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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。

作者:炎の剣製
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0137話『はりきる長門。しかし無念……』

 
前書き
更新します。 

 



本日はE-6『マルタ島沖海戦』の場所である地中海マルタ島沖へと進出して、一気にジブラルタル方面への進出も視野に入れて攻略していくらしい。
そして最初の肝が輸送作戦なのである。
私ははっきり言ってしまえば輸送作戦は嫌いだ。
なにがって……なにかと大発動艇を持てる子を温存しておかないといけないからだ。
まぁ今のうちの現状は少し余るくらいにはいるからどうにかなっているけど、それと同時に攻略するのに輸送する量が異常なのだ。
持てる大発動艇をガン積みして挑まないと終わらないぞこれは……。
しかし今回もどういう訳か空母機動部隊で輸送艦隊ができるというので私は道中の事も考えて大型艦を中心にして部隊を編成する事にした。
そして今回はイタリア艦の潜水艦がこの海域で仲間になるという話だから輸送攻略中にでてもらいたいなぁ……という思いで部隊を編成した。
そして決まったので人員を執務室へと呼び出した。
まず第一艦隊旗艦を長門、続いて、翔鶴、瑞鶴、サラトガ、大鳳、コマンダンテストの六名だ。
長門に一台大発動艇を装備してもらい、コマンダンテストには大発動艇をガン積みしてもらった。
次に第二艦隊旗艦を阿武隈、そしてヴェールヌイ、霞、鈴谷、大潮、皐月の六名にした。
分かってもらえる通り第二艦隊は鈴谷以外はほぼ大発動艇を搭載している。
こういう事態になるとは思っていなかったので大発動艇の数が足りてよかったと思う。
ドラム缶……?
あるにはあるけど大発動艇に比べれば必要はほぼないよね。
まぁそんなわけで、

「それじゃみんな。まずは前半である輸送作戦をクリアしてくれ」
「任せておけ。提督よ、この長門も使うという事はかなりのスピードで攻略をしようと考えているな?」
「まぁそうだな。編成的には第一艦隊はサーモン海域北方に挑んでもらう編成とそんなに大差はないくらいだからな。かなり重たいから燃費に注意しておかないとな」
「そうだな。そして輸送作戦中に潜水艦が来ればよいのだがな……」

それで長門は表情を曇らせている。
おそらく先のE-5で運を使い果たしたのではないかという危惧をされているようだしね。

「提督さん。私と翔鶴姉にサラさん、大鳳まで投入するんだから潜水艦の子も必ず救出しようね」
「そうね瑞鶴。提督、私達にお任せください」
「ああ。任せたよ」

瑞鶴と翔鶴の二人が出番とあって燃えているけど、そこで阿武隈が余計な口を出してしまった。

「でもー、もし出なかったらどうしましょうかー?」
「アブクマ……? もしかしたら出ないなんて今のうちに言っていたらダメよ?」
「そうよ。出るように祈らないといけないわ」
「ご、ごめんなさい……」

サラトガと大鳳に思った通り怒られていた。
しかしその気持ちも分からなくはない。

「まぁもし輸送作戦が攻略が完了しても出なかったらエコ輸送艦隊でやるしかないだろうな……。先行組の話によると輸送作戦が終了したらもう空母機動部隊も水上打撃部隊も編成しても輸送ボスにはいかないそうだからな」
「なるほどね。それじゃ長門さん達は輸送作戦が終わったら外すしかないわね」
「……霞よ。その物言いは少し寂しいものがあるぞ?」

それで長門がいじけてしまっていた。
こんな長門も珍しいけど実際このメンバーで輸送攻略は不可になるんだからまた編成を考えないといけないしな。

「とにかくだ。まずは輸送作戦を終了する事を考えてくれ。今後についてはそれから考えるから」
「「「了解」」」

それで長門達は出撃していった。
だけどここから地獄が始まるのだという事はこの時の私にはまだ分からなかったのである……。






はっはっは!
さぁ、進もうではないか!
晴れの部隊だ!
はりきっていくぞ!
私は気合を込めながら進撃を開始していた。

「みなのもの! この旗艦長門に続け! 突撃する!!」
「「「はーい……」」」

なんだ!? 元気がないぞ!
そうか、こういう時は元気を分けてやらないといけないな!

「そんな事では攻略できるものもできんぞ! 気合を入れないか!」
「だけどぉ……道中のPT小鬼群で何度か足止めを食らってるんですけどー!」
「それに重たい編成だからなのか一戦多いみたいだからこれって帰ったら絶対提督ってば資材消費の量で悲鳴を上げるじゃん?」

阿武隈と鈴谷が弱音を吐いていた。
確かにそうだがまずはこの輸送作戦を終わらさないといけないからな。

「二人のいう通りだ。だがそれで怯んでいては勝てる戦も勝てんぞ!」
「……長門さん、久しぶりに出撃するから気合入りまくってるね」
「そうね、翔鶴。長門さんは改二になってから表立って出撃した回数は少ないですからね」
「そこ! 本音とはいえもっと隠した方がいいぞ。最後には泣くぞ!?」

そんな話し合いをしながらも我らは輸送エリアへと足を踏み入れて物資を搬送した後に港湾夏姫がいるエリアへと挑んでいった。

「フザケタ……ヤツラメ……ッ! ココデ……シズメテ……ヤルワッ!」

港湾夏姫がなにかを言っているが今の我らにはあまり効果はないな。
見せてくれるのなら駆逐艦の水着姿ぐらいではないと張り合いがないぞ!
なので早々に退場願おうとするか!
そして航空基地隊と連携して瑞鶴達が攻撃を与えていき、軽々と敵深海棲艦の艦隊を駆逐していった私達は最後に私の砲撃によって港湾夏姫は沈んでいった。

「ふむ……なかなか弱いな。やはり丙作戦ではこの程度なのだな」
「そうだねー。もっと張り合いが欲しいところだけど堅実に慎重に行くというのが今回の方針だから従わないとねー」

私の発言に鈴谷が合いの手を乗せてきた。
まぁ仕方がないか。

「よし! それでは潜水艦がドロップするのを祈りながらも港湾夏姫を撃破しつつ輸送作戦を終わらしていくぞ!」
「「「了解」」」

それで我らは何度も出撃を繰り返していった。
出撃するたびに表情が青くなっていく提督の顔を見ないようにしながらもなんとか輸送作戦を終了できたことを喜びたいところなのだけどな。

「ルイ……出なかったな」
「そうだな……。まぁこういう時もあるさ」
「ああ。だからルイが出るまでは攻略は一旦中止だ」

その提督の発言を聞いた瞬間、心の中で『あっ……(察し』と思ってしまったのは悪くないだろう。
つくづく提督は潜水艦とは出会いの運が悪いからな。
前々回の伊13掘りの再来にならなければいいなと私は思った。


 
 

 
後書き
装備さらし。

第一艦隊

長門改二      大発動艇、試製41㎝三連装砲(☆6)×2、紫雲
翔鶴改二甲     橘花改、村田隊、天山(六〇一空)、岩本隊(☆6)
瑞鶴改二甲     墳式景雲改、友永隊、52型熟練(MAX)、彩雲
サラトガ改     村田隊、流星改×3
大鳳改       52型熟練(MAX)、流星(六〇一空)、流星改×2
コマンダンテスト改 大発動艇×4


第二艦隊

阿武隈改二     甲標的、大発動艇×2
ヴェールヌイ    大発動艇×3
霞改二乙      特大発動艇、大発動艇×2
鈴谷改二      SKC34 20.3㎝連装砲×2、三式弾、WG42
大潮改二      大発動艇×3
皐月改二      大発動艇×3

この編成で挑んだんですけど輸送ゲージが終わるまで結局ルイは出ませんでした……。
ただ大量な資材が消費されたとだけ……。悲しい……。




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