| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

元気溌剌

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第三章

「さっきも話したけれど」
「クライマックスで勝てばいい」
「希望はある」
「だからっていうのね」
「終わったって思うのはクライマックス次第よ」
 そこで負ければというのだ。
「それまでは大丈夫よ」
「ううん、ポジティブね」
「かなり前向きね」
「紀香ちゃんらしいけれど」
「その前向きさ凄いわ」
「いつも笑ってるし」
「笑顔だしね」
 見ればその通りだ、紀香はいつも明るい笑顔だ。その笑顔でいつも前向きでいるのだ。
 その笑顔を見てだ、友人達も言うのだ。
「笑う門には、よね」
「そうそう、福来たる」
「笑うと心も弾んでね」
「健康になるっていうし」
「その分余計に健康なんじゃないの?」 
 こう言うのだった。
「紀香ちゃんって」
「いつも運動して清潔にしてちゃんと食べて寝て」
「それに加えてだからね」
「健康なのも道理」
「そうよね」
 友人達はわかっていた、そして店長もだった。
 紀香を見ているうちに気付いてだ、彼女に言った。
「俺も笑うか」
「はい、どんな時もですね」
「紀香ちゃんをよく見てわかったよ、まずはね」
「笑うことですね」
「スポーツと生活習慣に加えて」
 そしてというのだ。
「笑うこと、明るいことがね」
「健康の第一歩ですか」
「元気になる秘訣だよ、だから笑うよ」
 これからは今よりずっと、というのだ。こう言って明るい笑顔で仕事に向かった。そのいつも笑顔でいて元気な紀香と共に。


元気溌剌   完


                 2017・6・29 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧