上がって荷物をまとめ始めた。


「まだお仕事が?」

「はい。年末の生番組のリハとか、あとは来年の番組の収録とか」

「あぁそっか。君たちにとってすりゃ、もう年越してるみたいな感じなのか」

「収録で「あけましておめでとうございます」っていうのもなんかおかしくて」



「春香ちゃん美希ちゃん、いってらっしゃーい」

「はいはーい!!がんばっちゃいますよー!」

「では響、美希。わたくしたちもまいりましょう」

「わかったさー」

「はいなのー。お迎え来てる?」

「プロデューサーは春香たちを送っちゃうから、自分たちはタクシーでだぞ」

「がーん!ハニー!!」

「でしたら・・・・私がお送りいたしましょうか?」

「青龍殿が?しかしプロデューサーでない殿方が一緒となると・・・・」

「ではこうしましょう」




「すっごいぞー!!自分、龍の背中に乗るなんて初めてさー!!」

「速いの速いのー!!」

『しっかり掴まっていて・・・・くださいね』

「面妖な面妖な面妖な・・・・・ひっ、響!!地面が、地面があんなに下に!!」

「貴音ー、しがみつきすぎさー」






「いっちゃったな」

「はい・・・・」

「・・・・じゃっ!ボクはこれで!!」

「真ちゃん!?今日はオフだって」

「家の大掃除やるからさ!!じゃあねぇー!!」

「あっ、あっ、ま、待ってまってぇーーー!!」

バタン

雪歩の叫びも虚しく、目の前で扉は締まる。
そしてゆっくりと振り返ると、そこには当然、翼刀しかおらず。


「ど、どうしましょう?」

「どうしましょうと言われても。これからどうするつもりだったの?」

「ま、真ちゃんとショッピングに・・・・」

「じゃあ行こうよ」

「へ?」

「予定通りにすればいいさ。なに、今日は誕生日なんだから、それくらいのわがままはありだぜ!」



「え、ちょ。わあいつの間に外に!?」

ガポ

「いつの間にヘルメットを!?」

ストン

「いつの間にバイクに!?」

ヴォン!!

「いつのまにぃぃぃぃ――――――!?」



・・・・こそっ

「よし、後を追うぞ!!へへっ、こういうこともあろうかと、準備してたんだ!!」

チリンチリーン!

「行くぞ、ブルーライジング!!」

シャァァアアアア!!!





「ハッ!!」

「どうしたんですか?唯子さん」

「ごめんまどかちゃん、さやかちゃん。私行かなきゃ」

「え?」

「デュワッ!!」

「唯子さーーーーーん!?」




------------------------------------------------------------



「トォオ!!」

「グアッッ!!くそ・・・貴様ら、何者だ!!」


「街行く人々に嫉妬し、それを襲うなど、許されるわけがないだろう!!」

「畜生!!みんな相手がいてうらやましいことだぜ!!もう街の何もかもが妬ましぃ!!」



「本郷さん!!」

「おお、五代君。来てくれたか」

「えっと・・・こいつらは?」

「クリスマス撲滅委員会だそうだ」

「あ、一文字さん」


「そうだ!!我らはこの妬ましい日をぶっ潰すために結集されたのだ!!メンバーは・・・」


「クリスマスドーパント、サンタイマジン、レインドルオルフェノク・・・・特にドーパントは大量生産か」

「な、なぜわかる!?」

「だってほら」

ザラー

「が、ガイアメモリの欠片・・・・」

ドサッ

「すまねえ同志・・・・」

「ど、同志たちが!?」


「あー、うん。みんな捕まえたし」

「ちくしょぉぉおおおお!!」




------------------------------------------------------------


「あっちのお店とか行ってみる?」

「は、はいぃ!!そうしますぅ!!」

「あ・・・走ってっちゃったよ。ちょっとまってって!」


駆けだす雪歩。
追う翼刀。

簡単な変装(帽子とマフラー)をしているとはいえ、あまり騒ぐと周囲にばれる。
なので結局はおとなしくするしかない。



「あ、あの、すみませんつきあわせちゃって・・・・」

「んー?いいよいいよ。唯子と出かけてもほとんど荷物持ちだし」

「唯子さんって・・・・翼刀さんの?」

「おう。大事な人だ」

「あぅ・・・・」




「雪歩ったら俯いちゃって・・・・まあ相手が悪いよなぁ・・・・」

「翼刀はァ・・・どこだァ・・・・」

「あっちに行きましたよ」

「サンキュゥ!!」

ダッッ!!

「さて、続き続き・・・・」





「でもせっかく誕生日なんだから、プレゼントの一つでも送ったほうがいいよなぁ・・・」

「あ、あの、でもそんな悪いですぅ」

「気にするなよ。生まれた日ってのは大事だぜ?」

「で、でも・・・・」

「ふぅむ。じゃあそこらへんのアクセサリーショップにでも行こうか」

「あ、ひゃい!!」




「へっへっへ~・・・・菊池真、ただ今アクセサリーショップ店員に成りすまして潜入中!!あ、きたきた―――――いらっしゃいませー!」

「うーん・・・・」

「誰かにプレゼントですか?」

「ええ。じゃあこれ」

「早っ!?」

「俺こういうの直感で選ぶからさ」

「で、でもご本人に似合うかどうかとか・・・・」

「元がいいから何でも似合う。わかってるでしょ?」

「まあ確かにそうですけど・・・・え、わかってるって?」

「真ちゃんじゃん」

「―――――――」





チャリーン

「あ、ありがとうございました・・・・・」

「はいはい・・・・」

ウィーン

「まさかばれるなんてなぁ・・・・」

ウィーン

「翼刀がここに来なかった!?」

「ついさっき裏口のほうに」

「ばっかもーん!!そいつが翼刀だ!!捕まえろー!!」

ダッ!!バタン

「さて、じゃあ僕は引き続き尾行を・・・・・」




------------------------------------------------------------


「あれ、御坂じゃねーか」

「げっ!」

街をぶらつく上条当麻。
財布の中がさみしい彼にとって、クリスマスセールという言葉は魔力を秘めている。

それを求めて歩いていると、なんとサンタコスをしてケーキを売っている、御坂美琴を見つけたのだった。


「な、なんであんたがここに!!」

「下見」

「な、なんのよ・・・・ハッ!!」

(まさかこいつ、その人脈を生かして私がここでバイトをしていることを突き止めたっていうの!?でも私がここでバイトをしていたことは黒子をはじめとしてみんなが知らないはず。紹介してくれた佐天さんは知ってるけど、あの子が口外するはずもない・・・・しかも店の名簿には偽名で入っているし、ただでさえ私がハッキングして外部に漏れないようにしてるのよ!?いえ、考えても無駄ね。こいつは現に目の前にいる。つまり、こいつは私の知らないルートから私のバイトを突き止めたということ!!ま、マズイわ。周囲に知られるのも恥ずかしいし、黒子や寮長までばれたらなんということになるか!!一度漏れた情報は、決して塞ぐことはできない・・・こいつのことだがら言いふらすことはしないだろうけど、それでも確実に。確実に私のバイトが、そしてこの姿が流されないようにするには)

「パシャッと」

(しゃ、写真を撮られた!!物的証拠まで押さえられてしまったわ!!今すぐ携帯を奪い破壊するか・・・・いえ、もしかするともうすでに自宅のパソコンに送ってるかも。バックアップを取られたら、もう手出しができないわ!!そう、これは仕方ない。仕方ないのよ。この状況が外部に漏れないようにするには、こうするしか方法はないのよ!!)


「――――らよ」

「いやぁ、御坂のこんな姿が収められるとは今日はいい日かもな!!」

「――――くらよ」

「え?なに?」

「いくら払えばいいのよ!!」

「いきなりなによぉ!?」

「ハッ!!ま、まさかあんた・・・・私の身体目当てで!?」

「ちょっと待て待て御坂さん!?公衆の面前で何言ってるんですか!?上条さん捕まっちゃいますよ!?」

「その画像を元手に、私を脅してメチャクチャにするつもりでしょ!!薄い本みたいに!!年末に出る薄い本みたいにィ!!」

「ちょ、ま、やめてくれ!!黙っとけってのよ!!」

「く、口を手で押さえつけて!?路地裏に連れ込む気ね!!」グイグイ

「うわちょっとなんでお前がひっぱってんの!?」

「ほら早く!!ここじゃ見つかるでしょ!!」

「ふ、不幸だ助けてー!!加害者にされるかと思ったら被害者にされるぅー!!何を言ってるかわからねーと思うが(ry」





「「「「待ちなさい!!!」」」」

「な、なによ!?」

「一体誰が!!」





「「「「「この聖夜を性夜に変えんとする、不埒なものどもに天罰を下す!!」」」」」

「佐倉杏子!!」

「カレン・オルテンシア!」

「インデックスだよ!!」

「百瀬栞・・・・」

「立華かなで」


「「「「「五人そろって!!」」」」」


「「ゴクリ・・・・」」


「聖魔法少女隊!!」「幸福撲滅組合!」
    「必要悪の教会!」
 「暗黒世界保護機構」 「私は天使じゃないのだけれど」


「「滅茶苦茶じゃねーか!!!」」


「しかも暗黒とか撲滅とかは言ってるそこ二人はダメだろ!!」

「え?他人の幸福って私が潰すためにあるんじゃ?」

「鬼!!悪魔!!シスター!!」


「暗黒って・・・いい響きですよね?」

「ああ、こっちはそういうセンスなんだ・・・」


「っていうか、インデックスのもなんか字面は悪者っぽいよな」

「必要悪だし」


「最後のに至ってはあれだ。もはや文句というかただの台詞じゃん」

「私は天使じゃないの」

「知ってるよ!!」


「っていうかあたしを無視するなよ!!」

「いや、周りがちょっとこれだとなぁ・・・・」

「ムカッ。と、に、か、く!!せっかくのクリスマスだってのに、街中で少女を襲うなんて許さねーからな!!」

「いや、襲われそうだったのは俺ぎゃーーー!!!」



「フッ、悪は断たれた・・・・」

「パチパチ」



「え、えっと私は」

「報酬はこの通り、もらっていくんだよ!!」

「あ、あぁ!!?それ売り物のクリスマスケーキ!!」

「「「「「解散!!」」」」」

「不幸だァァアアアアああ!!!」

「俺・・・の・・・・台詞・・・・だ・・・・」



その後各自は

「さやかー!ケーキ持ってきたぜー!!え?ちげーって。ちゃんとした報酬だって」


「ほら駄犬。今日くらいは施しを与えます。中身がぐちゃぐちゃ?文句言うんですか?」


「ハグハグ。おいしーね!!まだまだあるから、いっぱい食べるんだよ!!」
「ハロウィン以来仲良くなったんだ!!って、ミサカはミサカは交友関係を自慢してみる!!」


「考現学部のみんなで食べたほうがおいしいと思って。え?待ってた?あ、ありがとう・・・」


「結弦。ケーキ、一緒に食べよ。辛くないけど」



------------------------------------------------------------



「ほい、誕生日プレゼント~」

「ふえ?あ、ありがとうございます翼刀さん!?っていうか」

「悪いですよはなしな?」

「うぅ・・・はぃ・・・」

海辺の公園で、ベンチに座って一休みをしている翼刀と雪歩。
そしてそれを背後の茂みから覗く真。

「翼刀どこだが知らない?」

「あずささん、案内してあげてください」ヒョイ

「あらあら~」

「行きましょう!!」

「あら~」



閑話休題

プレゼントに渡されたのは、翼刀が直感で選んだアクセサリー。
それを受け取り、おどおどと礼を言う雪歩。


「あ、ありがとうございます・・・・でも・・・・」

「いいのいいの。せっかくなんだしさ。で、これがクリスマスプレゼント」

「・・・え?」

「片方だけなんておかしいでしょ。ちゃんと両方渡す人なんですよ、俺は。ってことで手袋」

「わ、あったかい・・・・」


「唯子もさ、こういうイベントと誕生日かぶってるやつでさ。おじさんたちが一つにまとめて一個のプレゼントとかしてたから、もう機嫌悪くて悪くて」

「はぁ・・・・・」

「まあ気持ちはわかるし。だから、俺そういうのに関係なく上げることにしてんだ」

一気に持ってかれるけどね~、と財布をひらひらさせながら笑う翼刀。
それを見て、雪歩は自然と笑みが出てきた。


「大好きなんですね?」

「え?んまあ・・・その、はは・・・・」

それだけ聞いて立ち上がり、ポンポンと払った雪歩が翼刀へと向き直って微笑みかけた。


「唯子さん、待ってるんじゃないんですか?」

「まだ予定まで時間あるけど・・・・」

「行ってあげてください。ほらほら、早くですよ!!」

「うわ、ちょっとまって!!」


グイグイと押し込んでいく雪歩に負けて、じゃあバイバイと手を振る翼刀。
そして去っていく彼を見ながら、後ろに手を組んでくるりとターン。


「まーことちゃん」

「え?あ、あははぁ・・・・ばれてた?」

「うん。気づいてたよ」

「あの、その、雪歩」

「大丈夫」

「・・・・・」

「翼刀さんは確かに私を助けてくれた。感謝もしてる。だけど、私そういうのじゃないかなって思うの」

「雪歩・・・・」

「だ、だって・・・・」

「もういいよ。わかったよ・・・・」



「だって私の王子様は、やっぱり真ちゃんだもの!!!」



「雪歩、がんばっ・・・えっ」

「翼刀さんもいいけど、やっぱり真ちゃんが誰よりなにより一番だよ!!」

「え、ちょ雪歩抱き付かないで!うわぁどこに手を入れてるのねえ!?」

「イタズラした真ちゃんは罰ゲームで改造されること!!さあ、さあさあさあ!!さっき見たお店に、すっごく似合いそうな服があったんだ!!行こう!!」

「・・・ちなみにそのお店は?」

「メンズ」

「ま・・・・・」



まっこまっこり~ん!!!!



------------------------------------------------------------


ピリリリリリ、ピリリリリリ、ピリリ

プッ


『はいもしもし・・・・』

「唯子か?お前今どこにいるんだよ」

『わ、私が知りたい・・・』

「は?なんか後ろのほうから変な唸り声とか聞こえるけど」

『な、なんかわけわかんない動物に追い回されて、原住民に追い立てられて・・・・』

『あらあら、ここはどこかしら~』


「ちょっと唯子?」

『ひっ!!ちょ、ちょっと待って翼刀・・・・いまあいつらが来たからいったん切るね。必ず・・・生きて会おう!!』

「あ!!ちょっとまって」



『ぐるるるらあああ!!!』

『キョホーキョホー!!』

『ぜだ~』

『ギョップルヴィィィィイイイイイ!!』

『ウボンゾ!!ニガスナ、ツカマエロ!!』

『オビゾー!!グンマー!!』

ブツッ ツーツーツー・・・・・


「なんか向こうから得体のしれない言語と猛獣?の鳴き声が・・・・・」



------------------------------------------------------------



「クリスマスツリー!!」

「ミッドにはなかった風習ですね」

「これ、地球のイベントだったらしいからね」


太陽は沈み、周囲はすでに真っ暗。
しかし、住宅街では各家から漏れる明かりが闇を押しのけ、暖かな光を振りまいていた。

その中の一つ。
現在大人数の集まったナカジマ家。

ティアナやエリオ、キャロにルーテシアといった面々に、ヴィヴィオ達一行、さらにはルネッサとイクスも加わった大所帯だ。


「みんな食べてるー?」

「いただいてまーす!!」

「エリオは相変わらずよっく食べるねぇー」

「ええ!!」

「私の身長吸い取ってるくらいですもんね~」

「またキャロは・・・・キャロは一体どうすればいいほどわからないほど可愛いからそのままでいいのに・・・・」

「うぅ・・・・またそういうこと言う~」



「うわ、褒めたのに叩かないでよ。ティアナさん、僕何かやっちゃいましたかね?」

「もう勝手にしてろー、って感じよ」

「?」



「おーい!みんな。クリスマスプレゼントの交換を始めるぞー!!」

「わーい!!」


「ねえそういえばサンタさん来た?」

「サンタ・・・・24日から25日の深夜にかけて、子供たちの枕元にプレゼントを置いていく慈善事業のご老人のことですか?」

「あってるけど、アインハルトさん・・・・」

「ま、私は当然いい子なのできましたが」

「え」

「え?」


ちなみのサンタの素性に関しましては、八神はやてさんのプライバシーのため公表できませんのであしからず。



「でもよかったな、アインハルト」

「なんですか?ノーヴェさん」

「いや、だってお前去年あたりあれじゃん。通り魔的なことをしてたじゃん?」

「う・・・」

「ってことはだ、今年のお前の行いが、それとか全部パーにするくらいよかったってことだろ?」

「あ・・・はい。そう・・・だといいです」

「そうですよ!!アインハルトさんがいい子だっていうのは、もうみんなが知ってますから!!」

「準備できたかー?じゃあ電気決して曲流すぞー!」

「あ、始まるよ!!」


パチっ

♪~


ピタっ!!


「はいストップ!!電気つけてっと」

「私のプレゼントはなんだろ・・・・わあ!!チョコエッグの詰め合わせ!!」

「ミッドの定番のお菓子ですね」

「でもこれ、クリスマス限定のだよ!!すごーい!!」

「ヴィヴィオあたりじゃん!!」

「うん!!「ティアへ」って書いてあるけど!!」



ゴスっ!!

「あんた、プレゼント交換の意味わかってるわよね?」

「じょ、ジョーダンに決まってんじゃん!!あ、あは!!あははははははは!!!」






「イクスのはどんなの?」

「えっと私は・・・・お、お洋服です!!」

「ドレスみたいでキレー!!」

「みてみて!ひらひらしてるのも入ってる!!」

「綺麗なのから可愛いのまであるよ!!」

「わ、私うれしいです・・・こんなに良くしてもらって・・・・」

「あーあー泣いちゃだめだよー」

「で、でも私・・・・」

パサッ

「ん?何か落ちたが・・・・」

《チンク姉へ》

グシャっ




「チンク姉!!どうしたんだそんなところで座り込んで!!」

「ど、どうせ姉なんて・・・そりゃ、身体は少し小さいかもしれないけど・・・あんなにちっちゃいのがぴったちなほどじゃ・・・・」


「あ・・・・でも少しサイズが小さいかもしれませんね・・・・」

「魔法で修正できる範囲だよ!!」


「ブワッ!!」

「チンク姉ーーーー!!!」







「あっち騒がしいわね。さて、私のは何かしら(まあこの年になってプレゼントではしゃぐ年頃でもないけど)」

ガサッ、チャリン

「・・・何この鍵」

「お?オレからのプレゼントを引いたな?ティアナ」

「ゲンヤさんからのですか?」

「ああ、モノはガレージにある」

「?」




「こ、これはっ!!」

「はっはー!!「EARTH」には仮面ライダー、なんて輩がいるだろう?そいつらのマシンを参考程度の見せてもらったんだが、うちの技術陣の魂に火がついちまったみてぇで、作っちまったんだとさ!!」

「これを・・・・私に!?」

「お前さんに当たったのは偶然だが、これはめぐりあわせってやつだな。こいつは元のマシンを参考に、管理局が新たに作り出したマシン。模造品じゃない、オリジナルと言っていいくらいだ」

「せ、性能は・・・・・」

「あー、そこら辺は詳しく知らん。だが量産とか配備とか全く考えずに「作ろうぜ」っつー気持ちで作り上げたから、つけられる装備はてんこ盛りらしいぜ?」

「な、名前は・・・・・」

「まだつけてないらしい。一応「Runner56」とか言うらしいけど、名前っていうほどのものは」

「じゃ、じゃあつけます!!あと、塗装してもらってもいいですか?赤に!!!」

「お、おう。んで、これが取扱i」

「いただきますッッ!!」




「ね~ティア~。みんなで人生ゲームやろうよー」

「ごめんちょっと待って」

「さっきからそればっかじゃんよ~。区切り付けようよ~」

「じゃあこの一冊読み終わるまで」

「・・・・・・楽しい?」

「うん!!」パァア

「お、おう・・・・・」



------------------------------------------------------------



「よく・・・と・・・・」

「唯子!!大丈夫か!!」

「かえって・・・きた、よ」

どさあ

「唯子?唯子ーーーー!!」

「あ、雪だ」

「ねえ自分から振ってきたくせにそうやって一瞬で素に戻るのやめてくれない?」

「だって翼刀!雪だよ雪!!」

「あー、はいはい。で?雪合戦する?予約したレストラン行く?」

「レストランの中で雪合戦!!!」

「ばーか」

「なにをう!!」



バッ、抱きっ!!

うわー、なんだ唯子ー!!
空腹じゃー!連れてゆけー!




to be continued

 
 

 
後書き

爆ぜろ。以上



蒔風
「ちょっと!?」

いや、本当にそれだけだから。
あ、そうだあぶねえ。


上条さんの「下見」っていうのは、値段のチェックです。
クリスマスだからこそ売れるモノって、過ぎると安くなるから。

クリスマスセールと併用して買い揃えるつもりなんですね。

美琴のバイトはプレゼントの為。
頑張ってバイトしたお金で買いたいとか何とか。


そして爆ぜろ。以上


蒔風
「いやだからちょっと!?」


あ、そうだ。
雪歩さんは翼刀に「あれ?」くらいに気持ちは揺らぎましたが、本気になるには至らなかったようです。

やっぱりゆきまこは外せないんですよ!!!
まあいい友人としてかかわっていくんじゃないですかね?


んでもって爆ぜろ。以上


蒔風
「もういいよそれで・・・・」



ショウ
「次回は大晦日」

ではまた次回 
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