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レーヴァティン

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第十二話 港においてその十五

「同じ感覚では出来ません」
「個人と国家は違うからな」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「そのことは頭に入れておいて下さい」
「冒険と政治はそこも違う、だな」
「お金の規模と使い方も」
「それがわかっていないと駄目か」
「君が冒険者でことを進める考えがないので」
 統一、それも目指しているからだというのだ。この島の。
「ですから」
「冒険はモンスターを倒して金を手に入れるな」
「国家は税収や貿易から得ます」
「だよな、産業からの税収が大きいな」
「そして貿易もです」
「そのことはこの世界でも変わらないか」
「商業自体は発達している世界です」
 デルフォイもサラミスもそうだった、店は多く市場も賑わっている、行商人の数もかなりのものだ。
「ですから」
「そっちでもだよな」
「収益をあげて」
 そしてというのだ。
「やっていくべきです」
「国家経営の場合はか」
「はい、そうしてです」
「国として豊かになってな」
「その領土の国力を上げていその国力を以て」
「統一を進めるか」
「そうです、しかし」
「ああ、今はな」
「まずはです」
 何といってもというのだ。
「十三人集めましょう」
「それが先だな」
「冒険を経て」
 今はそちらだというのだ。
「そうしていきましょう」
「よし、それじゃあな」
「行きますか」
「まずは二人目だ」
 その狩人のところにとだ、二人で話してだった。久志は今は順一と共に旅に出発したのだった。


第十二話   完


                 2017・4・3 
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