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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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86部分:第八話 董卓、城を抜け出すのことその八


第八話 董卓、城を抜け出すのことその八

「それが不気味に笑い私に襲い掛かり」
「き、来たのか」
「そして!?」
「私奇麗!?と叫んで喰らいついてきたのだ」
「あ、あわわわわわ・・・・・・」
「うう・・・・・・怖過ぎるのだ」
 ここで遂に意識を失ってしまった。しかし趙雲はその二人にさらに声をかけてきた。ただしその蝋燭をその手に持ってだ。そのうえでだった。
「二人共」
「う、うむ?」
「どうしたのだ?」
「目をさませ~~~~~~ぇ~~~~~」
 蝋燭の火を下からやっての言葉だった。それを仕掛けてきたのである。
 それを見た二人はだ。慌てて飛び起きた。そしてまた趙雲に対して叫んだ。この時二人は互いに抱き合いそのうえでだった。
「なっ、止めろ!」
「怖過ぎるのだ!」
「ほんの冗談だ」
 趙雲は無表情に戻って答えた。
「そこまで焦ることか」
「それで焦らないでどうする!」
「悪質過ぎるのだ!」
「ふむ、私はタチの悪い冗談が大好きでな」
「全く。何処まで悪趣味なんだ」
「やっていいことと悪いことがあるのだ」
「気にするな」
 やってから言う趙雲だった。
「そしてだ。舞殿」
「何かしら」
「罠は張っておられるのだったな」
「ええ、地面に小石に混ぜてかんしゃく玉を撒いておいたから」
「かんしゃく玉?」
「私の世界にあるおもちゃでね。刺激を与えたら爆発するのよ」
 そうしたものだと述べるのである。
「それを撒いておいたから」
「それを撒いてどうなるのだ?」
「それが知りたいのだ」
「踏んだら爆発して音が鳴るのよ」
 それでわかるというのである。
「そういうものだから」
「そうか。ではすぐにわかるな」
「ええ。相手がそれに気付かない限りはね」
「相当な相手でもない限り気付かれませんね」
「はい。あとママハハは鷹ですけれど夜目が効きます」
 香澄が応えナコルルが話した。
「見張ってもらっています。ですから出て来たら絶対に見つかります」
「そうですね。それに私達も気配を感じられますし」
 香澄も話す。
「だから大丈夫ですね」
「いや、待て」
 だがここで趙雲が真剣な顔で言ってきた。
「その気配だが」
「この気配は」
 キングもまた顔を凄みのあるものにさせて述べた。
「これ以上にまでなく大きいな」
「そうだ、桁外れだ」
「何っ、来たのか」
「今ここになのだ!?」
「そうだ、御主達もそろそろ感じる筈だ」
「!?確かに」
「今感じたのだ」 
 関羽と張飛も言った。
「この気配は」
「今までここまでは感じたことがないのだ」
「そうだ、桁外れだ」
 また言う関羽だった。
「化け物か!?まさしく」
「少なくとも気配は化け物クラスだ」
 こう表現した趙雲だった。
「これはだ」
「来たか、それなら」
「行くのだ!」
「七人がかりなのは卑怯だがな」
「そうも言っていられる相手ではなさそうね」
 キングと舞も険しい顔になった。
「この気配、ギース=ハワードに匹敵するか」
「桁外れのものがあるのは確実ね」
「では行きましょう」
「すぐに」
 ナコルルと香澄も続く。
 
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