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レーヴァティン

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第十八話 素材その一

           第十八話  素材
 源三は三人を家のテーブルに着けて自分も着席した、そして四人で紅茶を飲みつつ言った。
「若返りといってもね」
「ああ、夜にだよな」
「外見よりもなんだ」
「体力のことでか」
「若返る薬でね」 
 こう久志に話した。
「まあ外見も多少若返るけれど」
「まずはか」
「そう、夜にどうかだから」
「ああ、じゃああれだな」
 ここまで聞いてだ、久志は源三に嫌そうな顔で言った。
「大蒜とかスッポンとか蝮とかか」
「よくわかったね」
「そういうの定番だろ」
「強精薬にだね」
「あと鰻とか山芋もだな」
「全部いるよ」
 源三は久志に即答で返した。
「これからね」
「あとイモリとかもだな」
「姿焼きね」
「そういうのも必要か」
「蜂蜜も必要だけれど」
 源三はここで一つの瓶を出してテーブルの上に置いた、そのうえで久志に対して話をした。
「この通りね」
「あるんだな」
「イモリもあるから、あと林檎もね」
「それも必要でか」
「あるからね」
 それでというのだ。
「そういうのは」
「そうか、じゃあな」
「うん、大蒜とかね」
「集めて欲しいんだな」
「山芋、自然薯だね」
「鰻に蝮にスッポンか」
「そういうのをね」
「よし、じゃあ市場行って来るな」 
 久志は即座にだ、こう源三に返した。
「とはいってもな」
「あったらね」
「そうだよな、最初からな」
「僕も欲しいとか言わないから」
「ここの市場にはないんだな」
「全部あることにはあるんだ」
 大蒜や自然薯、蝮にスッポンもというのだ。
「マンドラゴラもあったしね」
「それも素材でか」
「もう買って用意してあるよ、鰻も昨日市場で買って食べたし」
「蒲焼にして食ったか」
「いや、テリーヌにして」
「鰻のかよ」
「これでも料理には自信があってね」
 笑って久志に話した。
「自分でテリーヌも作れてね」
「それでか」
「うん、食べたんだ」
 鰻のそれをというのだ。
「美味しかったよ、ただね」
「市場にあるのと違ってだな」
「もっとね、しっかりとした」
「質のいいものが欲しいんだな」
「大蒜は黒大蒜だよ」
 この種類になるというのだ。
「自然薯もそうでスッポンはオオスッポン、鰻もね」
「オオウナギか?」
「そう、普通の鰻の倍あるね」
 それだけの大きさのというのだ。 
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