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詩集「Variationen」

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月眠る夜



今、この瞬間(トキ)に
永遠なんてどこにもない
生きるだけでへばり付いてくる
影の中に潜む罪の意識

時計仕掛けの毎日
絡み合う人間模様
まるでそれは遁走曲(フーガ)

祈り、そして救われぬ魂(ココロ)
言い知れない哀しみをどう拭えばいい?
恋なんて自我のぶつけ合い
絶対なんて無いんだよね

月眠る夜に思うこと
淋しいときには泣けばいい
儚ない想いに心委ねて
月眠る夜に思うこと
小説のようにはいかないね
過度な期待は明日への絶望(アキラメ)

正直なだけじゃダメなんだ
人の心ってあてにならないよね?

進み行く人生(ミチ)に
信じられるものなんてある?
感情の中へ入り込んでくる
嘲笑うような欲の悪戯

星影が彩る闇夜
透る想い乗せる微風
それはきっと序曲(ウヴェルテューレ)

月眠る夜に思うこと
うれしい時には笑えばいい
想い伝わる相手を見つけ
月眠る夜に思うこと
見えずにいてもきっとあるから
続く夜道もいつかは終わる

ありきたりな事じゃなく
特別な何か見つけられる
恐れないで探しに行こう

待っている未来必ずあるから



 
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