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鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――

作者:猫丸
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第六章 最低ギャンブラーと正義の姐さん

~夢の中~


毎度毎度のことだが、レンリはいつも眠ると悪夢を見る。そして、今日も悪夢を見る・・・・・

「あんたが、居たせいで・・・・お爺ちゃん!!」




「人間なんぞに恋などするからじゃ・・・」




「貴方は、一人なんかじゃないわ・・・だから・・・」




「レンリ、お前には龍神を殺すための道具だ・・・」



「あんたなんて、死んじゃえばいい!!」



「俺の野望のために、今ここで死ね!!」



また沢山の言霊が暗い闇の中を漂う・・・・この言霊たちは未来を知らせるもの・・・・。
この言葉どおり、誰かレンリを殺そうとする。そこで死ぬか、また違う言葉が出てきたときに死ぬか、それは運命の砂時計しか知らないこと。
ただレンリはその定められた道を進めばいいだけなのだ、だって・・・運命は誰にも変えることなど出来ないのだから・・・・・・。
そして、近い未来か遠い未来かは分からないが確実にレンリの砂時計はここで無くなると示している・・・・↓



~霧の向こうにある未来~



・・・白い・・・嫌になるほどの真っ白い神秘的な建物の中で、座り込んでいるレンリに聖なる銃を向けるエド……の姿が霧ごしに微かにみえる・・・



エド「レンリ…………どうしても、俺はお前を殺さないといけないのかっ?!お前もこの世界も救う方法が!!」



レンリ「そんなの……無理だよ……そんなことが出来るなら…………」



エド「くっ、でも!!俺はッ…………」



レンリ「それが、あなたの選んだ道……私の選んだ道……残念だよ……………今度こそは、貴方と同じ道を歩けると思ったのに…………」



エド「俺もだ…今度…………」



レンリ「うん、さようなら・・・エド・・・」




『バンッ』



霧のせいか、何のせいか良くわからないが二人の会話があまりうまく聞こえない……。
エドとレンリは、なにかとても大切な話を終えて…エドは聖なる銃を使ってレンリを撃った……。
辺りには、レンリの血が飛び散りエドにもその血がかかった。そして、エドは小声で泣きながら


エド「……ごめん…レンリ……俺が…………だからお前は……」


何かを言っているが、やはりあまり良く聞こえない……。
あ、もう時間だ……これで今日の悪夢は終わる…………だけどまた明日にはまた同じ悪夢を見ることになる……しかも、日を追う事に悪夢は現実に少しずつ近づいてくる……。
今は霧に隠れて良く見えないが、いつかこの霧が晴れてすべてが見える時が来るだろう…………でも、それは夢の中で無く現実世界でかもしれないが…………


~レンリ(表)side~





レンリ「んん゛……ここは?」
目を開けると、病室のような感じの部屋に病院のベットのようなベットに寝ていた。つーか、これ病院か?と思いいつ起き上がってみると何故か腹辺りが重い・・・なんで?と思って腹を見ていると、あの第五研究所にいたガキが人の上で気持ちよさそうに寝ていた!!
叩き起すのはめんどいし、このままも嫌だし、ということで私は奴に向かってチョップ!!をした。
いや、それ思いっきり叩いてるだろ!!!
『バシッ!!!』
???「イタッ!」
と言って奴も起きた。まぁ、頭叩かれて起きない奴はめったにいないだろ……(汗

???「ん゛ああ、レンリ起きたんだ。おはよ。ふぁ~・・・」
叩かれたのに、そこには触れずに普通に話してアクビしてる・・・・。こいつが誰なのか聞くのかと思ったら、やっぱりレンリはレンリなので・・・
レンリ「おう!おはよ。」
普通に「おはよ」とか言ってる・・・・(呆)
???「ふぁ~、レンリ腹減ってる?一応、晩飯持って来たんだけど?」
と言いながら奴は、隣の小さなテーブルに置いていたステーキをレンリの前に出してきた。でも、誰か分からない奴が出してきたステーキだからさすがのレンリも食わないだろうと思ったら、
レンリ「うわ~い!!ステーキだぁ♪いっただきま~す♪」
と言って『パクパク』食ってるぅぅぅぅ?!!! 
※良い子のみんなは、絶対に知らない人から貰った物を食べたらダメだよ※


レンリ「はむっ、むぐむぐ・・・・あ、そう言えばお前何で私の名前知ってんの?ストーカー?」
ステーキを頬張りながら、レンリは話す。超お下品だ・・・・・。
???「なんでって、レンリは忘れてるかもしれないけど俺とレンリ親友同士だったんだよ?」
奴は笑いながら言う。レンリもステーキを食べながら、
レンリ「ふ~ん。まぁ、記憶が無いのは事実だからそんなこともあるかもしれないけど、「だった」って事は過去系でしょ?過去をいつまでも引きずってんじゃねぇーよ!!!」
なんか知らねぇーけど、怒られた。しかも、レンリが記憶を失っているという新たな情報がスッゲェー簡単に出てきた(汗
もうちょい、シリアスな感じの時に言ってほしかったのに……(-_-;)
???「あっ、ははは♪確かに、今はもう過去系だね^^。じゃあさぁ、今から俺と友達にならない?俺は、エンヴィー。宜しく♪」
と言ってエンヴィーは、手を差し出してくる。
(……“エンヴィー”人間の七つの大罪の一つ、“嫉妬”か……まぁ利用するに向きそうな相手ではないけど馬鹿っぽいから利用してやるか……)
?利用??あれ?レンリらしからぬ、言葉がレンリの心の中から聞こえてくる……これは一体どういうことだ?


レンリ「ん~、どうしよかっな~♪」
わざとらしく、腕を組んで悩む。そして、ある条件をエンヴィーに言った。
レンリ「それじゃあ、私を裏カジノに連れってくれたら友達になってあげなくもないよ?」
エンヴィー「・・・裏カジノ?」
なんと、レンリの条件は「裏カジノに連れて行け」と言うものだった!!なんで、裏カジノに行きたいのだろう・・・?そこに何の意味が、あるのだろうか・・・?
エンヴィー「そのくらいだったら、別にかまわないよ♪まぁ、案内役兼監視役で俺も一緒に行くけど^^」
レンリ「うん。それで、構わないよ。金さえ入ればいいんだから♪」
そんなこんなで、レンリとエンヴィーは裏カジノ通称“地獄への入口”に行くことにした。
一体、レンリは何を考えての行動なのか?それに、あの「利用する」とかの言葉はなんだったのだろうか・・・・?
まだまだ、レンリには沢山の謎が隠されているみたいだ。




そして、忘れないで欲しいがアルトちゃんはレンリの隣の部屋で睡眠薬入りの注射を打たれて、爆睡している。
でも、これで安心と言うわけではない。少しずつだが、確実にアルトのスピルーンは壊れている・・・・一刻でも早く、アルトの失った感情を戻さないとスピルーンが崩壊しアデールの様な人格崩壊者になってしまう・・・・。




~裏カジノ入口~


今、レンリとエンヴィーは裏カジノの入り口にいる。だけど、門番らしき大男が「お前たちみたいなガキがここに入っていいわけないだろ!」と言って入れてくれない。まぁ、もっともなことなんだが・・・。
レンリ「ええ゛-いいじゃん、おっちゃん入れてよぉ~」
とレンリが甘えた声で言うが、おっちゃんは
おっちゃん「ダメだ。お前達のようなガキはここには入れられない!」
の一点張り。
エンヴィー「ガキって・・・お前の方がッ!」
とエンヴィーがおっちゃんを殺しかけたところでレンリが止める。そして、エンヴィーじゃなくてレンリが
レンリ「おっちゃん、さらばァ~!!」
おっちゃん「ッ?!!」
『チンッ!』
おっちゃんは、レンリにとても大切な部分を蹴られその場に倒れこみ悶絶する。そのスキに、レンリはエンヴィーの手を握って裏カジノ内に入って行った・・・・。


裏カジノ内には、いろんなゲームと沢山のお酒の入った瓶が並べられているバーなどがあった。
エンヴィー「それで、何して遊びたいの?」
少し前に出て、エンヴィーがレンリに聞く。レンリは少し考えた後、
レンリ「んじゃ、ポピュラーなブラックジャックでもしようかな?」
と言ってブラックジャックをやっているテーブルの席に座った。そして、レンリの前にちょい悪風のおじさんが座った。
おじさん「へぇ~、お嬢ちゃんが俺の相手をしてくれんの?」
明らかに馬鹿にした口調でおっさんは言う。レンリは、一つも表情を変えずに
レンリ「ギャンブルに年齢は関係無いよ。必要なのは、頭と運だけだよ。」
おじさん「ふんっ」
と言い、おじさんは負けてもしらねぇーぞと言わんばかりのふてぶてしい表情をした。
*そして、レンリVSおじさんの勝負が始まった!!*


~省略~
*ゲームが終わり、勝ったのは?!*
おじさん「嘘だ・・・この俺様がこんなガキに負けるなんて・・・・」
レンリ「ねっ、だから言ったでしょ?ギャンブルに年齢は関係無い、必要なのは頭と運だけだって(*^_^*)」
勝ったのは、どう考えても頭がいいとは思えないレンリだった!!どう考えても、レンリが勝つのはおかしい?!と思ったおじさんは、もう一回勝負をレンリにお願いする。

おじさん「もう一回だァ!!この、俺様が負けるなんて可笑しいんだァ!!」
レンリ「ええ゛~、もう勝負付いてんのに何でまたやんなきゃなんないの~?」
おじさん「俺様が負けるのは、可笑しいだァ!!もう一回勝負して、お前がどんないかさまを使っているか暴いてやる!!」
レンリ「いかさま? そんあの、私が仕えるわけないじゃん!!まぁ、いいっか。掛け金に持ち金全部出してくれたら、やってあげなくもないよ?あ、もちろん私も持ってる御金全部掛けるし^^」
おじさん「くっ・・・、分かった。もういちど、勝負だ!!」
レンリ「オッケ~、じゃあ始めよう♪」
*そしてまた、レンリVSおじさんの勝負が始まった!!*


~省略~
*そして、勝負の行方は?!*
おじさん「くそぉぉぉぉぉぉぉ!!!この俺様がァァァァァ!!!」
なんと!持ち金全部掛けたおじさんが負けてレンリが勝ったようだ!おじさんは、あまりの悔しさに地面を叩いている。
黒服「どうぞ、これを・・・。」
レンリ「おう!サンキュ~♪」
黒いサングラスに黒いスーツを着た、このカジノの平和を守る黒服がレンリに買った金を手渡した。その金は億はくだらないほどあった。
そして、レンリは素早くその金を小さなポーチに入れた。どう考えても、そんな大金入りそうじゃないポーチだったのにすべてのお金が入った・・・。
エンヴィー今、他の野次馬達(客)にもみくちゃにされている。そのスキに、レンリは沢山のお酒が入った瓶を飾ってあるバーの方へ歩いて行った。


~バー「珊瑚礁」~
マスター「いらっしゃい、お嬢さん」
ヒゲを生やした、渋い感じのマスターがグラスを拭きながら言った。レンリは、そのマスターの前の席に座った。
マスター「それで、なにをおつぎいたしましょうか?」
レンリ「ん~、じゃあトマトジュース」
???「すみません、お嬢さん。よかったら、そのトマトジュース私おごさせてもらえませんか?」
レンリが「トマトジュース」と言うと隣から誰か声をかけてきた。だれだろ?と思い見てみると、いかにも軍人さんだと分かる青い軍服を着ていた。軍人かぁ~、まぁ別に困るようなことはしてないからいいっか♪
レンリ「じゃあ、宜しく♪」
???「ありがとうございます。それじゃあ、マスター」
マスター「はい、かしこまりました。」
そう言うと、マスターはトマトジュースを作りに行った。
レンリ「軍人さんがなんで、こんなヤバそうなカジノにいるんですか?」
何故か今のレンリは鋭く、気になる部分を聞いている。軍人さんは少し「ふっ」と笑い
???「それは、お嬢さんもじゃ無いんですか?」
軍人さんも、鋭いところを付いてくる・・・。


レンリ「私は、人探しだよ^^ こういうところに、いるような感じの奴だったからね。軍人さんは?」
???「私も人探しですよ。こうゆう場所で遊びふけている部下がいるので。」
レンリ「そうなんだぁ~、大変ですね。」
???「ええ、凄く。あ、私としたことがまだ名を名乗っていませんでしたね。私はロイ・マスタングです。お嬢さんは?」
あれ?「マスタング」と聞いてレンリの頭の中にとある会話が浮かび上がって来た・・・・。
************************************************
レンリ「リフルっちって、家族いるの~?」
リフル「ん?ああ、いるよ。うるさいお兄ちゃんが一人ねっ^^」
レンリ「えっ? 家族いるの?!! 凄いね!!」
リフル「ねぇ・・・レンリ、殴ってもいい・・・・?(怒」
************************************************
と言う会話だが、関係ないか!と思われ地の底にこの思い出は捨てられた・・・。


レンリ「レンリだよ、レンリ・ゼナ・メルディア。みんな、レンリって呼ぶからロイさんもそう呼べばいいよ♪」
ロイ「ロイさん……ふふふ、分かったそう呼ばせてもらうよ^^。」
レンリとロイが話していると、マスターがトマトジュースを持ってきた。
マスター「お待たせしました。」
レンリ「おっ!来た来た、トマトジュース!!」
トマトジュースが来たことに大喜びするレンリ。
ロイ「レンリ。私はそろそろ、戻らなくてはいけないので今日はこれくらいで。」
と言いながら、ロイは席を立ちマスターにトマトジュースのお金を渡した。
レンリ「うん。バイバイ♪ たぶん、ロイさんとはまた会うような気がするよ~」
と言うレンリの言葉を背中で受け止めながら、ロイは帰って行った・・・・。





 
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