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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。

作者:炎の剣製
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0166話『意識の覚醒』

 
前書き
更新します。 

 




私、飛龍は今まで練度1の状態で睡眠状態で冷凍睡眠室……別名は艦娘保管庫に眠らされていました。
基本、二人目以降に鎮守府に配属になった艦娘は三つの道を選ばされる。
一つ、普通に二人目として鎮守府で暮らす道。
二つ、母港の確保のために解体か改装の素材に使われるために痛みを伴わないために冷凍睡眠される道。
三つ、最後に、誤解体されないようにロックをかけていつか育ててもらえるだろうと夢見て冷凍睡眠に入る道。

……私は、せっかく配属になったんだから育ててもらいたいと願い、三つ目を選んで眠りについていた。
そしていつ目覚めるかもしれない日々を夢見て眠っていたところ、私は提督に起こされた……。
提督は目を開けた私を見て少し弱弱しい笑みを浮かべながらも、

「飛龍……今まで眠らせてしまっていてすまなかった」
「いいんですよ……いつかこういう時が来るのを待っていたんですから」
「そうか……」

それで提督はなぜ私を起こしたのかを掻い摘んで説明してくれた。
今年の夏の大規模作戦で正規空母の数は足りてはいるんだけど、それでもなにかとお札に悩まされて使うタイミングの海域で使えなかった事を……。
それで私を育てる事を決意したという。
さらには今はまだ私のように眠りについているけど蒼龍も二人目の育成に入るという。

「それじゃ、蒼龍が来たら寂しくありませんね。相棒の蒼龍が一人目の飛龍()と話していたらとても悲しくなるから……」
「だからそれまで待っていてくれ」
「わかりました! 改めて、飛龍型航空母艦飛龍、頑張らせていただきますね!」

提督に改めて挨拶をした後に私の隣のカプセルで未だに眠りについている蒼龍を見て、

「蒼龍……先に行って待ってるから!」

カプセルを優しく撫でた後に私は正装に着替えて空母寮へと案内されていた。
……そういえば、冷凍睡眠室には蒼龍以外にも赤城さんに加賀さん、瑞鶴に翔鶴の眠っている姿もあった。
提督はいずれは他の人達も育てるつもりなのかな……?
そこのところを聞いてみると、

「ああ。特に赤城と加賀は育てるつもりだ。まぁ今から焦っても詮無いんだけど加賀に関してはもしかしたらいつか来る第二次改装でコンバート改装で戦艦になるかもしれないとかいう噂話があるからな」
「あー……そういえば加賀さんってもともとは空母じゃなくて戦艦だったんでしたよね」
「そういうことだ」

それで納得をした私だった。
そして空母寮へと提督と一緒に顔を出して、最初に鳳翔さんがいた。
お庭を掃除しているところが鳳翔さんらしいと言えばらしいね。

「鳳翔さん」
「あら、提督。どうされましたか……? あら……?」

鳳翔さんは提督の隣にいる私に気づいたのだろうすこしして笑みを浮かべて、

「提督……? いきなり起こしたら困ります。事前に言っておいてくださいね。もし言ってくださっていたなら飛龍さんの歓迎をいたしましたのに……」
「すみません、私の配慮が欠けていました」

それで提督は鳳翔さんに頭を下げていた。
やっぱり鳳翔さんには頭が上がらないみたいだね。
そんな鳳翔さんは私の方を向いてニッコリと笑顔を浮かべながら、

「さぁさ、飛龍さん。空母寮にようこそ。ここにはもう一人飛龍さんがいますけど気にせずに暮らしてくださいね」
「は、はい!」

どうやら私も少し緊張していたようだ。
鳳翔さんにそう言われて初めて緊張してのが分かって同時に解されるのも分かった。

「それじゃ飛龍。自分の部屋の場所やこの鎮守府のルールとかは鳳翔さんに教えてもらってくれ。なるべく後に来る蒼龍と同じ部屋にしてもらうつもりだから」
「わかりました! 私の身を案じてくださってありがとうございます、提督」
「それじゃ私はここで失礼させてもらうよ」

それで提督は執務室へと戻っていった。

「さて、提督にも言われましたから飛龍さん、この鎮守府で暮らしていく上で大事な事を教えていきますね」

それから鳳翔さんにこの鎮守府での暮らしでのレクチャーを受けた。
なにやら私のイメージするものとは少し変わっているけど怖い場所じゃないという事だけは理解できた。
そして私の部屋へと案内されている途中で、

「あ! もしかして飛龍()!?」
「そうみたいだね。そっかぁー。提督、ついに二人目を育てる気になったんだぁ……」

もう一人の私と蒼龍に遭遇した。
飛龍()は私を見てとても驚いていた。
聞くと今までなかなか手を付けられなかったという話だけど、育成の目途が立ったという事だね。

「飛龍が二人か。どっちに浮気しようかなぁ?」
「あっ……! ちょっと飛龍()? 蒼龍は渡さないんだからね! 蒼龍もそんな事を言わないの!」

と、やっぱり予想した通りの反応を飛龍()はしていた。
だから安心させるために、

「大丈夫よ。提督が言うのは蒼龍も二人目を育てるっていう話だから」
「そ、そう……まぁそれなら安心かな?」
「でもそれまで飛龍が二人いるっていうのは変わらない事実だからねー。もう一人の蒼龍()が起きるまでにつば付けておくのもそれはそれで……」
「いい加減にしなさい! このエロ女!」

そう言って蒼龍に拳骨を叩き込んでいる飛龍()
うん、やっぱり楽しそうだね。蒼龍が来ればこういうやり取りができるようになるのかな……?
私は早く蒼龍が起きてくれることを願いながらも、部屋の片づけを終わらせた後に提督に呼ばれて高速レベリングスポットのキス島へと出撃していくのであった。
もちろん私が旗艦なのは当たり前なんだけど、随伴艦の面々が結構面白いメンツばかりだった。

「飛龍さん、これからよろしくお願いしますね」
「うん、龍鳳」

どうやら龍鳳はあと練度二つでカンストするほどには高いのかどこか歴戦の風格を持っている。
そしてもう一人の空母が私が寝ている間に入った新人であるアークロイヤルって子なんだけど中々の堅物みたいでとっつきにくい感じだったんだけど、

「二人目のヒリュウだな。よろしく頼む。アークロイヤルだ」

そう言って握手を求められたので少し嬉しくなった。当然握手はしたけどね。

他は伊勢さんに朝風ちゃん、そしてまゆるちゃんの三人。
私がこの鎮守府に配属された時は眠る前に練度表を確認したんだけどその時にはまだ50人以上は練度の低い駆逐艦がいたと思うんだけど今では基準練度の70まで後27人くらいまで減っていたので驚いた。

「飛龍さん、朝風です。よろしくね」
「よろしく!」

それで伊勢さんともまるゆとも挨拶をして私達はキス島に到着して深海棲艦を殲滅したんだけど今の私の装備している艦載機たちが優秀なのが起因しているのかな?
必ずMVPを私が取ってしまう。
そう言う方向で提督が調整したらしいけどなんか少し悪い気がしなくもない。
そんな事を思っていると龍鳳が近寄ってきて、

「飛龍さんはそんなに気を使わなくていいんですよ。もう立派な仲間じゃないですか。それに鳳翔さんにも教わったんでしょう? 提督は鎮守府のみんなの事を家族だと思っているって言う事を……」
「うん、まぁ……」
「だからゆっくりに、でも確実に練度を上げていきましょうね」
「そうだね……わかった。私、頑張るよ!」

そんな会話をしながらも私達は日々練度上げに明け暮れていた。
 
 

 
後書き
少し鎮守府の闇っぽい内容ですね。
艦これ七不思議に該当されるかもしれませんね。冷凍睡眠室からは声が聞こえてくるっていう……。


ちなみに3-2-1の私的最優編成はというと、

飛龍 (001)      友永隊、村田隊、村田隊、熟練艦載機整備員
龍鳳改(097)      二式艦上偵察機、彗星、彗星、彗星
アークロイヤル改(072) 彩雲、彗星、彗星、彗星
伊勢改(106)      試製35.6㎝三連装砲、OTO副砲、試製晴嵐、試製晴嵐
朝風改(061)      22号対水上電探改四、22号対水上電探改四、33号対水上電探改
まるゆ(007)      無し


駆逐艦の練度も少しずつ上げられるのがいいですね。リランカには飽きてきましたから気分転換に。



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