| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ちびまる子ちゃんH 「さくら家の指宿旅行」の巻

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

その1

 
前書き
 初めまして、飛騨川鞍太夫と申します。初めての小説投稿です。
 ちなみにタイトルのHは私飛騨川の頭文字から来ています。
 ではちびまる子ちゃんの二次創作をご覧ください。 

 
 ここは静岡県清水市にあるさくら家。学校は夏休みとなり、まる子ことさくらももことまる子の姉、さくらさきこは居間で家族皆にこんなことを訴えていた。

 まる子「ねえねえ、うちもどっか旅行に行こうよ~」

 お姉ちゃん「そうよ、家でただ宿題やって遊ぶだけなんて勿体ないもの」

 しかし、二人の父、さくらひろしがきっぱりと言う。

 ひろし「何言ってんだ、面倒くせえ!そんなことできるわけねえだろ!第一、旅行には金がかかるんだ!そんなことに使うくらいならビールにでも使う方が得じゃねえかよ!!」

 —それで得するのはアンタだけである。
 
 しかし、二人は引き下がらない。

 まる子「でもうちのクラス、みんな旅行の話で盛り上がっていたもん!海外へ飛び回る花輪クンはもちろん、たまちゃんは北海道へ行くし、とし子ちゃんは伊勢に行くし、ブー太郎は神戸へ行くんだよ。永沢なんて火事にあってそんな余裕ないと言っときながら親戚のよしみで諏訪湖に行けるとか言ってたし、あの貧乏なはまじでさえ、江ノ島へ連れて行ってもらえるんだよ!」
 
 —人の家を「貧乏」呼ばわりするのは失礼である。

 お姉ちゃん「うちのクラスだって、よし子さんは秋田の竿燈まつり見に行くっていってたし、小山君は飛騨高山へ、根岸君は京都へ行くのよ!これじゃあどこもいかないのは私だけじゃない!」

 ひろし「なら海水浴でも行きゃええだろ!」

 まる子「何度も行ってんじゃん!それも近くの海水浴場なんて簡単に行けるじゃないのさ!」

 そのとき、まる子の祖父・友蔵が動いた。

 友蔵「なら、まる子、お姉ちゃん、わしが連れて行ってあげよう」

 まる子「本当!?ありがとう、おじいちゃん~」

 友蔵「この爺にお任せあれ、今月の年金で何処へでも連れてってあげるぞい!」

 そんな友蔵に祖母・さくらこたけが突っ込みを入れた。

 お婆ちゃん「じーさん、無理な約束じゃないのかい?そのために年金使っちゃあ、困ってしまうよ」

 友蔵「う・・・」

 ひろし「おい、母さんからも何か言ってくれ」

 ひろしは自分の妻であり、まる子とお姉ちゃんの母であるさくらすみれに振った。

 お母さん「でもね、私もいつも家の用ばっかりでたまにはそんなこと忘れて旅行に行きたい気分になってきているのよ。お姉ちゃんとまる子の気持ちも分からなくはないわ。それにお父さんいつも釣りに行ったり、飲んできたりといつも自分のことじゃないの!」

 お母さんはひろしを睨みつけた。いや、母のみではない。まる子も、お姉ちゃんも、友蔵も、祖母も彼に悪意を感じるように睨みつけていた。
 ひろしは完全に追い詰められた。これではさすがにダメだなどと言う気にはなれなかった。

 ひろし「う・・・わ、分かったよ!行ってやるよ!その代わり、おめえらちゃんと宿題やるんだぞ、特にまる子はな!」
 
 まる子「う、分かったよ」

 お姉ちゃん「そうね、あんたいつも最後の日まで溜めるからね。だらだらして行けなくなったらあんたのせいだからね」

 まる子「ちゃんとやりますよ~、もう」

 お婆ちゃん「それじゃあ、楽しく行っといで。私は一人で留守番させてもらうよ」

 お姉ちゃん「え~、皆で楽しく行こうって思ったのにおばあちゃんだけ留守番だなんで可哀想だよ」

 友蔵「そうじゃ、家族みんなで行って楽しむんじゃ。ばあさんもパーッと楽しもうではないか!」

 まる子「そうだよ、おばあちゃんも行こうよ!」

 お婆ちゃん「そうか、嬉しいねえ・・・」

 こうしてさくら家は旅行に行くことが決まった。ただ、次なる問題があった。それは行先をどこにするかである。

 翌日、まる子はだらだらして過ごしていた。

 お姉ちゃん「ちょっと、宿題少しでもやりなさいよ!!旅行行けなくなってもいいの!?」

 まる子「うう、あーとーでー」

 そのとき、出入り口にいつの間にか母がいた。

 お母さん「まる子!!ドリルとかすぐに終わるものでもいいから先にやりなさい!そんなにだらけているのなら旅行なしにするからね!!」

 まる子「ええ、そんなあ~、ちぇ、やるしかないか」

 まる子は宿題に取りかかった。が、暑さのせいでやる気が出ないのか、それとも、分からくて解けないからなのか、もっと言えばその両方なのか、なかなか集中できないでいた。
 昼過ぎになり、母がまる子を呼んだ。

 お母さん「まる子、たまちゃんから電話よ」

 まる子「はあーい」

 まる子は電話に出た。電話の相手はまる子の親友であるたまちゃんこと穂波たまえであった。

 まる子「もしもし、たまちゃん」

 たまちゃん「あ、まるちゃん。これから旅行のために宿題をやろうと思ってみんなで終わらそうと長山君の家に行くつもりなんだ。まるちゃんも行く?」

 まる子「お、行く行く~。(長山君か、ならわからないところ教えてもらえるから終わらせられるかも!)んじゃ、またね~」ガチャ

 まる子は早速長山君の家へ出かけた。

 長山家では、長山君の他、たまちゃん、ブー太郎、そしてはまじと集まっていた。

 長山「やあ、さくら。みんな宿題をある程度済ませてから旅行に行く方が楽だと思ったんだ」

 まる子「そうなんだ。じゃあ、あたしもやるか!」

 たまちゃん「そうだ、まるちゃんはどこへ行くの?」

 まる子「それがまだ決めてないんだ。昨日、お父さんと説き伏せてやっと家族で行くことが決まったばかりでね」
 
 はまじ「そりゃ迷うよな。俺も旅行に行けると喜んだ時には母ちゃんもじいちゃんもどこに行こうか迷ってたな。まあ、あんまり遠くへはさすがに行けなかいから隣の県の江ノ島になったが」

 長山「そうだね、僕もどこに行こうかみんなで悩んでたか、小春にとって空気がいいところがいいということで福島の会津磐梯高原に行くことにしたんだ」

 まる子「そうなんだ、それじゃあどこにしようかね~。よし、頑張って宿題終わせよう!出なきゃ連れて行ってもらえないからね」

 たまちゃん・長山・はまじ・ブー太郎「うん!」

 こうして五人は宿題を助け合った。まる子やはまじなどは分からないところを長山君に聞いて手伝ってもらう状態にあったが、宿題を進めることができたのであった。そして気が付けば夕方になっていた。

 まる子「いや~、長山君のおかげでこんなに宿題ができたよ。ありがとう」

 ブー太郎「本当、助かったブー」

 長山「どういたしまして」

 たまちゃん「みんなで宿題やると楽しくできるよね。また明日もみんなで集まっていいかな?」

 長山「そうだね。じゃあ、ドリルとかの問題集はみんなで終わらせよう」

 まる子・たまちゃん・はまじ・ブー太郎「さようなら~」

 こうして皆はそれぞれの家へ戻った。その夜、さくら家では友蔵が旅行雑誌を読んでいた。

 友蔵(うーむ、特集が指宿か・・・。ほう、ほう!よし、ここにしよう!)

 友蔵はどうやら行きたい場所が決まったようだ。そして、家族皆に伝えようとするのであった。


 
 

 
 

 

  
 

 
後書き
 頑張って書いてみました。これからも書くのを楽しみたいと思います。
 なお、―の部分はアニメでいうナレーションのツッコミのつもりでいます。
 ご感想やこうしたほうがいいというご指摘、お待ちしております。 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧