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ヘタリア大帝国

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13部分:TURN2 連合艦隊司令長官その一


TURN2 連合艦隊司令長官その一

                TURN2  連合艦隊司令長官
 満州での戦いは終わった。だが大変なのはこれからだった。
 日本は自分の妹に韓国とその妹、台湾とその兄を集めてだ。こう言っていた。
「中帝国軍は一旦は諦めましたが」
「それでもですね」
「はい、北京星域に戦力を集結させてきています」
 そうしてきているとだ。彼は日本妹に話す。
 彼等は今皇居の会議室にいる。その中で五人で卓を囲んで話すのだった。
「そして敵の指揮官はです」
「リンファ提督ですね」
 彼女だとだ。台湾が言う。
「中帝国軍の二枚看板の一人ですか」
「はい、彼女が指揮官になっています」
「確かあいつは共有主義者だったんだぜ」
 韓国は彼女のイデオロギーを問題にした。見ればだ。
 日本に日本妹と台湾兄、韓国妹は海軍の白い軍服だ。しかしだ。
 台湾と韓国はカーキ色の詰襟だ。陸軍の軍服である。日本帝国軍は海軍と陸軍に別れているのだ。尚その関係はお世辞にも良好とは言えない。
 その韓国がだ。眉を顰めさせぽこぽことして言う。
「ソビエトのあの思想は最悪なんだぜ」
「兄さんもそれはわかってるニダ?」
「わかってるから言うんだぜ」
 そうだとだ。韓国は自分の妹に返した。
「あんなイデオロギーが入ってきたら日本帝国はソビエトになるんだぜ」
「はい、その通りです」
 まさにそうだとだ。日本がここで言った。
「ソビエトは人類全体を共有主義で洗脳してです」
「そして全世界をソビエトの支配下に置く」
「それが狙いですね」
「あのカテーリン書記長はそう考えています」
 日本は台湾と台湾兄に話した。
「それが問題です」
「ううん、その共有主義者のリンファ提督ですか」
「思想的には厄介ですね」
「それにです」
 さらにだとだ。日本は他の国家に話した。
「リンファ提督はランファ提督と共に中帝国軍の二枚看板です」
「はい、名将ですね」
「ひとかどの将です」
「こちらも然るべき方を指揮官にしたいです」
 是非にだというのだ。
「連合艦隊司令長官ですが」
「帝は何と仰ってますか?」
 日本妹は兄に顔を向けて問うた。
「あの方。それに柴神様は」
「まだご意見を伺っていませんが」
「それでもですか」
「はい、おそらくはあの方です」
 日本はこう妹に返す。
「私もあの方を推挙するつもりです」
「そうですね。戦功もありますし」
「ですからあの方が妥当かと」
「いや、あいつはまずいんだぜ」
 韓国は両手を振ってそのうえでだ。日本に対して反論した。
「あんな女好きで軍服の着こなしもしっかりしていない奴は駄目なんだぜ」
「韓国さんはそう思われますか」
「あいつより山下さんなんだぜ」
 韓国が推すのはこの人物だった。
「あの人が一番いいんだぜ」
「ちょっと、幾ら何でもそれは無理でしょ」
 だが、だった。その彼にだ。同じ陸軍の軍服の台湾が顔を顰めさせて突っ込みを入れた。
「山下さんは陸軍長官じゃない」
「それがどうしたんだぜ?」
「どうしたもこうしたもよ。海軍長官は即ち連合艦隊司令長官よ」
「陸軍長官も陸軍総司令官を兼任してるんだぜ」
「つまりそれだと軍の全権を一手に担うってことじゃない」
「山下さんならできるんだぜ」
 韓国はとにかくだ。山下を推してやまない。
「あの人か。若しくは平良さんなんだぜ」
「平良さんは今怪我しておられるでしょ」
「だから駄目なんだぜ?」
「そうよ。それに山下さんもね」
 その人物もどうかとだ。台湾は話す。
「陸軍長官だけで大変だから」
「海軍長官もというのは駄目っていうんだぜ?」
「そうよ。あの人も駄目よ」
 こう言うのだった。
「あの人はね。艦隊を指揮されたこともないから」
「うう、それはとても残念なんだぜ」
「私だって。山下さんは公平で真面目で清潔だし」
 それが山下の性格だというのだ。
 
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