| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

『塗り潰した7日間』

作者:零那
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

『4日目』



翌日、おにぎりを持ってきてくれた時、男に聞いた。
『監視カメラあるのは気付いたけど音声って...』

『盗聴系は一切無い。解るのはカメラから見る君の行動のみ。俺が昨日何を話したか、あの人は解ってない。聞かれてもない。喋るなとも言われてない』

『...なんか、何がしたいんか解らん。でも7日目には殺されるんやろ?』

『有言実行タイプ。殺さん限りは殺される』

『殺す理由が明らかになってない。思い出せれん。思い出せれても殺す方法が無い』

『まだ記憶戻らん?おかしいなぁ。殺す方法は...本気なら考えはある』

『えっ!!敵じゃないん?』

『さぁね(笑)俺はおもしろい方に付くだけ(笑)ほなまた夜』


いっぱい考えた。色々考えた。でも、余計に絡まってく感じ。シンプルでいいんかな...でも...そんな繰り返し。

此処に来てまともに眠って無い。意識が遠のいてく感じはした。眠ってしまったらあかんって気持ちはあった。でも、オチた。

目が開いたのは、おにぎりを持ってきてくれた時。起こされた。頬を平手でパチン!って...1回目で起きた。と、思ってたら、20回程平手打ちをしたらしい...。呼吸が異様に浅かったらしく、起こせと言われたらしい。

七日目より早く勝手に死なれると嫌らしい。

あの男...父さんだと嘘を付いた男とは、あれから一切会ってない。向こう側が会おうとしないのだろう。散歩は終わり。一切外出禁止。次に顔を合わすのは殺そうとする時なのだろうか...。

単なる敵ってだけかどうか、本当に他に何の目的も無いのか...じゃあ何故父親だと嘘をつく必要が在ったのだろうか。妙な疑問が残ったままだった。

後丸二日、その間に記憶が戻れば助かる確率は在るんだろう。そして、敵討ちをするだろう。でもどうやって...。


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧