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【凍結】剣製の魔法少女戦記 外伝・ツルギのVividな物語

作者:炎の剣製
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008話『トレーニングと覇王』

 
前書き
更新します。 

 


僕たちがトレーニング施設に入っていくとすでにノーヴェさんとシホお姉ちゃんは着替えて待っていた。

「遅いぞお前ら!」
「そういうノーヴェさんの方が早いんですって! シホさんもかなりの早さですよね!?」
「これくらいならいつもの事だからね」

キリヤ君が早速キレのいいツッコミを連発している。
こういう時にキリヤ君っていう存在は少しありがたみを感じるのは僕だけじゃないと思う。
良くも悪くもキリヤ君は僕たちメンバーのムードメーカーだからね。
そう思っている間にヴィヴイオちゃん達も着替えたのかやってきた。

「ツルギ君、着替え……大丈夫だった?」
「うん、大丈夫だったよ。キリヤ君にシン君がガードしていてくれたから」
「へー……キリヤってそういう気遣いは出来るんだー」
「うっせーなリオ。それだっていつも体育の授業ではやっている事だろ……?」
「ま、それもそうね」

なんかいつも守ってもらってる手前で言い難いんだけど、

「僕ってそんなに女の子の体しているかなー……顔はともかく最近はかなり筋肉もついてきたんだよ?」

そう言って力こぶを見せる。
だけどノーヴェさんがきつい一言を言ってきた。

「おいおい、そんなんじゃまだまだ女の子に見られても仕方がないと思うぞ。ヴィヴィオと同じくらいじゃないか」
「えー……ノーヴェさん厳しいよ」
「これくらいがちょうどいいんだよ。さて、それじゃシホさん、少しの間チビたちの訓練風景を見てもらっても構わないですか? 戦技教導官のシホさんならなにかアドバイスを貰えると思うんですけど……」
「いいわよ」
「こういう時に戦技教導官って肩書きが良い響きっスよね♪」

ウェンディさんがそう言って笑みを浮かべていた。
まぁ、シホお姉ちゃんはただのというくくりじゃないからなのはさんやヴィータお姉ちゃんと比べても異質な感じだってよく教わる生徒さん達が言っているそうなんだよね。
ま、そんなシホお姉ちゃんにいつも見てもらっているんだからいいところを見せないとね。

「そんじゃ手始めに準備体操から始めろ!」
「「「はーい!」」」

僕達六人は正直に返事をして各自準備体操を始める。
だけどこの段階でまだ一緒にやったことがないリオちゃん以外の四人がなにやら変な空気を纏い始める。リオちゃんだけはそれで少し困惑気味に僕にこの空気の理由を聞いてくる。

「……ねぇツルギ君? ヴィヴィオ達のこの変な空気はなに……?」
「あ、あはは……少し恥ずかしいんだけど最初の準備体操で誰が僕と揃って体操をするとかでいつも揉めてんだよね」
「そうなの? ヴィヴィオとキリヤはともかくシンやコロナまで……?」
「なんでもみんなが言うには僕とは波長が合うとか言うらしいんだよね」
「そうなんだー……それじゃ試しにあたしと準備体操しようよ。どうせ男女でそれぞれ一人は余るんだから」
「うん。それじゃ一緒にやろうか、リオちゃん」
「よし、決まりだね!」

僕とリオちゃんが意気投合するのを横目で見ていたシホお姉ちゃんが小さい声で「天然のリオちゃんがいい感じに1ポイント先取ね……」と呟いていた。
それはヴィヴィオちゃん達にも聞こえていたらしく四人とも少し残念そうに各自ヴィヴィオちゃんとコロナちゃん、キリヤ君とシン君で運動をしていた。そこまで残念がるところなのかな……?
と、思っていたところでシホお姉ちゃんが僕の肩に手を置いて一言、

「ツルギ君は自分のチャーム力を自覚した方がいいわよ……? 私が言えた義理じゃないけど……」
「えっ? 僕、魅了の魔術は使ってませんよ……?」
「教えた身からしたらむしろ使わないでほしいくらいよ。魅了の魔術は個人のランクが高いほど威力はマシマシになるから」
「そうなんだ……」

ここでも魔術の知識が学べるなんてこういう機会もいいものだよね。

「それじゃリオちゃん、腕伸ばしでもしようか」
「うん、わかったよ」

それからリオちゃんと色々と運動を交互にしていった後にノーヴェさんの前に全員で集合して、

「それじゃ体もほぐれただろうからそろそろ始めるぞー?あ、シンはあたしとな。いつも通り」
「わかりました」

シン君がノーヴェさんに呼ばれて少しだけ細目が開いたような気がした。
それもそうだよね。シン君は腕の力が生まれつき弱いから腕での鍛錬は護身術程度しか学んでいないけどその代りに足の威力は僕たちの仲で一番強い。
その証拠にノーヴェさんの足と交差した時に少しだけノーヴェさんの表情が険しくなる。
かなり重たい蹴りなんだろうな。
シン君って短距離走でもいつもクラスで一番を取るくらいだから相当力を込めている感じだね。
横目で見ながら僕はキリヤ君と交互に拳の打ち合いをしていた。
僕がキリヤ君の手のひらに拳をぶつけるとキリヤ君は少しきつい表情をした後に、

「ッ! 相変わらずツルギは見た目とは反して拳の威力は強いよな」
「そういうキリヤ君だって僕以上の威力を出すでしょう?」
「ま、そうだけどな」

そう、キリヤ君はストライクアーツではほぼ全身を使うんだけどどこを一番使っているかというとやっぱり拳の殴打が一番多い。
キリヤ君自身、ナックル型のデバイスを所持しているほどだからよほど拳のぶつけ合いには自信があるんだろうね。

「それじゃ一発重いの行くぞ……?」
「うん、来て!」

僕はキリヤ君の拳を受け止めるためにパンチングミットを装備して待機する。
そして次の瞬間、キリヤ君の拳に魔力が集束していく。
そして一気に僕目がけてその拳は放たれた。
ブオンッ!という風切り音とともに腰の回転も乗せられた純粋な魔力パンチは真っすぐに僕のミットに吸い込まれてきた。
バシンッ!という殴打の音が鳴り響いて僕は多少後ろに下がっていくもなんとか受け止められた。

「ま、こんなもんかー」
「やっぱり純粋なパンチ力は強いよね。少しだけ手のひらが赤くなっちゃったよ」

ミットを外して少し赤く腫れた手のひらを見せる。
キリヤ君はそれで少し動揺したようだけど次の瞬間にはなぜかゴメンと謝られた……。なぜだろうか……?
まぁいつもこんな感じだから気にはしていないけどね。
キリヤ君って運動するときだけは神経が研ぎ澄まされるのか少しだけ遠慮がなくなるんだけど僕にとってはありがたいしね。
女の子顔だから他の子だとどうしても遠慮がちにされちゃうんだけどキリヤ君はそこら辺は深く考えていないようだけどあまり気にしないで僕と接してくれるから。
昔からそれでヴィヴィオちゃんと取っ組み合いの喧嘩までにはならなかったけど笑顔でけん制し合う仲になってみるみたいだし。
そんな時にノーヴェさんがシホお姉ちゃんにある事を聞いていた。

「シホさん、ちょっとあたしと一回やってもらってもいいですか……? 救助隊の奴らじゃどうしても力不足な感じなんで相手がいないんですよ」
「いいわよ」
「あー、ずるい!」

ヴィヴィオちゃんがそれで少し残念がっていた。
いつもならヴィヴィオちゃんがノーヴェさんと最後に打ち合いをしているからね。

「でも、ノーヴェさんも鍛えたいんだから我慢しようよ、ヴィヴィオちゃん」
「そうだよヴィヴィオ」
「ううー……そうだね」

それでヴィヴィオちゃんはしぶしぶ納得してくれたのか素直に見学しているようだった。
するとシホさんの姿を見たい人が結構集まって見ていたのでやっぱりシホお姉ちゃんは人気者なんだなと思った。
そしてシホお姉ちゃんとノーヴェさんの打ち合いが始まった。
そのスパーリングは一見して互角のようなものに見えるんだけど、僕は分かる……。
シホお姉ちゃんは涼しい顔をしているのに対してノーヴェさんは汗を滲ませて必死に拳や蹴りをシホお姉ちゃんに打ち付けているんだけどまるで鏡でも見ているかのように同じ動作をしているような錯覚さえ起きるほどにノーヴェさんと同じ動きをするシホお姉ちゃん。
これがシホお姉ちゃんの得意技である過去から蓄積された戦闘技術と経験を活かした洞察力・心眼による先読み。
これによって大体の実力者はシホお姉ちゃんには敵わないんだよね。まぁ、それを上回る実力者である英霊のみんなにはさすがに分が悪いらしいけど。
とにかくそれで完全にノーヴェさんは一方的に打ち付けていたのにも関わらず最後には先にダウンして膝をついていた。

「はぁ、はぁ……さすがシホさん。体力も動きもあたしとは段違いですね」
「まぁこれはさすがに経験の差かしらね」
「いつか追いつきますからね」
「待っているわ」

そんな感じでお互いに納得の終わり方をしたのかそれでスパーリングは終了した。
見ていた観客やヴィヴィオちゃん達もそれで拍手をしていたようだし。
でも、僕にはそのシホお姉ちゃんの動きが恐ろしいものにも感じ取れたのは内情を知っているからだね。
シホお姉ちゃんはまだ“身体強化を使用していない”からである。
もしこれで使用したら純粋な戦いではノーヴェさんは敵わないだろうな。
僕も魔術ありだとしても敵わないだろうし……。シホお姉ちゃんがそれこそ本来の魔術を使う戦いをしたらそれこそ一方的な殺戮劇に様変わりしてしまう……。
本当にシホお姉ちゃんが犯罪者じゃなくてよかったと思うところだね。
そしてその後に僕たちはノーヴェさんとシホお姉ちゃんと別れて帰路に着くんだけどそこで何か起こったのを知ったのはあとの事である。








ノーヴェが少し救助隊に寄っていくっていうので私も興味が湧いたので着いていくことにしたんだけど、

「だけど、そんなに面白いものじゃないですよ?」
「いいのよ。私がただ見たいだけだったから。四年前から色々と経験をして成長をしたノーヴェは強くなったわよね」
「まだまだですよ。まだスバルの奴にも互角に勝てないんじゃ先に進めないですから……」
「そう。かなり負けたことをまだ根に持っているのね」
「まぁ、そうっすね」

そんな感じで昔話に花を咲かせようとしていた時だった。

「……ストライクアーツ有段者、ノーヴェ・ナカジマさんと、あのミッドチルダを救った英雄であるシホ・E・S・高町さんとお見受けします……」

その涼やかな声とともに上を見上げてみるとライトの上に一人のバイザーを付けた女性が立っていた。
その子は映像にも映っていた覇王を名乗る女性だった……。

「あなた方……特にシホ・E・S・高町さんに確かめさせていただきたい事があります……」

私にか……さて、なにを聞いてくるのやら。



 
 

 
後書き
最後にアインハルトの登場です。
次の話はアインハルトの内面を描きたいかなと考えています。




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