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夢幻水滸伝

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第二十六話 浮島その九

「星の連中は全員気分よく入ってきたけどな」
「そうなんか」
「あと国人は能力に合わせて官吏になってもらってな」
 そしてというのだ。
「働いてもらってる」
「しっかりとか」
「そうしてもらってる、そしてな」
 それでというのだ。
「内政もや」
「やってるか」
「あいつが内政の柱や」
 太宰、彼がというのだ。
「この浮島でもな」
「そやねんな」
「それであいつと話をして軍事基地もや」
「築いてるか」
「太平洋統一の要になるで」
 その時の戦でのというのだ。
「絶対にな」
「すぐ後ろに基地があったら強いしな」
「そや、補給も整備も治療も受けられる」
 芥川はここでは現代用語を出した。
「そやからな」
「基地はか」
「何としても築いてな」
 そしてというのだ。
「太平洋の他の連中と戦うで」
「わかったわ」
「そうした基地も築いてな」
「他の島は内政をか」
「やってるで、この島にしてもな」
「木綿がえらい多いな」
 中里は木綿畑を見て言った。
「木綿があれば」
「そやで、着物も手拭いも欧風の服も作れて」
 綾乃が笑って話してきた。
「下着もな、あとゴムもあるし」
「別の島で造ってるか」
「東南アジア名産やけどな」
「天然ゴムはやな」
「あと錬金術、こっちでは丹術で作ってるんや」
 そうしてゴムを作ってるというのだ。
「科学製ゴムはな」
「そっちのゴムもあるんやな」
「科学と魔法が交差してる世界やしな」
「それ著作権に関わるからあかん言葉や」
 即座にだ、中里は綾乃の今の言葉にはこう突っ込みを入れた。
「そこから物語りが、やな」
「あかん?言おうと思ったけど」
「やばいやろ」
「ほな止めるわ」
「そうしよな、とにかくな」
 さらに言う綾乃だった、中尉は聞いたがそれでも言う。
「リアル科学もあるしそうした錬金術とかもあってな」
「科学製ゴムもあるか」
「そやで、石油から作ってるで」
「リアルで石油も使ってるか」
「そうやねん、こっちの世界でも新しい技術やで」
「そやから僕等こっちの世界でも下着トランクスか」
 中里は自分の下着がそれであることも理解して納得した。
「ゴムがあるから」
「うちもブラとショーツやで」
「あっちの世界と一緒やな」
「この巫女服の下はな」
 白いその服の下はというのだ。
「そやで」
「女の子は自分でそういうの言うか?」
「色とサイズと形は言うてへんからセーフや」
 そうなるというのだ。
「誰かて着けてるもんやし」
「こっちの世界ではか」
「褌とさらしやないで」
 古来日本では女性の下着はこうだったという、褌を着けていたのは男だけではなかったのである。 
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