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因果応報

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第三章

「ねえ、ネットどう思う?」
「鬱陶しいですね」
「新聞やテレビのこと何かと言ってますから」
「俺達のことも言ってますし」
「先生のことも」
「そうだよね、僕の発言一々取り上げてね」
 鳥越はトンベリを飲みつつ言うのだった。
「馬鹿だのアホだのって」
「何か色々言ってますよね」
「先生についても」
「もう何かと」
「的外れなことを」
「そうだよ、薄っぺらいだの中身がないだのもね」 
 この書き込みも知っていて言うのだった。
「好き放題言って」
「腹立ちますよね」
「何かと」
「腹が立ちますよね」
「ネット鬱陶しいですね」
「そこから視聴者も疑ってきて」
「テレビ観ない人も増えてきて」
「テレビを観て頷いていればいいんだよ」
 鳥越は眉を顰めさせてこうも言った。
「僕達の言うことに」
「そうそう、その通りです」
「そうしていればいいのに」
「それで何で、ですかね」
「ネットがあるんですかね」
「あんなの普通に書き込めなかったらいいんだけれどね」
 こうまで言う鳥越だった。
「一文字辺り何円とかの課金にして」
「それ爆発問題の中田君が言ってましたよ」
「そうしろって」
「他の局の番組ですけれど」
「そんなこと言ってましたよ」
「そうしたら視聴者滅茶苦茶批判してましたけれど」
「その批判も違うんだよ」
 また言う鳥越だった。
「誰もが批判していいんじゃないんだよ」
「テレビはテレビで」
「そこで批判ですよね」
「そうだよ」
 これが鳥越の意見だった。
「ここですればいいじゃないか」
「全くですよ」
「ネットで好き放題書いてくれて」
「言うこと鵜呑みにしないで」
「それで好きなこと書いてくれるとか」
「嫌な世の中になりましたね」
「本当に、しかも」
 鳥越はさらに言った。
「最近僕の漫画のことも言われるしね」
「何てですか?」
「ネットで何て書かれてるんですか?」
「絵が下手だのつまらないだのね」 
 そう書かれているというのだ。 
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