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この素晴らしい世界にポケモントレーナーを!

作者:GBT
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2,相棒達と説明とチラッとだけ原作主人公

 
前書き
主人公の全手持ち公開。
あと説明回なので少し長いかもです。 

 
異世界に転生しいきなりカエルに追い回されピンチになった俺だったが、転生特典のポケモンを使い見事最初の危機を乗り越えることができた。
だが…。

「…。」
『おーい、大丈夫かー?』
「…だいじょばない。」

俺は今手と膝を地面に付きorzな状態になっていた。
それもそのはず、おそらく誰だってこうなるだろう。
何せカエルの唾液が理由とは言え、せっかく会えた愛する相棒に手を弾かれたらそりゃ落ち込むわな。
これ(カエルの唾液)どうにかなんないかな?

「爺さん、これどうにかなんない?」

干渉できないと言ってたから直接どうにかすることはできないだろうけど一応神の爺さんに意見を聞いてみる。

『ポケモンの水技で洗い落とせばいいのではないか?』
「おお、そうか!」

爺さんの意見を聞いて今の俺にはミミッキュ以外にも特典で貰ったポケモン達がいるのを思い出す。
そうだよ、ポケモンがいるんだから”みずでっぽう”とかで洗い流せばいいじゃん。

「よーし、なら水を出せるあいつで…って…。」

俺は早速実行しようと思いボールを取ろうと腰のベルトに手を伸ばす。
だがここで1つ問題が発生した、それは…。

「どれがあいつのボールだ?」

ボールが全部同じでどのボールにどのポケモンが入っているのかがわからなかったのだ。
せめてクイックボールやダイブボールなどボールが全部違う種類だったならすぐわかったのだが残念なことに全て同じ普通のモンスターボールだったので見分けが全然付かなかったのだ。
どうしよう…。

「キュキュッ。」
「ん?どうしたミミッキュ?」

そんなことを悩んでいると、ミミッキュが俺に声をかけてきた。
何かと思うと地面に先ほどとは違う文が書かれていた。
なんだ?

いっかいぜんいんだせばいいんじゃない?
「あ~、それもそうだな。」

ミミッキュの意見に納得する俺。
確かにいずれは全員出す事になるんだしここで1回顔合わせも含めてみんな出しちゃうか。
そう思い俺はベルトからボールを全て取り通常サイズにする。

「よし、みんな出て来い!!」

俺はボールを真上に投げる。
そしてボールが開き中のポケモン達がミミッキュの時のように白い光と共に姿を現した。

「グルァアアアアアーーーーー!!!!!!!」
「ドゥーーーーーーーーーー!!!!!!!」
「ボゴオオオオオオオオオオ!!!!!!!」
「バイバニィ♪」
「アォーーーーーーーーーン!!!!!!!」

出てきたのは上から順に、身体がオレンジ色で尻尾の先に炎が灯っており、背中に翼の生えたまるで竜のような姿の炎・飛行タイプのかえんポケモン、リザードン。
水色の身体にサンゴのような2本の角を持ちタツノオトシゴのような姿の水・ドラゴンタイプのドラゴンポケモン、キングドラ。
頭には前に向かって伸びた2本の角が生え、身体は鋼鉄の装甲に覆われた怪獣型の岩・鋼タイプのてつよろいポケモン、ボスゴドラ。
氷でできたコーンのような身体の上に2つの白いアイスクリームが乗ったような頭で顔も2つあり右の頭にトッピングのト○ポのような角が1本生えた宙に浮いた氷タイプのブリザードポケモン、バイバニラ。
そして全身が白い毛で覆われたプードルのような四足歩行のノーマルタイプのプードルポケモン、トリミアン。
みんな俺が爺さんに頼んだゲームで手持ちにしていたポケモン達だ。

「おお~♪」

出てきた相棒達を見て感動する俺。
ヤバイ、超抱きつきたい。
しかし今は我慢だ、おそらく今やろうとすればミミッキュの時の二の舞になるだろう。
今は当初の目的どおりこの頭の唾液を洗い流してもらおう。
そう思い俺はキングドラの方を向く。

「キングドラ、早速で悪いんだがこの頭の唾液を洗い流してくれないか?」
「ドゥー♪」

キングドラが俺の指示を聞いて笑顔でうなずいてくれる。
よかった、ようやく洗い流せる…と思い安心したが現実はそう甘くはなかった。
キングドラは唾液を洗い流そうと口から放水してくれたのだが…。

「ドゥーーーーーーーーーー!!!!!!」
「あb○×△□☆ーーーーーー!!!!!!」

普通に考えれば頭の上から優しくやるところを顔面に勢いよくやってきました。

『ぶっははははははははははははwww』

その光景に天界から見ているであろう爺さんが大爆笑。
笑うんじゃねえこの野郎!!
てかキングドラ、放水時間長い長い!!もういいから!!ストップ!!ストップ!!

「アン!アン!!」
「ドゥ?」

そんな俺の意思を感じ取ってくれたのか、それとも見るからにヤバそうだと思ったのかトリミアンが吠えてキングドラの放水を止めてくれる。

「ぶはあっ!!はぁ…はぁ…、死ぬかと思った…。」
「ドゥッ!?」

放水が止まりようやく息ができて苦しそうにする俺を見てようやくキングドラはやりすぎた事に気が付き慌てて俺の元に近寄ってくる。

「ドゥードゥドゥ!?」

おそらく「大丈夫!?」とでも言っているのだろうか、キングドラは心配そうに俺に問いかけてくる。

「うん、大丈夫…。もうちょい遅かったら死んでたかもしれなかったけど…。」
「ドゥッ!?ドゥッ!ドゥッ!(泣)」

死んでたかもしれないと聞いてキングドラは驚き泣きながら凄い勢いで何回も何回も頭を下げて謝ってきた。

「ああ、大丈夫だぞキングドラ。俺もどこに水かけるとかどのくらいの威力でやるのかとか言わなかったからな。お互い様だ。そんなに謝んな。」
「ドゥ~?」
「ああ、次からはお互いに気をつけよう。な?」
「ドゥ。」
「よし、まあとにかく洗い流してくれてありがとな。」
「ドゥ~♪」

俺の許しを得てお礼も言われ頭も撫でられキングドラは泣き止み嬉しそうな顔になった。
よしよし。

「アン!アン!」
「おおトリミアン。」

キングドラを撫でていると、止めてくれたトリミアンも俺の元に寄ってきた。
コイツにも感謝しないとな。

「お前も止めてくれてありがとな。」
「クゥ~ン♪」

頭を撫でられ甘えるように鳴き嬉しそうにするトリミアン。
可愛いなこいつめ♪
それを見てか他の奴等も俺に近寄ってきて「自分も自分も!」と笑いながら俺に頭を近づけてきたり擦り寄ってくる。
てかこいつら俺が主人だってちゃんとわかってるんだな。
ヤバイ、天国すぎる♪
ただバイバニラだけちょっと冷たいけど、身体氷だから。

「俺、もう死んでもいいかも…。」
『いやいや、まだ転生したばっかじゃから。』

ポケモン達に囲まれ天国を味わっていると、先ほどまで爆笑してた爺さんが再び声をかけてきた。

「なんだよクソジジイ、今極楽タイム中なんだから話しかけんなよ。」
『クソジジイって…。いや、こう見えてワシもまだ仕事あるから早く話を進めたいんじゃが。』
「ウソ付け、さっきまで人の苦を見て爆笑してたじゃねえか。もうちょっと天国を味わわせろ。」
『いや、マジでこの後仕事あるから。てかそんなことばっか言ってると説明すんのやめるぞ。これ聞かなくて禁則事項起こしてこの世界と転生特典とおさらばしても知らんぞ。』
「よし、早く話を進めようじゃないか爺さん。」
『切り替え早いな!!』

いやだってせっかく転生できて愛する相棒達に会えたってのに説明聞いてなかったからさよならバイバイとかしたくないし。

『まあ良いわい。じゃあまずは…。』
「あ、ゴメンちょっと待って。服と髪だけ乾かさせて。」
『はよせんかい!!』

ビショビショだったのを忘れてたわ。
リザードン、”ねっぷう”で乾かして。あ、威力弱めに燃えない程度にね。

~しばらくお待ちください~

さて、服と髪が乾いたので話を再開しようじゃないか。

「もういいぞ、爺さん。」
『まったく、ようやくか。時間がないというのに。』
「すまん、悪かった(棒)」
『謝る気ゼロじゃな、まあ良いわい。じゃあ、説明するぞ。』

大分時間がかかったがようやくチュートリアル開始である。

『ここは先ほど天界で説明したとおり「この素晴らしい世界に祝福を!」、略して「このすば」の世界じゃ。そして今お前さんがいるのは魔王の城から一番遠く駆け出し冒険者達が集まる始まりの町アクセルの近くにある草原じゃ。ここからでも町が見えるじゃろう。』

爺さんの説明を聞いて俺は周りを見回す。
すると確かに俺の後ろの少し離れた先に外壁に覆われた町が見えた。
あれがアクセルって町か。

『あのアクセルの町を初めとして、これからこの世界での生活が始まるのじゃ。魔王を倒すも良し、のんびり暮らすも良し、そこはお前さんの自由じゃ。』
「じゃあ俺こいつ等(ポケモン達)とのんびり暮らすわ。」
『まあ、魔王を倒さねばいずれこの町にも魔王軍の脅威が迫ってくるかもしれんがな。』
「よし、魔王をぶっ殺そう。」
『ホント変わり身早いなお前さん。』

当たり前だ、こいつ等(ポケモン達)との幸せな日々邪魔しようとする奴は許さねえ。
てかなんだよ、どっちにしろ魔王倒さねえといけねえんじゃんかよ。メンドくせえな。
とりあえず魔王の奴はぶっ殺し確定だな。

『まあ魔王を倒さずにのんびり暮らそうにもまずは家がないから最初の内はどっちにしろ暮らせないがの。』
「え、家ないの?」

こういうのって普通住居ぐらいは用意してくれるもんじゃないの?

『町の中にいきなり知らない家が建ったら町の連中が驚くじゃろ、お前さんが元の世界で新しい同じ身体で生き返るのと似たようなもんじゃ。』
「だったら町の外に作ればいいじゃん、町の外だったら問題ないだろ。」

それだったらもし「いつのまにこんなところに家が?」とか聞かれても「旅の者で今日からここに住みますんで。」って感じで何とかなっただろうよ。

『それも考えたが町の外だとモンスターがいて一々モンスター駆除しながら暮らさないといけなくなってメンド臭いぞ?』
「あ~、確かにそれは面倒だわ。」
『それに低レベルのモンスターなら何とかなるだろうが万が一たまたま高レベルのモンスターが来たら今のそいつら(ポケモン達)じゃ対処できんぞ。今全員レベル1じゃし。』
「え?レベル1?」

え?マジで?こいつら今皆レベル1なの?
俺全員レベル100にしてあったはずなんだが?

『ああ、このまま転生特典の話に移るがお前さん俺TUEEEEEEE!!系のチート嫌いっていってたじゃろ?だったらいきなり全員レベル100じゃ同じようなもんじゃと思ってレベルを1まで下げてステータスもそれなりに下げといたんじゃよ。』

なるほどな、確かにスタートした時点でパーティー全員レベル100とか完全にチートだわな。
でものんびり暮らすんだったらレベル100のままでもよかったな。
ちょっと後悔したわ、今更遅いけど。

『まあモンスター倒したり飯食ってりゃレベルも上がるから頑張れや。』
「え?飯食うだけでレベル上がんの?」

聞くとこの世界の大抵の食べ物には経験値が含まれていて食べるだけで経験値が貰えるらしい。
なんて美味しい世界なんだ、食べ物だけにw

『そして技なんじゃが、カエルの時にも言ったが全員それぞれが覚えられる技を全て使えるようにしておいた。こっちは覚えられるレベルとか関係無しに使えるから安心しろ。』
「サンキュー。あ、過去作でしか覚えられない技とかあったと思うんだけどそこはどうなってんの?」
『安心しろ、そっちも使えるようにしてある。』

よかった、これでさらに戦いのバリエーションが増えるな。

『そしてポケモン達はお前さんが死ぬのと同時に消滅するようになっている。文字通り終始を共にするというわけじゃな。』
「絶対にさせるつもりはないがもしこいつらが何かしらの事故で死んだり誰かに殺されたりした場合はどうなるんだ?」
『その世界には蘇生魔法というものがあるから死んでから20秒以内にその魔法を使えば蘇生できる。20秒すぎたらアウトじゃ。その逆もな。』
「わかった。」

気をつけないとな。

『次にメガリングとZリングなんじゃが、それぞれ作るのメンド臭かったから1つにまとめたわ。』
「おい。」

それでいいのか神。

『見たとおりZリングにキーストーンをはめ込んだ形にしておいた。まあさしずめメガZリングと言った所か。』
「まんまだな。」

まあ俺が名付けたとしてもそうなっただろうけどな。
多分誰が考えてもこの名前になると思う。

『そしてメガストーンはお前さんのポケモンのメガシンカできるやつの分だけ用意した。他のは使えないから意味ないからな。リザードンとボスゴドラを見ればわかるじゃろう。』

言われてみるとリザードンにはアニメでアランのリザードンがつけていたような首輪が、ボスゴドラの方はオリジナルなのか中心にボスゴドラナイトがはめこまれた金属製の胸当てのようなものが装備されていた。

『ちなみにリザードナイトの方はお前さんの意思でXとYの好きな方に切り替えることができるぞ。』
「え、マジで!?」

やったー♪俺ゲームだとXの方使ってたからXの方だけかと思ってたからこれは嬉しい。
実はYの方も使ってみたかったんだよね。

『そしてZクリスタルも全部作るのメンド臭かったしあっても持ち運びとか一々付け直すのメンド臭いだろうから1つにまとめてメガZリングにはめておいた。これもリザードナイト同様お前さんの意思で好きなZクリスタルに切り替えられるようにしてある。』
「おお、そいつは便利だ。」

確かに持ち運びと付け直しメンド臭いからな。
手間が省けてよかった。

『ちなみにメガZリングはどんなことをしても壊れないしお前さん以外が所持すると持てないくらいの重さに変化しびくともしないようにしてあるから盗まれる心配もないぞ。』

防犯機能まで完璧だな。

『そして説明もこれで最後になるがこれが一番重要な事になる。先ほどチラッと言った禁則事項、文字通りやってはならない事じゃ。これを破ったらお前さんとポケモン達はこの世界から消え、お前さんは強制的に輪廻の輪に戻される事になるから心して聞け。』

来た、禁則事項。
これを破ったらこいつら(ポケモン達)ともこの世界ともおさらばだ、絶対に気をつけなければ。
俺は今まで以上に真剣な表情になる。
いったいどうすればいいんだ?

『守る禁則事項はただ1つ!この世界がアニメや小説の世界であるということを誰にも言わないこと、それだけじゃ。それ以外は何をしても構わん。じゃがもし破ったら、先ほど言ったとおりお前さんはポケモン達共々この世界から強制退場。わかったな。』
「ああ、わかった。」

絶対に守る、せっかくの第2の人生を無駄にしないように、そしてこいつらとお別れしないためにも。

『では第2の人生、楽しむがよい。』
「ああ、いろいろありがとな爺さん。」
『もしまた何か聞きたいことがあったら頭で念じろ。忙しくなければ聞いてやる。』
「わかった、またな爺さん。」
『うむ、またな。』

その言葉を最後に、爺さんとの通信は一時途絶えた。
そして俺はずっと待ってくれていたポケモン達の方を向く。

「それじゃあ皆、これからよろしくな。」
「グルァ♪」
「ドゥ~♪」
「ボゴォ♪」
「バニ~♪」
「アン♪」
「キュキュ♪」

相棒達が元気よく俺に返事してくれる。
こうして、俺の本当のセカンドライフがスタートしたのだった。
さて、まず目指すは始まりの町、アクセルだ。
俺はアクセルに向けて歩き出…


ドカアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!


…そうと思ったのだが町とは正反対の方から物凄い爆発音が聞こえてきて出鼻を挫かれてしまった。
せっかく人が意気込んでたというのにいったい何事だろうか?
戦争でも始まったのだろうか?
俺は爆発音のした方を向いてみると、少し離れたところから煙が立っているのが見える。
他に煙は見えないのでおそらく爆発音の発生源はあそこだろう。
気になった俺はリザードンとミミッキュ以外をボールに戻し、リザードンに乗って煙の発生源に向かって飛んだ。
え?何でミミッキュも戻さないかって?
本人がまだ外に出てたいと言って(というか地面に書いて)いたので仕方なく。
そして目的地の上空に辿り着くと、そこには巨大なクレーターと緑色のジャージを来た茶髪の少年、そしてカエルに食われている(見えている足からして)少女と今まさにカエルに食われそうになっている魔女っぽい恰好をした少女の姿というなんともシュールな光景が見えた。
何だこれ?
とりあえず助けるか、一人食われそうになってるし。
俺はリザードンに言って地上に降りて彼らを助けることを試みたのだった。



あ、魔女っぽい子食われた。


 
 

 
後書き
サブタイ通り最後にチラッとだけ主人公組を出しました。
次回は本格的に彼らと関っていきます。


おまけ
六道 勇気の手持ちポケモン

リザードン オス タイプ:炎・飛行       とくせい:もうか    もちもの:リザードナイトX(Yと切り替え可)
キングドラ オス タイプ:水・ドラゴン     とくせい:すいすい   もちもの:なし
ボスゴドラ オス タイプ:岩・鋼        とくせい:がんじょう  もちもの:ボスゴドラナイト
バイバニラ メス タイプ:氷          とくせい:アイスボディ もちもの:なし
トリミアン メス タイプ:ノーマル       とくせい:ファーコート もちもの:なし
ミミッキュ オス タイプ:ゴースト・フェアリー とくせい:ばけのかわ  もちもの:なし
 
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