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ヘタリア大帝国

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TURN15 ハニートラップその五

155部分:TURN15 ハニートラップその五

TURN15 ハニートラップその五

「これはただのお洒落だがな」
「軍人さんだから生やしてるのじゃないのね」
「ああ、ただのお洒落だ」
 それだとだ。笑って言う東郷だった。
「似合ってるかい?」
「結構ね。けれどお髭なくてもいけるわね」
 ハニートラップはここでは演技抜きに述べた。
「いい感じよ。それでだけれど」
「今時間はあるかい」
 東郷の方から先に言ってきた。
「遊ぶ時間は」
「あるわ」
 にこりと笑ってだ。ハニートラップは笑顔で答えた。
「それもたっぷりとね」
「ならいい。じゃあまずは食事にしようか」
「何を食べるの?」
「中帝国なら食べるものは決まっていると思うがね」
 東郷は飄々とした感じでハニートラップ、彼は工作員とは気付いていない彼女にだ。こう答えた。
「中華料理にしよう」
「あたしラーメン大好きなの」
 にこりと笑ってだ。ハニートラップはまた演技抜きに言った。
「とはいっても中華風だけれどね」
「ああ、日本のラーメンとは違ったな」
「あれは和食だと思うけれど」
 中帝国の人間としての言葉だった。
「違うのかしら」
「さてな。日本じゃ中華料理になってるけれどな」
「日本の中華料理でしょ」
「そうなるか。まあとにかくだ」
「まずは食事ね」
「ああ、中華料理にしよう」
 こうしてだ。東郷はまずはハニートラップと食事を摂った。それなりに高価な中華飯店に入りそこでそうした。そしてそれからだった。
 二人でホテルに入る。しかしここでだ。
 何者かにフォーカスされた。ハニートラップはホテルに入ったその瞬間ににやりと笑った。
 そして数日後だ。いよいよ出撃が近付いてきた東郷のところにだ。山下が怒鳴り込んできた。そのうえで刀を抜いてこう叫ぶのだった。
「貴様!そこになおれ!」
「ああ、利古里ちゃんからデートの御誘いかい?」
「何故そんな考えになる」
 東郷の今の言葉にだ。山下は動きを一瞬止めた。だがすぐにだ。
 刀を構えなおしてだ。こう東郷に叫んだ。
「今日の週刊誌は何だ!」
「週刊誌?」
「それに新聞でもだ!ネットでも溢れ返っているぞ!」
「俺の話題でかい?」
「そうだ、貴様先日一人の少女と遊んだな」
「?それは毎日なんだが」
「毎日か。尚悪いではないか」
 知ってはいてもだ。東郷のその女性関係の奔放さに呆れる山下だった。その流麗な顔が歪む。
「貴様は何を考えている。それでだ」
「何だ?その少女と俺のツーショットが新聞に載っているのか」
「その通りだ。見ろ!」 
 山下は怒った声で東郷の座っている席に新聞を投げ出した。その一面にだ。
 堂々と載っていた。東郷とハニートラップ、その少女の写真がだ。これ以上はないまでに掲載されていた。
 その少女、と山下が思っている写真を見せてだ。東郷に言う山下だった。
「よりによって年端のいかぬ少女に手を出すとは!そこまで鬼畜だったのか!」
「ああ、あの娘か」
「外道!そこになおれ!」
 山下はいよいよ怒る。
「この私が成敗してくれる!若しくは切腹しろ!」
「物騒だな。それにだ」
「それに?辞世の句は」
「違う、この娘は少女じゃない」
「戯言を。何処からどう見てもそうではないか」
「若作りというやつだ」
 東郷は至って冷静にだ。山下に話す。山下とは対象的に。
 
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