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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第二十七話 第四次イゼルローン攻略戦


初の戦闘シーンです、こんな感じですが如何でしょうか?
年月修正778→787  479→478へ
最後に増補しました。
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第二十七話 第四次イゼルローン攻略戦

宇宙暦787年 帝国暦478年9月18日

■イゼルローン要塞            

 予てから予想されていた叛乱軍イゼルローン攻略部隊の予兆と思われる行動が次々と入ってきたのは標準時9月18日午前9時のことであった。
イゼルローン要塞司令部内で、オペレーターの声が響き渡る。

「回廊外方に設置した偵察衛星からの連絡が次々に途絶えていきます」
「ティアマト星系アンシャルの軌道上に敵艦隊らしき反応あり」

イゼルローン要塞司令官テーグリヒスベック大将と駐留艦隊司令官プラテンシュレーガー大将そして増援艦隊司令官ミュッケンベルガー大将がそれぞれの幕僚を引き連れ作戦を立て始める。

■イゼルローン要塞          グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー大将 

 テーグリヒスベックが
『基本戦術は、駐留艦隊が叛徒共を要塞主砲の射程内に引き込みトールハンマーで撃破する』と主張する
するとプラテンシュレーガーが『我々は囮か』と反論する。
それに同調するように、両者の幕僚達も口々に同じように相手を誹謗する。

何なのだ此処は、叛徒が来て居るのに味方同士で争って啀みあっている。
これでは埒があかない状態ではないか。
此方は一刻も早く叛徒共を撃退せねばならんのに、出撃すら出来ないではないか。

折角皇帝陛下から信任を得てこの増援艦隊の指揮を任されたのに、このままでは陛下に申し訳がたたん。
そして第2次ティアマト会戦で散った。我が父ウィルヘルムと会戦前に倒れた大叔父ケルトリング元帥の無念を晴らす機会なのだ、此処は儂が作戦を述べた方が良いな。

「両人とも言い合っていても埒があくまい。
この作戦はどうだ、叛徒共は我々増援艦隊の到来を知らなかろう、艦隊を流体金属内に止めトールハンマー砲撃後出撃し混乱する叛徒共を一気に殲滅する」

司令部内でも良い案なのではとの声が聞こえる。
そこへプラテンシュレーガー大将が其れでは駐留艦隊が道化ではないかと文句を言ってきた。
「ではどうすればいいのか」
「逆にすればいい、駐留艦隊が流体金属内で待機し、卿の艦隊が敵をおびき寄せればいい」

身勝手な考えだ、損害を受けるのが嫌で貧乏くじを俺に引かせるつもりか。
しかしこのまま言い争っても仕方ない、戦う気のない奴に任せても失敗しかねん、
自分が出るしか無かろう。

「判った自分が出よう」
「頼んだぞ後詰めは任せるがいい」
嬉しそうに言うな、頬がゆるんで居るぞプラテンシュレーガー。

「グライフス連れてきた新規士官達上位20名以外は講堂にて戦闘を視聴させよ」
「はっ」
「20名は旗艦ヴィルヘルミナに乗艦艦橋に集結するように」
「直ちに命令します」
「テーグリヒスベック大将、プラテンシュレーガー大将後はよろしく頼みますぞ」
「了解した」
「任せて起きたまえ」

 ヴィルヘルミナに乗艦し艦隊が発進する。
流体金属の海を突き抜け次々に戦艦、巡航艦等が真空の大海へと飛翔する。
このうち何隻がまた海へと戻れるのであろうか。
艦隊は各分隊、戦隊ごとに隊列を組みつつある、イゼルローンからは敵艦隊が近づいているとの入電が入り続ける。
1時間で隊列を組み終わり増援軍15500隻が戦闘形態を整えた。
ヴィルヘルミナのモニターからもティアマト星系方面から来る敵艦隊を捉えつつあった。

新規士官に聞こえるように参謀長に話しかけた。
「参謀長作戦は当初の通り敵をトールハンマーの射程内に誘い込む、誘い込んだら艦隊は天頂方向へ急速撤退だタイミングを間違えないよう、各分艦隊に作戦を徹底させよ」
「はっ直ちに」

次第に明らかになってくる敵艦隊、オペレーターが概算の敵艦隊数を伝えてくる。
「敵艦隊総数凡そ40000隻」
凡そ2倍強の戦力に艦橋内にざわめきが起こる。
ふっ発破をかけるか。
「敵が40000隻でも我が方は駐留艦隊と合わせれば30000隻を超える、そしてトールハンマーがあるこの戦い勝てるぞ」
落ち着いたか、後は奴らがタイミングを間違えなければ勝てる。


 敵艦隊が戦闘圏内へと近づいてくる。
オペレーターの声だけが響いていく「敵イエローゾーンを突破射程圏内に入ります」
「未だだあと少し引きつけろ」
「敵艦発砲」
「あの距離では有効打には成らんよ」
グライフスの言う通りだ、あの距離では防御シールドに弾かれる。
何発かは先頭集団に着弾するがシールドに阻まれ有効打とは成らない。

後ろを振り返ると新規士官達が固まって見ている、まあいきなり撃たれるのだ怖くもあろう。
しかし数人はモニターを確りと凝視し肝が据わって見える。

「敵艦隊距離11光秒、有効射程距離に入りました」
「全艦ファイエル!」

漆黒の闇の中艦隊からビームの奔流が敵艦隊に対して弾き出される。
たちまち敵艦隊の先頭で花火が弾けるように大輪の光の花が咲きまくる。
先頭部隊を痛撃された敵艦隊だが2倍以上の戦力差に勢いづくのか怯まずに押し込んでくる。

此方も少しずつではあるが、損害が生じ始めている。
うむ、これは押し込まれた振りをしながらジリジリと後退するのも骨だな。
すでに艦隊はトールハンマー射程内に進入している。

オペレーターが報告する「敵艦隊トールハンマー射程まであと2光秒」
左舷分艦隊は流石ケルトリングだまとまりが良い。
右舷分艦隊が押され気味だな、バレンホイムは何をしてる!
本隊予備シュタイエルマルクでテコ入れだな。

「シュタイエルマルク准将に命令、本隊予備から2000隻を持って戦線後方から回頭し右翼の傷口をふさげ」
「シュタイエルマルク、トールハンマー射程までの時間稼ぎだ引き際間違えるなよ」
「諒解しました」
これで右翼は対処できた。シュタイエルマルクなら安心だ。
更に圧力を加えてくる同盟艦隊。

「敵艦隊トールハンマー射程まであと0.5光秒」 
「シュタイエルマルク分艦隊敵左翼先端に攻撃を開始しました、敵先端が崩れていきます」
よし、流石だシュタイエルマルク、だが深追いはするなよ。

「敵艦隊損害を物ともせず突入してきます」
「奴らは自殺志願者か?」
グライフスが驚いている。

「敵艦隊トールハンマー射程内に入りました」
「よし、あと2光秒引きつけるぞ」
「シュタイエルマルク分艦隊がバレンホイム分艦隊の援護に成功しました」
「バレンホイムに後退を指示、艦列を立て直しつつシュタイエルマルク分艦隊の後方へ廻れ」

「敵艦隊更に突進」
よし、そろそろだな艦隊を後退させ敵を引きずり込むぞ。
「イゼルローンから準備宜しの通信入りました」
よし来たか。
「全艦に命令全速で後退せよ。0.5光秒後退後天頂方向へ高速移動、トールハンマーが来るぞ」

敵艦隊は何も考えていないのか?壊走と勘違いしたのか?射程内に次々と敵艦が集まってくる。
そして遂に、イゼルローンの流体金属がパラボラ型に凹み其処から出力9億2400万メガワットのビームが放たれた。

次の瞬間叛徒の艦隊は一瞬にして大損害を浴びた、混乱しつつある敵艦隊に第2波が発射され更に敵が消滅する。
その直後イゼルローンから駐留艦隊が出撃してきた。

「ふ、プラテンシュレーガーやっと出てきたか」
「敵艦隊壊走しています」
「よし我が艦隊は天頂方向より敵第二陣に攻撃をかける」

「素点固定」
「ファイエル」
敵第二陣に弾着し其れなりの戦果を挙げる。

「駐留艦隊突出してきます」
味方撃ちしそうになる為攻撃が出来なくなる。
「プラテンシュレーガーは何をしてるんだ!」
「戦果が欲しいのでしょうな」
「バラバラではないか、あれでは逆檄を食らうぞ」

案の定駐留艦隊は敵艦隊の逆檄で損害を出す。
そうこうしているうちに、敵艦隊は回廊から脱出していき、これ以上の追撃は不能だと言うことで艦隊はイゼルローンヘ帰還した。


帝国軍の損害
ミュッケンベルガー艦隊 1387隻、9万3815名
プラテンシュレーガー駐留艦隊 2776隻 23万8518名

最初から力戦したミュッケンベルガー艦隊より逆檄を食らった駐留艦隊の方が倍の損害をだした。

此処に第4次イゼルローン防衛戦は幕を閉じた。


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ウィキペディアの引用先が間違えていて、9億4200万メガワットになっていたのを、ご指摘して頂き直しました。
 
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