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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:ケン009
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7部 中学生編
2章 ディベート大会
  アリサ振り回される

 あれから期末テストも過ぎたある日
アリサ・バニングスは海鳴郊外のホテルのフロントに来ていた。
アリサ自身色々なVIPと会うのは結構多いのだが、
一国の王女は滅多にない機会でもあった。
ホテルのフロントがアリサを紹介している間結構緊張をしていた。
それからしばらくしてから王女のスイートルームに招待された。

 さすが王女が泊まるだけあって落ち着いた色調で統一された格調の高い部屋作りがしてあった。

「お待たせいたしましたアリサさん」

 フリルのついた白いブラウスに赤いスカートをはいていた。
髪の毛は黄金のような金髪で北海の方だからかはだの色が白い女性だった。

『はじめましてセシエラ王女』

『まぁ私の国の言葉が話せますの?』

『挨拶だけ、これから先は英語でよろしいですか?』

「堅苦しい挨拶は置いておいて、お座りください」

 アリサは言われた通り席についた。

「アリサさんの事を待っていたんですよ。私同じ年頃の子と話す機会がないので、だから今度アリサさんの通っている学校に行くのはすごく楽しみなの」

「十分楽しめれると思います」

「なるべくなら普段通りのしゃべり方が良いのだけれど」

「そう、ならセシエラ王女も普段通りで」

「そお、そうさせてもらうわ」

「今度のディベート大会に出るんだってね、すごく楽しみ」

「ディペード大会は楽しみだけど、アリサさんの友人に会うのも楽しみのひとつね。普段どんな遊びをしているの?日本ってビデオゲームが流行っているって聞いたけれど、他にはどんな遊びをしているの?」

「お茶会開いておしゃべりしたり、ゲームもみんなでしたりするわね」

「本当にビックリ!アリサさんの英語完璧で驚いたわ、せっかく日本に来たから普通の中学生も見てみたいわ」

 アリサ自身王女が言わんとしてることはわかった。
日本は先進国なのに英語が話せない人が多い珍しい国でもある
覚えたての英語、色々な遊びをしている同い年の子似合いたかったのかな
そういえば綾がいっていたっけ、みんな大人びているって

「外にいきましょう」

「え!」

 セシエラは外に歩いていったので、慌ててアリサも後をついていった。
アリサが慌てて廊下に出ると護衛も慌てて追ってきていた。
エレベーターの扉が開きギリギリ、アリサが滑り込んだ。
エレベーターに間に合ってほっと一息ついて、
怒鳴ろうとしたがブレーキがかかった
なぜならセシエラの表情が部屋にいるときよりも楽しそうだったからだった。
ホテルの敷地内にある庭園に向かった。
その庭園の中心には池があり、お約束に立派な錦鯉が泳いでいる。
池にかかる石橋をわたった。
セシエラの王国はバルト海付近の小さな国だからか、
日本庭園等やっぱり珍しく軽やかに回っている姿を見て、立派ながら私たちと同い年なんだなっとアリサは感じた。
庭の中央に位置する大きな岩で左に回ったのだがセシエラがいない
護衛もセシエラを見失ったみたいだった。


「「王女様」」

 護衛はすぐさま出口を探しに行ったが、アリサは王女はまだこの近くにいると理解はしていた。
後ろを向こうとした瞬間に手をつかまわれた。

「アリサ、こっち」

 抵抗すると自分も転ぶと実感していたので、セシエラに引っ張られる感じで外に出た。
ついた先はここの駐車場だがお客様用ではなく業者用。

「アリサ、やっと自由になりましたよね。外に出ましょう」

アリサは額に手を抱え込んで

「護衛まくの手慣れてる?」

「そう、ありがとう」

いやいや王女様誉めてないって、それにこの王女様トラブル系の人
綾の方がと一瞬頭によぎったけれど
一緒になって悪ふさげすると感じやっぱり私でよかったのかなとふと思った。

 道路に出ると通りかかったタクシーに乗り込んだ。
いやいやこれって結構問題になるんじゃないの

「心配しなくても大丈夫よ、私が姿消すのしょっちゅうだから」

 全然安心の論点が違うでしょ

「私まだ15才なんだよ、どこに行くのも護衛がついてきて息がつまっちゃいますわ」

どうしたものかと考えていたら

「ウミナリエキマデ。」

「日本語話せるの?」

「これと自己紹介だけね」

 タクシーが走り出すとセシエラは嬉しそうに

「大成功!すごく嬉しい」

「セシエラ王女、お戯れもここまでにしたらいかがです。
護衛の人も職務を果たしているんですから」

「誰かが言ってたわアリサ、ハプニングは人生の潤滑油って」

「それで、何かあったら、護衛の人に処分があるよね」

 セシエラはすこし下を向いて

「なんでアリサみたいに完璧な人が来たのかな。
私が望んだのは英語がつたないけれど、ちょっと幼いけれど生き生きしている普通の中学生なのに」

 アリサ自身いつもなら爆発はするんだが、一国の王女ってところで今のところは我慢をしていた。

「きれいな住宅街ね、公園とかも気持ちが良さそう」

「私もここを歩くの結構好きかな」

 そんな会話をしていると駅に到着した。
タクシーから降りてセシエラはキョロキョロと物珍しそうに見回していた。

「漢字が沢山、はでな色も多いわ、こういう日本ぽい所に来たかったの」

「もっと有名な場所もありますよ」

「でも観光地じゃなく普通の町にこれる機会はほとんど無いの、どこに行く?」

「聞かれなくても一人でも行く気なんでしょ?」


「そうしたら、また付いて来てくれるんでしょ?」

「はぁ~、もうわかったわよ」

「ありがとう、学校帰りにどんなお店によるの?ラーメンとか」

「いつもは車通学だけど、たまにシュークリームを食べに行くわ」

「シューって行ったら行きたい場所があるんだけど、こっちよ。今日の為にこっそり調べたの」

 行先は良くいくお店翠屋だった。
翠屋の有名さは世界共通なんだとその時アリサは思った。
観念して翠屋に入った。
今は言っても桃子さん達には気づかれない可能性もあるし、だまっててもきっと配慮してくれるはず
それに此処なら安全よね

「アリサちゃんいらっしゃい。今日は早いのね」

「桃子さんこんにちは、今日は学校の用事でこの方をエスコートしている・・・」

 アリサが桃子に説明を遮断してせシエラは桃子にダッシュで抱き着いた。
 
「桃子、久しぶり~」

「う、うそ、セシエラ姫」

「日本で有名なシューのお店があると聞いたから桃子のシューと味比べしたいなぁと思ったの」

「桃子立ち話だと奥の部屋を使ってもらえ」

「アリサちゃんとセシエラさんはこっちへ」

席に案内されて

「セシエラ王女は桃子さんをご存じでしたの」

「うちの両親が桃子と知り合いらしく、私も来日したときに紹介されてその時のシューが忘れられなかったの。
てっきり一流ホテルか都心辺りの洋菓子店を経営してると思ったから喫茶店だとは思わなかったわ」
 
 アリサ自身世間はなんて狭いのだろうと実感していた。 
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