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レーヴァティン

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第十一話 空の港町その十五

「やっぱり」
「当然だ」
「国を統一しても暴君だったらな」
「何にもならない」
 そこに秩序があってもだ。
「それも漫画や本でよくあるな」
「そうだよな、三国志でもあったな」
「董卓だな」
「ああした政治は絶対に駄目だな」
「折角統一した国が衰える」
 そうなってしまうというのだ。
「そして悪事は自分に返る」
「暴政もだよな」
「そうなる、物語だけでなく現実でもだ」
「暴政をする奴の末路は悲惨だな」
「殷の紂王を見ることだ」
 暴君の代名詞だ、酒池肉林で有名だが実際にどうであったからは諸説ある。
「国を滅ぼし自身は自害して果てたな」
「そうなったしな、確かに」
「そうなる」
 暴政を行うと、というのだ。
「少なくとも国は大変なことになる」
「北朝鮮もそうだな」
「あの国はまtた極端だがな」
 暴政にしてもというのだ。
「馬鹿みたいな政治やってるぜ」
「そうした馬鹿な政治をしたいか」
「そんな趣味あるかよ」
 久志は英雄の問いに即座に言い返した。
「俺だってな」
「そうだな」
「ああ、何もかも出鱈目だろうが」
 北朝鮮のその政治はというのだ。
「何処からどう突っ込めばいいんだ」
「軍の偏重に非常識な農業政策に個人崇拝とな」
「あれだろ、将軍様の贅沢の予算で国家予算の四分の一だろ」
「それ位あるらしいな」
「何だよ、それ」
 個人の贅沢に国家予算の二十五パーセント程を消費していることはというのだ。
「有り得ないだろ」
「その有り得ないことをしたくないな」
「俺だってな」
「だったらだ」
「ああ、まともな政治をしろだな」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうしたくなかったらな」
「俺個人の贅沢とかはな」
「どうでもいいな」
「正直な」 
 こう英雄にも言った。
「そんなことはどうでもいいぜ」
「俺もだ、何故国家予算の四分の一も使う」
 個人の贅沢にというのだ。
「有り得ないな」
「全くだぜ」
「俺もそれはしない」
 絶対にというのだ。
「それはな」
「普通はそうだな」
「銅像も造らせない」
 巨大なそれをだ。 
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