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夢幻水滸伝

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第十六話 内政その四

「領内の」
「新田開発にあたってか」
「そして町や工場、港についても」
「全部か」
「そうしています」
「内政全般でか」
「はい、そしてです」
 そのうえでというのだ。
「私が決定しています」
「そして僕等もやな」
「その詳細を見て是非を判断し」
「決定することがやな」
「私達の仕事ですが」
「その判断と決定もやな」
「人手が必要なのです」
「判子押すのも仕事やな」
「そうです、是非を判断するにはです」
 それにはというのだ。
「まず書を読まないといけません」
「そしてそれでええかを考えてやな」
「政を行う場所にとって、そして天下にとっていいのか」
「そこまで判断してやな」
「そのうえで判断しないといけないので」
「それで判子押すにも人手が必要か」
「ですから今回は貴方にお願いしているのです」
 中里にというのだ。
「それでなのです」
「そういうことか」
「これで全ておわかりになりましたね」
「僕もな、ぼな判断しよか」
「内政は的確に進めば進むだけいいです」
 まさにという返事だった。
「ですから新田開発が順調なら」
「それならやな」
「さらに進めていきます」
「他の計画もか」
「そうします、近頃内政は遅れ気味でしたし」
 太宰自身が考えている計画よりもだ。
「ですから」
「どんどん進めてくか」
「そうします」
「忙しいですにゃ」
 弥生も笑って言う。
「これは」
「そうやねんな」
「うちも最近山陰の守りに行ってましたし」
「全体の内政にはやな」
「関わってませんでしたにゃ」
 そうだというのだ。
「そやからバリバリいきますにゃ」
「そうか」
「ほな書類どんどん来ますし」
「この地図を持ったうえで、です」
 太宰がまた言ってきた。
「判子を押していきましょう」
「わかったわ」
 中里は太宰の言葉に頷いた、そしてだった。
 三人で大きな座卓がある部屋に移ってその卓の上に地図を開いてその地図を観つつ話をしてだった。
 送られてくる書類に判子を押していった、その書類の一つ一つをよく読んで地図と併せて三人で分担してだった。 
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