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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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76部分:第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその九


第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその九

「そろそろ来るか?」
「あの派手な狐みたいな女捕まえてな」
「袴の女、今度こそな」
 舞と香澄のことも話される。
「楽しませてもらうぜ」
「怪我の恨み、晴らさせてやるぜ」
「よしっ、じゃあな」
「来やがれ」
 こう言ったその時だった。後ろから来た。
「行くぞ!」
「一気に行くのだ!」
 関羽と張飛がまず出た。その得物を手に山賊達を急襲する。
「関羽雲長見参!」
「張飛翼徳参上!」
 そのうえで驚く山賊達に踊り込む。そのうえで彼等を次々と薙ぎ倒す。
「何っ、こいつ等!」
「後ろから!?」
「どういうことなんだ!」
「考えるのは貴様等だけではない!」
 趙雲もまたその槍を縦横に振るいながら山賊達を倒しながら話す。
「それは我々も同じだ」
「糞っ、まさか俺達の隠れている場所がわかっていたのか」
「隠れてるってこともかよ」
「ママハハが教えてくれました」
 ナコルルの横にそのママハハが来た。
「ですから」
「鷹にかよ」
「動物風情にかよ」
「動物と侮るからこそです」
 香澄はその掌の打撃で山賊達を倒していく。重ね当ても出す。
「貴方達は駄目なのです」
「そりゃどういう意味だ!?」
「動物だから何だってんだ?」
「侮るなってことよ」
 舞はその脚とセンスで倒していっていた。
「どんな相手でもね」
「侮るなだと!?」
「どんな相手でもかよ」
「そうだ。敵は誰でも侮っては駄目だ」 
 キングは脚であった。華麗な舞を舞うようにして倒していく。
「それがわからない御前等はだ。だからだ」
「敵を倒す」
「ちっ、糞っ!」
「しかしな、数は多いんだ!」
「やってやらあ!」
「無駄だ。数の問題ではない」
 関羽は彼等を薙ぎ倒しながら述べる。
「私達を倒すには一人当たり百人は用意することだ」
「それに勢いはもうこっちのものなのだ。負ける筈がないのだ!」
 張飛もだった。七人は隠れ家の前で山賊達を全て倒してしまった。隠れ家の中には食べ物と宝があった。幸い捕らえられている者はいなかった。
 山賊達を縛りそのうえで連行していく。ナコルルはその中でまたママハハの話を聞いていた。
「ここから山を降りてすぐに街があるそうです」
「そうですか、街がですか」
「はい、そこに行きましょう」
 こう香澄に答えた。
「これから」
「そうですね。そこでお役人に引き渡せばいいですね」
 香澄はそれを聞いてまた頷いた。
「それではそういうことで」
「よし、それならね」
 舞は明るい笑顔でナコルルのその言葉に応えた。
「行きましょう、それならね」
「街へ」
 こうして七人は山賊達を街の役人に引き渡した。それにより多くの賞金を得た。それで街の店で祝賀会を開いたのであった。卓を挟んで乾杯した。
「さて、まずは一件落着だな」
「ええ、そうよね」
 舞が趙雲の言葉に応える。
「これでね。ただ」
「ただ?」
「この時代というかこの世界の中国って随分変わってるわよね」
 こう言うのであった。
 
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