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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:ケン009
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2部 P・T事件
7章 勇気
  解答

「恭也さん・・・?」

「これ以上は相手を殺してしまう」

 俺の全気力、全ての力を一気に出し切る正拳技「覇王拳」を発射している時に腕を捕まえるとは・・・

「こんなふざけたことが出来ないように、自分の事を思い出したら恐怖をするようにしたかったんですけれど」

「それでもやりすぎだ」

「仕方ないですね・・・」

 俺はそう言われ、恭也さんと一緒に回れ右をしてなのはの方に向かおうとしたら、神代がこちらに最後の力を振り絞って向かって来たので、

「しつこい」

  後ろ廻し蹴りをしながら、跳躍をしそのまま飛びまわし蹴りでフィニッシュをあごに決め
流石にその場で倒れ落ちた。

「無駄な労力を使わせてくれる」

 恭也さんは構えを解き、やりすぎだという顔をこちらに向けてきたのだが、
俺自身は不可抗力ですってばっていう感じで頭を下げた。

「無茶しすぎだと思うのだが、まずはありがとうな」

「いえ、なのはを救えてよかったです」

 なのはは今士郎さんに抱き付いている。
そんななのはを見ながら救えてよかったって本当に思える
あぁこのことか




「ねぇ探偵のおじさん」
 「おじさんか、確かにな。なんだお嬢ちゃん」

「なぜ危険な目に合うかもしれないのに助けに来てくれたの」

「助けた時のお嬢ちゃんの笑顔が俺にはうれしくてな」

「怖くないの?」

「おじさんも怖いと思う。だがそれよりもこの町を泣かす奴がいるのは耐えられないし
お嬢ちゃんみたいに笑顔を取り戻せたのなら俺には最高にうれしくてな
怖いのなんてどこかに行ってしまうんだ。」

「私もおじさんみたいになれるかな」

「あぁなれるさ。無理をする必要はないからな」

「うん」



「恭也さん、私わかりました。」

「なにをだ」

「私はこの力を使います」

「だが・・・」

「恐怖を感じながらも勇気という剣をもち
なのはが私にそれを伝えてくれました。
愛という盾を持ち
護りたい人、悲しませたくない人
私には世界を護ることはできないのかもしれない
でも自分の手が届くのなら理不尽な暴力を防ぐ盾になりたい
そして相手には、
修羅という心の牙を持って
敵を滅ぼす狼になります。
それが私の出した答えです」

「大げさな言い方だが、迷いは晴れたようだな」

「そうですね、一度心が折れかけましたけどね」

「そうか」

「鳴海のおやっさんが激を飛ばしてくれたおかげで思い出しました。」

「父さんには俺から言っておく。また練習に来るといい」

「はい」

「なのはと父さんはあんな状態だからな。改めてありがとうなのはを救ってくれて」

「えぇなのははもう私にとって掛け替えのない人ですから・・・」

「そうか」

「ええ・・・あの子の隣に誰か現れるまで・・・護りますよ・・・」

 俺は最後の方はどんどん小声になって行きそれを言った事を後悔するように自然に涙を流していた。

「大丈夫?」

「あ、・・・はい、どうやら今日は沢山の事がありすぎて、安心したんですかね、なんか涙が出てきました。」

 恭也さんは俺の言葉を聞くのと同時に俺の頭に手を乗せ無言で撫でてくれた
まるでよくやったと言われているみたいにちょっとだけ嬉しいのと、恥ずかしい気持ちになっていた。

 安心して気が抜いていたのか行き成りの衝撃を感じ少し倒れそうになったのだが、恭也さんが背中を支えてくれたから何とか倒れずに済んだ。

「綾ちゃんありがとう、あと大丈夫」

「え、えとなのは」

 どうやら前から来たのは本日の囚われのお姫様のなのはだった。

「大丈夫って聞きたいのは私の方で、沢山の勇気と信じてくれてありがとう
なのはが支えてくれたから私は前を向いて戦えるようになった
ありがとう」

「うん」

 ひまわりのような屈託のない笑顔を見てこの笑顔を護れた改めて実感した。

 その後士郎さんからも感謝されて外に出ると、ノエルさんに守られてアリサとすずか、忍さんもこちらに来ていた
それを見て俺は笑ってしまった。

「綾、何笑っているの」

「アリサ来てくれたんだね」

「そりゃそうでしょうが、って質問に答えなさい」

「あ~はいはい、なのはと士郎さんはいなかったんだけど、初めてアリサとすずかと出会った時を思い出してね
この光景を見て笑えて来ちゃって」

「そう言えば私たちと綾ちゃんが出会ったのも私たちが捕まってしまって」

「それでなんで笑ってたのよ」

「3人とも捕まるのが好きなのかなって、流石仲良し3人組だね」

「「「そんな趣味は無いです」」」

「ほら、ハモった」

 みんなの顔に笑顔が戻った。
IFは無いけれど、あの時諦めていたらこんな笑顔はなかったんだろうと
改めて本当に良かった


 
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