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星河の覇皇

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第六十四部第一章 裏のまとめ役としてその一

                  裏のまとめ役として
 アッディーンもシャイターンもイスラエルも巡った、二人はこのこと自体については何も思わなかった、だがそれは彼等だけのことで。
 イスラエルは違っていた、二人の訪問が終わってからだった。
 イスラエルの頂点に立つ十二支族の長老達は密室の中に集まりだ、その暗い部屋の中で向かいながら話をした。
「あの二人についてどう思う」
「アッディーン大統領とシャイターン主席」
「彼等だな」
「そうだ、あの二人だ」
 今回の会議の議長役の長老が同職達に問うた。
「それぞれどう思う」
「まず二人共だが」
 長老の一人がここで応えた。
「どちらも有能だな」
「そうだな、それはな」
「そのことははっきりと感じた」
「二人共気が違う」
「実に大きな気だ」
 まずこのことが話された。
「いい気だ」
「あれが英傑の気というものだな」
「実に大きい」
「連合でもあれだけ大きな気の持ち主はそうはいないだろう」
「まさに英雄だ」
「英雄の気だ」
 二人からこのことを感じたことが確認された。
「二人のうちどちらかがだな」
「そうだな、サハラを統一するな」
「サハラの状況もその段階に着ている」
「サハラの統一は間違いない」
「このことは確実だ」
「統一サハラがはじまる」
 千年の戦乱が終わりそれと共にというのだ。
「そのことは間違いないしだ」
「そうだ、問題はそこからだ」
 議長役の長老が言った。
「今回の議題はな」
「二人がそれぞれどういった人物か」
「連合にとって有益か」
「それとも有害か」
「そして何より我々にとって」
「イスラエルにとってどうなのか」
「それが重要だ」
 彼等を基準として考えそして話しているのだ、十二支族の長老達は特にこのことについて深く考えていた。
「特に我々にどうか」
「統一サハラは利益になるのか」
「その場合どちらがより利益になるのか」
「アッディーン大統領jかシャイターン主席か」
「二人のうちどちらがサハラを統一した方が我々にとっていいのか」
「それが問題だ」
 このことを考えていた、そして。
 長老の一人がだ、同輩達にこう言った。
「今我々は連合に権益を集中させている」
「マウリアにも権益を持っているが」
「殆どは連合にあるな」
「市場もな」
「ほぼ全て連合にある」
「サハラにはまるでない」
「しかしだ」
 その長老は言うのだった。 
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